ワクチンの民間への供給、ファーマニアガが準備開始

【ペタリンジャヤ】新型コロナウイルス感染症のワクチン輸入を請け負う製薬のファーマニアガは政府の要請に応じ、民間セクターにワクチンを供給するための調査を開始した。
ファーマニアガは中国のシノバク・バイオテックのワクチン1,400万回分を購入し、保健省に納入する。ほかのワクチン輸入業者も全量を政府に納入することを求められている。
民間への供給では政府は、経済の最前線で働く政府系企業の社員、外国人駐在員、労働者への接種を優先するとの意向をファーマニアガに伝えており同社は綿密な調査が終わった段階で具体的計画を政府と話し合う。
ファーマニアガは4月から政府へのワクチン納入を開始し、10月までに全量を納入する。シノバクのワクチンは2 8度という通常の冷蔵庫の温度で保管できる。
(ザ・サン、2月3日)

SOP違反に対する取締強化、4日より実施=上級相

【クアラルンプール】 イスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(兼国防相)は1日、標準的運用手順(SOP)違反者に対する取り締まりを2月4日から強化すると発表した。

サブリ上級相は、「新規感染者数は増え続けている。政府は建設現場や工場に焦点を合わせてSOP違反の取り締まりを行なってきたが、国民は引き続き法を順守しなければならない」と言明。「1988年感染症予防及び管理法」違反に対する罰則の引き上げについて近く発表されると述べた。

強化された罰則は主に企業に対して適用される見込み。現行法では大企業であっても罰金は1,000リンギ以下となっており、罰則が軽すぎるとの声が国民から上がっていた。

■MCO延長の有無は2日に発表■

サラワク州を除く全国で発令されている行動制限令(MCO)の期限は2月4日までとなっているが、延長されるかどうかは2月2日に開催される国家安全委員会(NSC)会議で話し合われた後に発表される予定。サブリ上級相は「経済は止める訳にはいかない。代わりに罰則強化で対処する」と述べた。

(マレー・メイル、2月1日)

保健省、中国製ワクチンの第3段階試験を開始

【クアラルンプール】 マレーシア保健省は、中国が開発した新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチンの第3段階試験をしたと発表した。
中国医学科学院医学生物学研究所(IMBCAMS)を通じた両国政府による共同の取り組みで、第1段階と第2段階は中国で実施され、その結果、SARS-CoV-2抗原に対する有効性が明らかになったという。深刻な副反応も見られず、副反応が出たのは予防接種が開始されてから28日間の試験参加者の30%未満にとどまった。軽微な副反応には、発赤、接種部位のかゆみ、発熱、咳、倦怠感、下痢、吐き気、アレルギー反応などがみられた。
マレーシア保健省臨床研究所の後援の下、全国の病院9カ所が臨床試験を実施する。向こう13カ月で18歳以上の3,000人の地元のボランティアが参加するという。ボランティアの半数は不活化ワクチンを2回接種し、残りの半数はワクチンに似ているがSARS-CoV-2抗原を含まないプラセボ(偽薬)を2回接種する。
(新華社、マレー・メイル、1月27日)

父親の遺体を勝手に持ち帰った兄弟を逮捕、感染検査を拒否

【ラハド・ダトゥ=マレーシアBIZナビ】 新型コロナウィルス「Covid-19」感染拡大防止のため行動制限令(MCO)が発令されているサバ州で先日、病院で死亡した父親の遺体を勝手に家に持ち帰ったとして4人の兄弟が逮捕される事件があった。
死亡したのは脳卒中と心筋梗塞の既往歴がある58歳の男性で、20日午後8時半ごろ、意識不明の状態でラハド・ダトゥ病院に搬送された。新型コロナ感染が疑われるため病棟の外に設置された検査対象者(PUI)ゾーンに入れられ、心肺蘇生装置(CPR)による治療を受けたが30分ほどで死亡した。
病院側は標準的運用手順(SOP)に基づき感染スワブテストを行い、結果が出るまで遺体安置所から出せないと遺族に伝えたが、遺族はこれを拒絶。男性の子供4人が遺体を強引に持ち帰ったという。
病院から通報を受けた警察は、男性宅の居間に遺体が安置されているのを発見し、兄弟4人を逮捕した。

新型コロナの規制違反、年初から8765人が逮捕

【ペタリンジャヤ】 新型コロナウイルス「Covid-19」の感染拡大に伴い行動制限令(MCO)や標準的運用手順(SOP)が導入されているが、1月1日から18日の間にSOPを違反したとして8,765人が逮捕されたことがわかった。一部のマレーシア人はニューノーマル(新常態)にシフトできていないようだ。
最も多かったのは、マスク着用義務違反で、逮捕者全体の27%となる2,422人が逮捕された。12月1日から18日までの逮捕者は1,362人で、78%増加した。他の違反は娯楽施設の利用が20%、施設や店舗に入場する際の情報提供違反が20%、ソーシャルディスタンス(対人距離)違反が19%となった。
13日にMCOが再導入された後には、227人が許可のない州間および地区間移動違反、197人が営業時間外以外の営業違反、27人が最大乗車定員違反で逮捕された。
マレーシア公衆衛生医師協会は、マスクを着用し、ソーシャルディスタンスを取ることは最も効果的な予防策であると指摘。罰則強化や罰金の引き上げをすべきとした。また他の医療関係者もマスクを顎に着用したり、片耳にかけて使用する傾向にあるが、正しいマスクの利用を呼びかけるとともに、SOPに遵守させるために民間企業と政府機関での監視が必要だとした。
(ザ・スター、1月20日)

ハラル認証店はクリスマスケーキ売ってはダメ?

