ハラル和牛の輸出販売に向けた現法、MTJが設立

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 MTJ(本社・福岡県北九州市)は7日、ハラル(イスラムの戒律に則った)和牛の輸出・販売を目的としたグループ会社「ワールドワイド和牛マレーシア」を、5月22日付けでサイバージャヤに設立したと発表した。

新会社の事業内容は、▽ハラル和牛の輸出・販売▽イベント企画・制作▽コーディネーションおよびコンサルティング――。

具体的には、マレーシアから世界各国に向け、ハラル和牛を輸出・販売する。また、マレーシア国内での和牛の認知拡大を目指し、フードイベントなどのプロデュースを行う。和牛に限らず、日本国内の食品・飲料などの海外輸出のコーディネーションや、海外進出やハラル商品の開発などを希望する企業へのコンサルティングも行っていくという。

セブン銀行、マレーシアにグループ会社を設立

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 セブン銀行(本社・東京都千代田区)は6日、5月30日付で、4社共同出資により、マレーシア現地法人を設立したと発表した。セブン銀行の海外グループ会社としては米国、インドネシア、フィリピンに次いで4拠点目となる。

出資企業4社は、▽セブン銀行▽マレーシアで「セブンイレブン」店舗を展開するセブンイレブン・マレーシアの100%子会社で、店舗運営を担当するセブンイレブン・サービシズ(SES)▽現地投資持株会社であるHQZクレジット▽同SMRTホールディングス――。出資比率は、セブン銀行が50.1%、SESが24.9%、HQZが20.0%、SMRTが5.0%。

現地法人はクアラルンプールを拠点とし、銀行支店や既存ATMの少ない地域を中心に紙幣還流式のATM設置を進め、これまでセブン銀行が培ったノウハウを活かしたATM運営を行う。

マレーシアでは、コンビニエンスストア店内に設置されているATMは少ない。そのため、約40年にわたりマレーシアで親しまれているセブンイレブンの店舗にATMを順次設置し、コンビニATMとして新たな金融サービスを提供し、「金融×小売サービス」の実現を目指していく方針だ。

郵船ロジ、マレーシア法人が大型倉庫開設・新本社の営業開始

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 郵船ロジスティクス(本社・東京都品川区)は6日、マレーシア法人のタスコ(TASCO)がセランゴール州シャアラムに大型倉庫を新設し、敷地内に設置した新本社で営業を開始したと発表した。

新物流センターの面積は約5万5,800平方メートルで、旧施設の5倍となった。地上4階建ての多層階構造で、天井高は約12メートル。各階それぞれ、約20カ所のトラックドック、対面通行のランプウェイ(傾斜路)を備え、機能的な動線とスムーズな荷役でトラックの待機時間が削減できるとしている。

また高度な物流倉庫管理システムを導入しており、食品やアパレル、電子部品のほか、GDPMD(医療機器の物流に関する品質基準)に準拠していることで医療機器の取り扱いも可能となっている。さらに倉庫内を24時間監視するCCTVカメラを設置し、マレーシアの基準に沿った耐火性能も備えているという。

新たな物流センターの稼働は2月15日に、新本社の営業は4月1日からすでに開始しており、6月6日に在マレーシア日本国大使館の髙橋克彦大使やセランゴール州のアミルディン・シャリ首相を招いて開所式を行った。タスコは今年9月に設立50周年を迎える。

「スマ留」運営会社、マレーシア就職サポートを開始

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 海外留学エージェント「スマ留」を運営するリアブロード(本社・東京都渋谷区)は5日、カスタマーサポート特化の人材紹介会社、エージェンシ・ペケルジャアンCSマレーシアと提携し、マレーシア企業への就職サポートを開始すると発表した。

リアブロードは声明の中で、海外就職サポート提供を同日付で開始すると発表しており、マレーシアがその第一弾となる。

リアブロードは、留学やマレーシアでの実務経験があるコンサルタントによる手厚いサポートのほか、キャリアカウンセリングやエントリーシートの添削、面接対策、入社決定後の入国時の不動産探しから内定先への書類提出まで、マレーシア就職のトータルサポートを行うとしている。

