【クアラルンプール】 政府系投資会社のベンチャーテックは東京証券取引所との戦略的提携を発表した。有望なマレーシア企業の東証への上場を後押しする。

成長性のあるアジアの有力企業に新規株式公開(IPO)先として東証を選択してもらう「東証アジアスタートアップハブ」を東証が立ち上げたことに対応したもの。アジアスタートアップハブではアジアの有力企業に対し、日本での事業・資金調達支援、IPO準備支援など、それぞれの企業のニーズに応じた支援を通じ、東証でのIPOを後押しする。

世界の金融センターとしての地位強化もハブ立ち上げの狙い。東証は日本関連事業を手掛ける、あるいは成長の潜在性が大きいアジア企業に、ビジネスマッチング、知名度引き上げ、投資家紹介などのサービスを提供する。

ベンチャーテックのアハマド・レズアン最高経営責任者(CEO)は「マレーシア企業は日本の資本市場に参入することで業務を急拡大し、投資を呼び込み、世界でのプレゼンスを高めることができる」と述べた。スタートアップハブは第3四半期に支援対象企業の募集を開始する。

(ニュー・ストレーツ・タイムズ、9月3日、ベルナマ通信、デジタル・ニュース・アジア、9月2日)