リコー、DX支援のための新拠点をKLに開設

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 リコーは、 東南アジアにおけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の中核拠点として、クアラルンプール市における「リコー・ビジネスサービス・アジアパシフィック」(RBS)の開設を発表した。

RBSは、同社のアジア太平洋地域販売統括会社であるリコー・アジアパシフィックが開設した。マレーシアについては「地理的にも、人材的にも、東南アジアで戦略的優位性がある」と位置づけ。外国投資を奨励するマレーシア政府の支援政策も要因だったという

RBSにより、ITや財務、人事、サプライチェーン管理などの重要機能を一元化し、より質の高いシェアードサービスの推進体制が整ったとする。今後、東南アジア地域全体でDXによる変革の取り組みを加速させ、効率性の向上を進める。

JBICの前田会長ら、アンワル首相を表敬訪問

【クアラルンプール】 国際協力銀行(JBIC)の前田匡史会長率いる代表団が22日、アンワル・イブラヒム首相を表敬訪問した。

アンワル氏は自身のフェイスブックページへの投稿で、JBIC代表団はさらに多くの日本からの投資を推進すると表明した。JBICは現在、マレーシア企業と活発な協議を持っているという。

アンワル氏は「一層の、高品質の投資を実現するため、両国間の友好と協力を強化する重要性を強調した。エネルギー分野の投資を特に望む」とした。
双方はグリーンエネルギー開発、再生可能エネルギー、エネルギー市場についても意見を交換した。
(ベルナマ通信、10月22日)

中電工とサマイデンの合弁会社、太陽光発電設備に投資

【クアラルンプール】 再生可能エネルギー(RE)のサマイデン・グループと中電工(本店・広島市)は、22年に設けた合弁会社サマイデン・チュウデンコウ・リニューアブルズを通じ、太陽光発電施設・同関連サービスに共同で投資する合意書を交わした。

合意はREにおけるプロジェクト投資を実施する際の双方の権利・義務を規定したもの。合弁会社への出資比率は、サマイデン子会社のサマイデン・キャピタルが51%、中電工が49%。中電工は2022年にサマイデンの7.27%株を取得し大株主になった。その後買い増しし、現在の持ち株比率は15.15%。日本の顧客向け屋上ソーラーシステム設置、REプロジェクトの運用・保守技術の紹介など、共同での投資や合弁を推進することで合意している。

中電工は電気・空調・給排水・情報通信関連工事を手掛ける総合設備エンジニアリング企業。東岡孝和常務執行役員は、サマイデンとの提携はマレーシア業務の拡大につながり、RE採用が急拡大している東南アジアへの参入機会も生じるとしていた。
(ザ・スター、10月22日、報道資料、10月21日)

長谷川香料、子会社増資と新工場建設を発表

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 長谷川香料(本社・東京都中央区)は18日、マレーシアの連結子会社、T.ハセガワ・フレーバーズ(クアラルンプール)への増資、及び新工場建設計画を明らかにした。

同日の取締役会で決定した。中長期的に安定した市場拡大が期待できるアジア市場・ハラル市場において、現地需要拡大に対応した生産能力の拡大に対応するのが狙い。

T.ハセガワ・フレーバーズは2014年10月に買収した各種食品香料の製造販売を手掛ける全額出資子会社で、増資額は1億7,100万リンギ。これにより同社の資本金は1億9,600万リンギとなる。長谷川香料から社員が出向しているほか、香料などの原材料を購入している。

新工場の所在地はネグリ・センビラン州エンステック工業団地。敷地面積は4万8,300平方メートルで、用地は2017年に取得済み。投資予定額は1億8,500万リンギで、自己資金及び今回の増資で充てる。稼働開始は2026年12月を予定している。

東京ゲームショウ、マレーシアパビリオンの成約額は6700万ドル

【クアラルンプール】 先ごろ開催された「東京ゲームショウ(TGS)2024」(開催期間9月26―29日) で、「マレーシア・パビリオン」に関連する成約が6,700万米ドルに上った。

「マレーシア・パビリオン」はマレーシア・デジタル経済公社 (MDEC)とマレーシア外国貿易開発公社(MATRADE)が開設。マレーシアの大手ゲームスタジオ10社が参加した。4日間の会期中に日本のゲーム会社と150件を超える商談が行われたという。

「東京ゲームショウ」は国内外のゲーム関連企業が一堂に会す世界的イベントで、今年は44カ国・地域から過去最多の985企業・団体が出展。来場者数は27万4,739人に上ったという。

MATRADEのモハメド・ムスタファ最高責任者(CEO)は、TGSへの参加は2025年大阪万博に向けて勢いをつけるだけでなく、世界のクリエイティブコンテンツ産業におけるイノベーションと創造性のハブとしてのマレーシアの地位を強化することにもなる」と述べた。

マレーシア政府は2021年、デジタル経済の拡大を目指す「マイデジタル青写真」を発表。デジタルコンテンツについては年率8%の輸出成長を目標に掲げている。
(ビジネス・トゥデー、10月17日)

ジェトロの海外スタートアップ支援事業、日系5社が来馬

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 日本貿易振興機構(ジェトロ)クアラルンプール事務所は、日系スタートアップの海外展開支援プログラムの一環として17―18日に参加企業5社がマレーシアを訪問し、現地企業や支援機関、投資家・ビジネスパートナーとのマッチングを行うと発表した。

ジェトロがマレーシアの財閥系サンウェイiLABSと提携して実施している、オープンイノベーション推進に向けた日本企業と海外企業のデジタル技術(DX)などを活用した連携・協業を支援するアクセラレーションプログラムで、6回目となる今回は、マレーシアで注目を集める「グリーントランスフォーメーション」の分野で革新技術を有する日本企業に特化したプログラムとなっている。