リアブロードはまた、カスタマーサポートの業務を中心に、英語を活かして外資系企業でキャリアアップできるポジションから、日本語のみで勤務することができる企業まで幅広く紹介が可能で、英語力や仕事に不安がある場合でも、日本語のみで働ける企業の紹介や入社後1カ月の研修により、現地での生活に慣れた後にキャリアアップを目指すことも可能だとしている。

なお「スマ留」で留学を申し込んだ人は、完全無料でサポートを利用することが可能。またサポートを利用し入社が決定した人にはお祝いとして10万円の返済不要の留学奨学金が供与される。

KLに日本人向け診療所「ことびあクリニックマレーシア」が開院

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 シンガポールの医療企業ATIVメディカルは5日、クアラルンプールのデサパークシティに日本人向け診療所「ことびあクリニックマレーシア」を開院したと発表した。

365日年中無休、24時間日本語対応で、旅行や仕事でマレーシアに滞在する日本人の医療サポートを行う。オンライン診療も可能(薬は当日配達)で、総合診療科の医師が診察する。

ATIVメディカルは、日本で教育、ベンチャーキャピタル(VC)事業に携わる佐藤グループの海外医療部門として設立され、「ことびあクリニック」をシンガポール、タイ、フィリピンで展開している。海外在住日本人が感じる、日本とは医療制度が異なる国での言葉が通じないことの不安、また深夜や早朝に体調が悪くなった場合への対応を目指し、サポートを行っている。

 

博多一幸舎、IOIシティモールに鶏ラーメン専門店をオープン

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 ウインズジャパンホールディングス(本社・福岡県福岡市)は3日、「博多一幸舎」のマレーシア2号店をプトラジャヤのショッピングモール「IOIシティ・モール」に開店した。

マレーシア1号店は2023年10月にクアラルンプールの「パビリオン・ダマンサラハイツ」にオープンし豚骨ラーメンを提供しているが、2号店はイスラム教徒に配慮し、鶏ラーメン専門店として運営する。

2号店では、アルコール不使用の特製ラーメンタレを使用し、ノンポークなのに豚骨ラーメンを彷彿させる白濁スープ、濃厚な味わいが特徴の「鶏白湯ラーメン」(25リンギ)と、透明感があり、あっさりながらうま味スープの「鶏清湯ラーメン」(25リンギ)の2種を看板商品として提供する。他ラーメンやトッピング、サイドメニュー、ドリンク(ノンアルコール)も用意する。営業時間は午前11時ー午後9時30分。

博多一幸舎は2004年に福岡市で開業し、豚骨ラーメンを中心に提供している。2011年のインドネシア出店を皮切りに海外にも展開しており、2024年5月時点で11カ国に65店舗を出店している。

モデナス、カワサキ製二輪車の対中輸出を開始

【クアラルンプール】 川崎重工製二輪車の組立・販売を手掛けているモトシカル・ダン・エンジン・ナショナル(モデナス)は、カワサキ「ZX-6R」の対中国輸出を開始したと発表した。モデナスはDRBハイコムの子会社で、世界に2社しかないカワサキの海外組立委託先のひとつ。
カワサキ「ZX-6R」はケダ州グルンにあるモデナスの工場で生産しており、中国への輸出計画は2021年にスタート。合弁パートナーである川崎重工業からの許可と、工場監査を含む中国品質認証センター(CQC)からの承認という2つの関門を昨年9月までにクリアした。
中国向け生産は2024年1月に開始され、2月にマレーシア税関局が輸出を承認した。初出荷分である28台は2024年3月にカワサキモータース(上海)に到着し、続いて5月に2回目、3回目の出荷分としてそれぞれ140台、112台を出荷した。
モデナスはこれまでに10カ国・地域に二輪車を輸出しており、輸出台数は9万1,057台に上る。
(ビジネス・トゥデー、6月4日、ポールタン、5月29日)