【クアラルンプール=マレーシアBIナビZ】 イスラム開発局(JAKIM)がハラル(イスラム教義に則った)認証を取得している飲食店や食品店がクリスマスを祝賀する内容の展示やデコレーションを禁じると発表し、ネット上で疑問の声が上がっている。
きっかけとなったのはある顧客がケーキ屋に「メリークリスマス」と書いたデコレーションケーキを注文したところ「ハッピーホリデー」と書かれたケーキが用意されていたためショックを受けたという投稿記事。これに対してJAKIMのアブドル・アジズ・ジュソ―副局長が「ハラル認証を取得している店が他宗教の行事を祝うことは不適切」と指摘したことから騒ぎになった。
「他宗教を祝う」という境目がハッキリしないことについては疑問の声が多く、この点についてズルキフリ・モハマド・アルバクリ首相府相(宗教担当)は「ハラル認証をつけて陳列販売するのは不可だが、オーダーを受けたものであればクリスマス・デコレーションケーキを作るのは構わない」との追加見解を示した。
ハラル認証を取得している飲食大手でクリスマスを祝う飾りつけを行うところはスターバックスをはじめとして数多くあり、「従わなければスターバックスも認証を剥奪されるのか?」とネット上で議論となっている。また経済的観点から、「クリスマスのようなかき入れ時に商品を販売できないということが結果的に零細なマレー系ベーカリーの収入増の道を閉ざすものであり、結果的に彼らを苦しめることになる」との指摘の声も上がっている。

ハラル食品偽装問題で政党が捜査要請、ジョホールで4人を逮捕

【クアラルンプール】複数の企業がカルテルを結成し、40数年にわたりハラル(イスラム教の戒律を満たした)の認証を受けていない食肉をハラル食品として販売していた疑惑に絡み、人民正義党(PKR)、国民信任党(Amanah)、複数の非政府組織が5日、共同で警察に通報した。
グループ代表のファミ・ファジル議員は「徹底捜査を警察に求める。警察は首謀を突き止めなければならない。この問題はハラル認証に対する信頼を損なった」と語った。
少なくとも4つの政府機関の上級公務員がカルテルからわいろを取り、また性的接待を受け、カルテルの行為を見逃していた。これらの公務員はハラル品質維持の担当官だった。
カルテルはブラジル、ボリビア、カナダ、スペイン、メキシコなどから、ハラルの認証を受けていない屠畜場から食肉を輸入し、マレーシアの倉庫でハラル認証を受けた食肉と混ぜ、ハラル食品として販売していたようだ。
事件に絡みマレーシア汚職摘発局(MACC)は輸入会社の幹部ら4人を逮捕した。
PKRのグループは国内取引消費者行政省に対し、カルテルに加わっていた企業を明らかにするよう求めた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、1月6日)

イオンクレジットサービス、内国歳入局と法廷外で和解

【クアラルンプール】内国歳入庁(IRB)から税の納入を求められていた事件で、イオンクレジットサービス(マレーシア)は法定外の和解で合意。納税をめぐる1年半にわたる紛争に終止符が打たれた。
IRBは2019年7月、イオンクレジットサービスに税の滞納があるとして罰金を含め9,682万リンギの支払いを求める訴訟を起こした。10年から16年にわたる税だという。
両者が合意した額は1,031万リンギで、請求額の10.6%。和解を受けIRBは高等裁判所への訴えを取り下げ、イオンクレジットサービスは控訴審への控訴を取り下げる。
(エッジ、1月4日)

ヤモリやゴキブリそっくり!イポーのケーキが話題に

【イポー=マレーシアBIZナビ】 ペラ州イポーにある自称・個人営業ベーカリーショップが、本物そっくりなヤモリやイモムシ、ゴキブリを飾った不気味なケーキをフェイスブック上で紹介し、話題になっている。

ユニークなケーキを紹介しているのは「スライス・イポー・ホームベーカー」。結婚式や誕生日イベントなどで参加者を驚かせるための本物そっくりのカスタムケーキを作っており、通常は依頼主に関係が深いモノや人物、建物などがモチーフとなっている。

これまでの作品はフェイスブックで紹介しているが、12月12日に登場したのはヌラヌラした皮膚感を再現したヤモリが這っているこれまでのものとは違った不気味なケーキ。リアルさが話題になってたちまち1万2千人にシェアされた。

同店では11月28日にも実物大のゴキブリが這っているケーキもフェイスブックで紹介している。これらのリアルなヤモリやゴキブリはフォンダン(砂糖やゼラチンなどで作った菓子素材)でできており、すべて食べられるという。

勤務中の女性警察官、「TikTok」にダンス投稿で炎上

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 動画サイト「TikTok」に勤務中にダンスをしている様子を投稿した女性警官が不謹慎だとして炎上、警察トップのアブドル・ハミド長官も「警察のイメージを悪くする」と批判し、こうした投稿を行なわないよう苦言を呈する事態となっている。

問題の動画はクランタン州の女性警察官が今月5日に投稿したとされるもので、同警察官が濃紺の制服を着た姿で検問所とみられる路上でダンスを踊っているところが映っている。バックライトを使って後光が射すようなエフェクトも効かせてある

硬いイメージの警察官のダンスということで一部では評判だったが、勤務中に不謹慎との声も殺到。女性警察官は現在、警察の内部調査を受けており、倫理規定違反で何らかの処分が下される見通しだという。