軽油価格変動制、給油所3500カ所で1.8億リンギの損失

【クアラルンプール】 政府による補助金制度の見直しで、今年6月にディーゼル油(軽油)が変動制になって以降、半島部にあるガソリンスタンド計3,500カ所で1億8,100万リンギの損失を被ったという。英字紙「ザ・スター」が18日、ブミプトラ・ガソリンスタンド運営者協会(ブミペダ)の報告として報じた。

ブミペダのハニー・ジュリア・ハロン事務局長は、「半島部のガソリンスタンドの約98%で損失があった。ガソリンスタンドだけでなく、自動車整備工場や販売店など今後さらに長期的な影響を及ぼす可能性がある」と述べた。

またマレーシアにおける燃料の価格は、1983年に導入された自動価格設定メカニズム(APM)を基に決められているが、これについてハニー・ジュリア氏はAPMの抜本的な見直しの必要性を指摘。「現在の経済の現実を反映するため、APMを国家の年間予算と整合させる必要がある」と強調した上で、コスト構造は米ドルに大きく影響され、ガソリンスタンドと石油会社の両方の利益率に影響を与えると付け加えた。
(ザ・スター、ポールタン、12月18日)

来年の経済成長率、投資銀2行は4.9%を予想

【クアラルンプール】 投資銀行2行はマレーシアの2025年の国内総生産(GDP)成長率を4.9%と予想している。今年1-9月の増加率が前年同期比5.2%だったことを勘案すれば、やや減速の予想だ。

メイバンク・インベストメント・バンクは、強固な内需と、第2次トランプ政権下での貿易政策変更の可能性など外的要因との相互作用が経済の先行きに影響すると述べた。

内需面では設備投資の増加を挙げた。資本財の輸入が増加し、工業施設建設のための融資も増加している。公務員賃金引き上げなど2025年度予算に盛り込まれた所得増の措置が消費をけん引する。低所得層への交付金増額、最低賃金引き上げもプラス要因だという。

ホンリョン・インベストメント・バンクは、米国の貿易政策など外的要因をGDP予想の理由の1つに挙げた。しかし堅調な投資、補助合理化、政治状況が安定を増していることを挙げ、経済成長の基盤はより強固になったとした。
(ザ・スター電子版、ベルナマ通信、12月17日)

TRXで新オフィスビル建設、会計事務所のPwCが主要テナント

【クアラルンプール】 クアラルンプール(KL)の国際金融地区「トゥン・ラザク・エクスチェンジ(TRX)」内で新たなオフィスビルの建設が計画されている。世界的会計事務所のプライスウォーターハウスクーパース(PwC)・マレーシアが主要テナントとして入居する見込みだ。

TRXは70エーカーからなり、財務省所有企業のTRXシティーをメインデベロッパーに、約10年の開発期間を経て、今年2月に開所式が行われた。中核施設となるショッピングモール「エクスチェンジTRX」は先月末で開発開業1周年を迎え、にぎわっている。

新たなオフィスビルは、HSBCマレーシアの本社が入る「メナラIQ」に隣接する 「ロットC7-10」という区域で、総賃貸可能面積80万平方フィート。PwCは総賃貸可能面積の25%にあたる20万平方フィートのリース契約を結び、現在のKLセントラルにある本社を移転するとみられる。

これに対し、経済紙「エッジ」はTRXを含めKLではオフィススペースが余り気味で、新ビルの動きは注目されると報じた。例えば、TRX内の35階建てのメナラ・アフィンも入居率65%で、まだ30万平方フィートが賃貸可能とされる。

特に、2019年に完成した高層ビル「エクスチェンジ106」は苦戦し、総賃貸可能面積260万平方フィートのうち、まだ120万平方フィートの空きがあるという。デベロッパーのムリア・プロパティは、財務省が51%、インドネシアを拠点とする不動産開発業者ムリア・グループが49%を所有する。ムリア・プロパティによると、中国のフィンテック大手アント・インターナショナルが3フロア計6万2,000平方フィートに、来年前半に入居を予定。入居が完了すると入居率は52%になり、さらに2025年末までに70%に達すると見込んでいるという。
(ザ・スター、12月13日、エッジ、12月16日)