プログラムは8月よりスタートし、参加企業5社に対してオンラインでマレーシアのエコシステム情報の提供や個別メンタリングを繰り返し、各社のマレーシア展開戦略をブラッシュアップしてきた。

サンウェイiLABSはネットワークを活かし、東南アジア諸国連合(ASEAN)・マレーシア企業とのアライアンス(業務提携・技術提携・出資・合弁事業設立など)やM&Aにより、ビジネス開発や新規事業創出を目指す日本企業に対し、協業先候補の発掘から事業化に向けたメンタリングまで伴奏する一貫支援プログラムを提供する。

店舗網拡大と既存店のてこ入れが柱=イオンマレーシア社長

【クアラルンプール】 イオン・カンパニー(M)の岡田尚也社長は「ビジネス・トゥデー」との単独会見に応じ、店舗拡大と既存店のてこ入れを経営の柱とすると語った。

岡田氏は「イオンは過去数十年間に大きく成長した。しかしその成長を再び加速する時が来た。店舗拡大だけでなく、既存店を改装し再活性化する」と述べた。

岡田氏はまた、イオンは大衆向けに衣・食・住をすべて満たす商品を取り扱う総合スーパー(GMS)を展開するが、GMSモデルからの脱皮を図り、今後はユニクロや豪州系ハーベイ・ノーマンが競争相手になると語った。ハーベイ・ノーマンは、家電、家具、コンピューターなどを扱う小売業者。

これまで重視しなかったプライベートブランドに力を入れる。大きな潜在性が見込めるためで、特にハラル(イスラム教徒向け)食品の調達に注力する。こうした転換は日本事業がモデルだが、日本モデルをそのまま取り入れるのではなく、マレーシア市場に合った手法にして取り組むという。
(ビジネス・トゥデー、10月16日)

マレーシア人訪日者数、9月は前年比44.9%増の約4万人

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 日本政府観光局(JNTO)が発表した2024年9月の訪日者数統計(推計値)によると、マレーシアからの訪日者数は3万9,900人となり、前年同月比で44.9%の大幅増となった。

JNTOによると、査証免除措置による訪中旅行への人気の高まり、機材繰りなどに伴う一部航空会社の運航規模縮小などあるものの、スクールホリデーや連休等の影響もあり、訪日外客数は9月として過去最高を記録した。 クアラルンプール―羽田間の増便などもあり、日本への直行便数は前年同月を上回っている。なお、新型コロナ感染拡大前の2019年同月との比較でも38.6%の大幅増加となった。

9月の世界全体の訪日者数は、前年同月から31.5%増の287万2,200人、2019年同月からは26.4%増となり、8カ月連続で同月の過去最高を記録した。 東アジアでは中国、東南アジアではマレーシア、欧米豪・中東地域では米国などで訪日外客数が増加したことが押し上げ要因となった。1―9月の累計では 2,688万人となり、前年同期を上回った。

三重県、水産物商談会をクアラルンプールで開催

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 三重県は15日、クアラルンプール(KL)市内で三重県の水産物関連会社と地元バイヤーによる水産物商談会「みえの水産物輸出商談会」を開催した。

三重県がマレーシアとシンガポールの両国で企画している水産物商談会の一環として行ったもので、三重県農林水産物・食品輸出促進協議会水産部会と弊紙発行元であるアジアインフォネットの共催。11月に予定されているオンライン商談会に先駆けて、日本産水産物の輸入実績が豊富なマレーシア側のバイヤー5社を招いて対面で行った。

日本側の売り込み商品は、小売り及び飲食店向けの▽冷凍伊勢エビ▽冷凍タツイカ▽冷凍ブリチーズカツ▽乾燥ノリ▽冷凍カキ・加工品▽アコヤ貝柱▽マダイ生ハム▽焼き串ひもの▽海鮮魚串▽さつま揚げ▽ブリトロ▽フレーバーオイル(わさび、ゆず)――など20数品目。

同日の対面による商談会の三重県側の参加者は▽A-LINE▽福井▽丸善水産▽山藤▽TA西村▽交洋――の6社で、▽若松屋▽尾鷲物産▽辻製油――の3社はオンラインで参加することになっている。

三菱自(M)、新型ピックアップトラック「トライトン」発表

【クアラルンプール】 三菱モーターズ・マレーシア(MMM)は16日、9年ぶりにフルモデルチェンジとなった2024年型ピックアップトラック「トライトン」を発表した。

第6世代「トライトン」のバリエーションと保険なし価格は、それぞれ▽シングルキャブ(10万1,980リンギ)▽MT GL(11万4,980リンギ)▽AT GL(11万6,980リンギ)▽ATプレミアム(14万5,980リンギ)▽アスリート(16万5,980リンギ)――。最上位バージョンの「アスリート」は12月までに予約した場合は5年間、走行距離無制限の保証、他の4バリエーションは5年間、走行距離20万キロメートルの保証が付く。

パワートレインは、「アスリート」が直列4気筒2.4リットル4N16型2ステージ・ターボディーゼルエンジンを搭載。最大出力204PS(150kW)、最大トルク470Nmを発揮する。他のバリエーションは直列4気筒2.4リットル4N16型ターボディーゼルエンジンを搭載。最大出力184PS(135kW)、最大トルク430Nmを発揮する。

車体カラーは「アスリート」が、ヤマブキオレンジ、ジェットブラックマイカ、ホワイトダイヤモンドの3色。「プレミアム」がホワイトダイヤモンドとグラフィックグレーの2色、「GL」2車種がソリッドホワイトとブレードシルバーの2色。
(ポールタン、モタオート、10月16日)