イオンがセレンバンの土地2区画を購入へ、新モール建設に向け

【クアラルンプール】 イオン・カンパニー(M)は、新ショッピングモール建設に向け、ネグリ・センビラン州セレンバンの土地2区画を合計1億289万リンギで取得すると明らかにした。

イオンがブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)に宛てた声明によると、取得する2区画(合計23.045エーカー)は、既存の「イオンモール・セレンバン2」に隣接しており、ビル型の新モールを建設できるという。購入資金の10%は内部資金で賄い、90%は銀行借り入れを組み合わせて調達する。購入は18カ月以内に完了する予定で、関係当局の承認取得後に実施する。

イオンは声明で、今回の土地取得は、小売事業の発展という同社の企業戦略に沿ったものであり、セレンバンでの事業拡大の機会が得られると述べた。
(エッジ、6月4日)

パナソニック製造、1ー3月期は2.4倍の増益

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 パナソニック・マニュファクチャリング・マレーシアは5月30日、同社2024年度第4四半期(2024年1ー3月)の売上高が前年同期比6.1%増の2億750万リンギ、純利益は前年同期比2.4倍の1,758万リンギとなったと発表した。

ラマダン(断食月)明け祝祭シーズンの中東市場や、エルニーニョ現象による高温が続くASEAN(東南アジア諸国連合)における扇風機製品の輸出拡大、中東市場への掃除機輸出拡大などが売上高アップに貢献した。純利益は売上高の向上に加え、材料費の減少、関連会社からの利益分配の増加により拡大した。

2024年度通期(2023年4月ー2024年3月)では、売上高は前年比8.7%減の9億569万リンギ、純利益は同15.6%増の9,265万リンギとなった。キッチン家電製造事業からの撤退やベトナム市場の扇風機需要の減速の影響で売上高は減少したが、材料費の減少、金利収入の増加、関連会社からの利益分配の増加が純利益増につながった。

同社は今後について、世界経済には地政学的緊張、インフレ率上昇、金融引き締めなどの下振れリスクがある一方、労働市場や貿易の回復に支えられ成長が継続すると予想。不安定な事業環境の中で事業競争力を維持するため、新製品の生産や既存製品のラインナップの拡充を行っており、生産性向上や効率化に向け、製造施設におけるテクノロジー活用を進展させると同時に、コスト削減策を継続的に実施し、収益性を改善していくとした。

スバル、東南アジア市場でのCKD事業を来年終了へ

【クアラルンプール】 スバルは5月30日、マレーシアを含む東南アジアにおける現地組立(CKD)事業を2025年に終了すると発表した。

同社とタンチョン・インターナショナル・リミテッド(TCIL)が共同で香港証券取引所に宛てた声明によると、長期的に持続可能ではないと考えられるCKDを段階的に廃止し、事業転換を行う。具体的には、タイ、ベトナム、マレーシア、カンボジア市場で、日本からの輸入完成車(CBU)販売に移行する。

スバルとTCILは、2017年にタイでのCKDに向け、合弁会社タンチョン・スバル・オートモーティブ(タイランド)(TCSAT)を設立した。マレーシアでは、タンチョン・モーター・ホールディングスの子会社タンチョン・モーター・アセンブリーズがクアラルンプールのセガンブット工場で第2世代「XV」を生産している。かつては第4世代「フォレスター」の組立も行っていた(第5世代はタイでのCKDとなっている)。

スバル車のマレーシア販売代理店であり、アフターサービスを提供するTCスバル(TCS)も、2025年より国内販売される新型スバル車はCBUとなると発表した。
TCSは声明で、スバル認定技術者の専門知識およびスバル純正部品により、全国のスバル販売店で引き続き包括的なサポートやサービスを提供していくと述べた。
(ポールタン、5月31、30日)