プロトン、初のEVモデル「e.MAS7」を発表

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 国民車メーカー、プロトン・ホールディングスは16日、同社の電気自動車(EV)ブランド「e.MAS」の初モデルであるCセグメント・スポーツ車(SUV)、「e.MAS7」を発表した。発表会に出席したアンワル・イブラヒム首相はマレーシアが来年議長国となる東南アジア諸国連合(ASEAN)会議で「e.MAS7」をオフィシャルカーにすると宣言した。

バージョンは「プライム」と「プレミアム」の2種で、価格はそれぞれ10万5,800リンギ、11万9,800リンギと外国メーカーのEVに対抗できる価格設定とした。先着3,000人には4,000リンギの割引が適用される。安全性にも配慮しており、ASEAN NCAP(東南アジア諸国向け新車アセスメントプログラム)で5つ星評価を獲得した。車体色は▽プラチナシルバー▽ターコイズグリーン▽スレートグレー▽リチウムホワイト▽クォーツローズピンク――の5色を用意した。

フロントに搭載された電気モーターは定格出力218PS(215hp、160kW)、トルク320Nmを発揮。0-100㎞/h加速は6.9秒とプロトン車で過去最高を記録、最高速度は175㎞/hとなっている。

「プライム」は吉利汽車のAegisショートブレード・リチウム鉄リン酸 (LFP) バッテリーの49.52キロワット時(kWh)バージョンを採用しており、WLTP定格の航続距離は345km。「プレミアム」はより大きな60.22kWhパックを搭載し、最大410kmの航続距離を実現した。

プロトンは「e.MAS7」を近い将来、トリニダードトバゴ、ネパール、シンガポール、モーリシャスなどに輸出する方針だ。

BRICSとASEANとの提携が重要、華人商工会の新会頭

【ペタリンジャヤ】 このほど マレーシア華人商工会議所(中華工商聯合会、ACCCIM)の会頭に就任したン・イーピン氏は会の先行き方針について、BRICSおよび来年発足のトランプ政権が世界貿易に与える影響の中をどう航行するかが課題になるとの認識を示した。

ン氏はマレーシアは対米貿易で多額の黒字を計上しており、貿易面での事柄に警戒を怠らず、即応することが重要だと指摘。多数の中小企業が存在する小国のマレーシアは現状に甘んじることはできず、世界的な流れの変化に即対応し、国の利益を守らなければならないとした。

マレーシアは、ブラジル、ロシア、インド、中国など9カ国が加盟するBRICSへの加盟を申請しており、また中国が東南アジア諸国連合(ASEAN)に進出する際の主要玄関口としての潜在性を持っているため、BRICSとASEANの提携は大きな潜在性が期待できるという

両組織の人口を合わせると世界人口の45%で、巨大市場が誕生する。またBRICSにイラン、アラブ首長国連邦が加盟した結果、世界の石油生産の半分近くを占める、巨大資源組織になったからだ。
(ザ・スター、12月16日)

KL国際モビリティショーの来場者18万3,221人

【クアラルンプール】 第10回クアラルンプール国際モビリティショー2024 (KLIMS2024) は、今月5―11日の7日間で18万3,221人が訪れ、盛況のうちに閉幕した。

KLIMS2024は、「モビリティを超えて」をテーマに、6年ぶりに開催された。70社が出展。ホンダのバッテリー電気自動車(BEV)「e:N1」を含め2025年に国内市場に投入される最新モデルが披露されるなど、注目を集めた。

また、主催のマレーシア自動車協会(MAA)は各賞を発表。権威あるベストブースデザイン賞の相手先ブランド生産(OEM)部門(400平方メートル以上)ではUMWトヨタ・モーター(UMWT)が1位に選ばれた。
(ポールタン、モタオート、ベルナマ通信、12月13日)

「168パークセラヤン」の商業モール開業、放棄物件解消にめど

【クアラルンプール】 資金難などで一旦放棄されたセランゴール州セラヤンのショッピングモール、「168パークモール」が12日ソフトオープンし、開業式典に出席したンガ・コーミン住宅・地方行政相は放棄住宅プロジェクトを2030年までにゼロにするという政府目標は達成できる見通しだと述べた。

同モールは、住宅などを備えた複合施設「168パーク・セラヤン」の中核施設。4階建てで総賃貸可能面積23万5,500平方フィート、ビレッジ・グローサー、ミスターDIY、エニタイムフィットネスなどが入居する。2階にはほかにもスポーツセンターが入る。

