【クチン】 サラワ州でクチン都市交通システム(KUTS)整備を進める州政府系企業サラワク・メトロは、9月下旬にドイツ・ベルリンで開催された鉄道技術見本市、イノトランスでマレーシア・パビリオンから出展した際、日本の総合建設コンサルタント、ID&Eグループと2件の覚書を交わした。

一件はサラワク州における委託条件書の開発に関する協力で、内容はモビリティー・アズ・ア・サービス(情報通信技術を活用し、バスや電車、タクシーなど、自家用車以外のすべての交通手段による移動を一つのサービスで完結させること)、デマンド型交通(運行経路やスケジュールを利用者の予約に合わせて運行する地域公共交通)、公共交通指向型開発など。サラワク・メトロは、水素動力型センサー誘導式無軌道交通システムの導入を推進している。

もう一件はサラワク・メトロ、ID&E、同子会社の日本工営との覚書で、近代的都市交通に関するコンサルタントサービスの世界市場での提供に関し協力する。

サラワク・メトロのマズリ・ムスタファ最高経営責任者(CEO)は「サラワク州外に事業活動を拡大するものとなる。排気ガスゼロの、無軌道公共輸送システムでのわが社の知見を活用する」と述べた。
(ボルネオ・ポスト電子版、10月6日)