【クアラルンプール】 冷延鋼板を製造するマイクロン・スチールは、日本の製鉄大手JFEスチールのグリーン鋼材を製造プロセスに取り入れることで合意し、20日、覚書を交わした。

取り入れるグリーン鋼材はJGreeX(ジェイグリークス)。鉄鋼製造プロセスにおける二酸化炭素排出量を大幅に削減した鋼材で、二酸化炭素排出削減量を特定の鋼材に割り当てるマスバランス方式を適用し、排出量を大幅に削減したとみなすもの。価格は従来品より高くなるが、持続可能性への意識の高まりを背景に、グリーン鋼材の需要はこの先5年間で2.5倍の増加が期待できるという。

マレーシア企業によるJFEのグリーン鋼材使用は初めて。ロスハン・アブドラ最高経営責任者(CEO)は、マスバランス方式を利用し、同社独自のグリーン鋼材を開発すると表明。太陽光など再生可能エネルギーによる電力の調達を望んでいるが、低価格での入手が困難なのが課題だとした。

マイクロン・スチールはマレーシア工科大学(UTM)とも地球温暖化ガス(GHG)をモニターするシステムの開発で提携しており、GHG削減を図る。

(エッジ、ベルナマ通信、マレーシアン・リザーブ、9月20日)