「168パーク・セラヤン」はもともと「セラヤン・スター・シティ」として開発が始まったが、2016年、すでに680人の住宅購入者がいたにもかかわらず放棄された。その後、不動産開発業者インフラ・セギが友好的買収者(ホワイトナイト)として高等裁判所の承認を得て、2022年からプロジェクト名を改めて開発を引き継いでいた。総開発価値は11億2,000万リンギ。

「168パーク・セラヤン」にあるAーCの住宅3ブロックのうち、Cブロックは今年9月にすでに購入者に引き渡された。Aブロックは完成率75%、入居率96%、Cブロックは完成率35%、入居率45%という

住宅・地方行政省では、放棄されたプロジェクトなどの再建に向け特別タスクフォースを設置しており、 2022 年から今年10月31日までで、862件で総開発価値858億2,000万リンギのプロジェクトを救済し、10万2,808人の購入者が入居できたという。
(エッジ、ビジネス・トゥデー、12月12日)

80万人にAI スキル、マイクロソフトが取り組み開始

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 マイクロソフトは10日、「マイクロソフト・クラウド・アンドAIサミット」 で、2025年末までに80万人のマレーシア人に人工知能(AI)スキルを身につけさせる取り組み、「マレーシアの将来に向けたAI(AIForMYFuture)」を開始すると発表した。

「AIForMYFuture」は▽AIを推進するための多様な関係者の協力▽産業界のAI準備と導入のサポート▽教育を通じて将来に備えた人材を育成▽包括的なAI 経済の開発▽将来の労働力の強化――の5つの方法を通して実施する。マレーシア・デジタル省が主導し近く発足するマレーシアの国家AI事務所(NAIO)と緊密に連携し、セクター間の協力関係を通じてAIアジェンダを推進する。

デジタル省のゴビンド・シン・デオ大臣は、「官民がAI変革に協力すれば、半島北部の農業からペナンの半導体産業、都市部の企業、全国の起業家に至るまでマレーシアでAIを拡大することができる。その結果、スマートな経済ハブとAIエコシステムが生まれ、地域のイノベーションを促進し、ビジネス機会や雇用を創出し、最終的には企業と国民に利益をもたらすものとなる」と述べた。

通信サービスのOCK、ケダ州で太陽光発電事業に参入へ

【クアラルンプール】 通信ネットワークサービス事業者のOCKグループは10日、ケダ州スンガイ・ペタニで稼働中の116メガワット(MW)の大規模太陽光発電所事業に参入するため、3億5,000万リンギの投資契約を締結したと発表した。

2022年3月に商業運転を開始したスンガイ・ペタニの太陽光発電所は、ソーラーパック・スリア・スンガイ・ペタニ(3SP)が所有・運営している。3SPは、スペイン系ゼレストラの完全子会社のソーラーパック・アジアが49%、JKHリニューアブルズが51%の株式を所有。政府系電力会社テナガ・ナショナル(TNB)との間で、2043年3月までの21年間の電力購入契約を締結している。

ブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)への提出書類によると、今回の契約には、SPKアジアが発行する償還可能優先株1,000株と、ゼネストラがJKHに行った融資を、OCKが引き受けることなどの条件が含まれている。これにより、OCKはスンガイ・ペタニの太陽光発電所に間接的に投資することになる。

OCKは「再生可能エネルギー、データセンター、デジタルソリューションなど、すべての事業セグメントにおいて拡大できるよう今後も注力していく」としている。
(フリー・マレーシア・トゥデー、エッジ、12月10日、ザ・スター、12月11日)

雲南省紅茶生産者の地域本部、ゲンティンハイランドに開設

【クアラルンプール】 不動産開発、接客ビジネスを手掛けるNCTグループは中国雲南省鳳慶県の紅茶生産者組合と提携し、同組合の東南アジア地域本部を高原リゾートのゲンティンハイランドにあるウィンダム・イオン・マジェスティック・ホテル内に開設した。

滇紅(てんこう)と呼称される雲南省の紅茶を広く域内に紹介するための拠点。ウィンダム・ホテルはマレーシアで最も標高が高いホテル。販売店は11月に開設しており、30日から12月2日まで展示会も開催した。地域本部としての活動は2025年第1四半期に開始する。

滇紅は長い歴史を持つ、職人技による発酵茶。NCTのヤップ・ガンチョイ代表は「紅茶製造の伝統を世界各地からの客に紹介する。ウィンダム・ホテルは最適の紹介場所で、ホテルのステータスも高まる」と述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、12月9日)