【クアラルンプール】 外国人の長期滞在を奨励する「マレーシア・マイ・セカンド・ホーム(MM2H)」プログラムの申請条件の変更が先ごろ発表されたが、条件を満たすのが難しいとして見直しを求める声が上がっている。
国際不動産連盟(FIABCI)のコー・ペンカン会長は、これまで月1万リンギだった所得証明が4万リンギに引き上げられたことなどを挙げて、満たすのは難しいと強調。外国人の退職者にとりマレーシアがリタイヤ後の居住地として魅力的なのは、低い生活費であるとし、4万リンギになったことで申請できる人が減るとし、1万ー1万5,000リンギ程度に留めるべきと述べた。また年間90日以上のマレーシア滞在の義務やマレーシアでの定期預金額を35万リンギに設定したことをなどを挙げて、投資家の関心が大幅に低下するとし、すでに一部の不動産購入の予約をキャンセルする動きが出ているとした。
またマレーシア不動産業者協会(MIEA)も準備までに時間が必要とした上で、2022年12月まで延期をするよう求めた。再度申請の受け付けを開始することは歓迎するが、実用的ではないとした。一部の条件変更には賛成するが、証明する所得が4万リンギとなったことや、マレーシアの銀行への預金額を3−6倍引き上げたことについても、引き上げ幅が大幅すぎると指摘。申請者が減り、外国人は他の国に移住することになるとして懸念を示した。
(ザ・スター、8月15日、ニュー・ストレーツ・タイムズ、8月14日)