【クアラルンプール】 武田薬品工業の現地法人、武田マレーシアは5日、大手マネージドケア事業者マイケアや大手保険会社と、ワクチン接種などのデング熱対策で覚書(MoU)を締結したと発表した。
覚書を結んだ保険会社は、トウキョウ・マリン・ライフ・マレーシア、グレート・イースタン・ライフ・マレーシア、ホンリョン・アシュランス、MCISライフに加え、タカフル(イスラム式保険)を運営するシャリカット・タカフル・マレーシア・ケルアルガ。マイケアと合わせ、最大170万人にデング熱対策に不可欠な知識を提供していく。特にワクチン接種を含めた総合的なデング熱予防法に力を入れるという。
デング熱は近年、国内で非常に流行しており、10月12日現在、今年の累計症例数は10万6,773件に上る。デング熱には4つの異なる系統があり、理論上は1人の人が4回デング熱に感染する可能性がある。2度目の感染はより重篤になりやすく、推定では2度目の感染例の20例に1例が重症デング熱に進行するという。
最近のデータでは、計画的にデング熱ワクチン接種を実施することで、今後30年間で43億リンギを節約できると予測される。武田マレーシアは今年6月、マレーシア初となるデング熱ワクチン「キューデンガ(QDENGA)」を発売し、デング熱に関するサイト(https://knowdengue.my/)でもさまざまな情報を発信している。
(ビジネス・トゥデー、12月5日)