【クアラルンプール=アジアインフォネット】 産業用貴金属の田中貴金属工業(本社・東京都中央区)は11日、マレーシアの大手資源回収企業MEPエンバイロ・テクノロジー(MEPSB)との間で、貴金属回収技術援助契約を締結したと発表した。

MEPSBは、ペナン州のブキ・ミニャック工業団地に新たな回収工場を建設し、8月8日に落成式を開催。そこで、田中貴金属工業とMEPSBの貴金属回収技術援助契約の調印式も行われた。

MEPSBの回収工場において田中貴金属工業は、電気・電子製品の廃棄物からの貴金属リサイクル技術支援を行う。MEPSBが、廃棄物の集荷および、貴金属を濃縮するための前処理を行った後、その濃縮された貴金属を田中貴金属の日本拠点で高純度精製を行い、再利用可能とする。田中貴金属工業が培った貴金属リサイクルプロセスを導入することで、貴金属回収における高いリサイクル率に貢献できるという。

田中貴金属工業は、貴金属リサイクルのグローバル展開を推進しており、マレーシア国内において、新たな貴金属リサイクルスキームを構築したことをきっかけに、東南アジアをはじめとする世界各国において、さらなる貴金属リサイクル事業の展開を行う方針だ。