KLIAエアロトレイン、再開は第2四半期中の見込み

【クアラルンプール】 故障続きで2年にわたって運休が続いているクアラルンプール国際空港(KLIA)のメイン・ターミナルとサテライトを結ぶ無人列車KLIAエアロトレインは、今年第2四半期中に運行再開する見通しだ。当初の計画ではシステム交換作業は1月31日に完了する予定だった。

空港運営会社マレーシア・エアポーツ・ホールディングス(MAHB)のモハメド・イザニ・ガニ社長は24日に行ったエアロトレインに関する最新説明会の中で、「(エアロトレインの)すべてのテストを4月までに完了させる予定だ。第2四半期中に運行再開できると確信している」と言明。当初アンソニー・ローク運輸相が示した期限は「厳しすぎた」とし、技術的要件を順守すると特定のプロセスで遅延が発生することがあると説明した。

エアロトレインは運転中の故障を繰り返し、2023年3月から運転が停止され、バスによる代替輸送が行われている。システム交換の総費用は4億5,600万リンギ。最初の再開目標は2024年7月で、その後の業者との納入契約問題などの遅延が発生したことで先送りされており、ローク運輸相がMAHBの対応を非効率で遅れていると強く批判していた。
(マレー・メイル、エッジ、1月24日)

西海岸高速道セクション2が開通、1カ月通行料無料に

【クアラルンプール】 西海岸高速道路(WCE)セクション2が1月22日深夜零時に開通した。南クランバレー高速道路(SKVE)及びシャアラム高速道路(KESAS)とのインターチェンジを結ぶ7.2キロメートルの区間で、開通を記念し、2月21日深夜零時までの1カ月間、同区間の通行料金は無料となる。

昨年8月に開通したセクション1区間と合わせ、セランゴール州のシャアラムからバンティンまでの移動時間は、従来の1時間から25分に短縮される。

21日に行われた開通式に出席したアレクサンダー・ナンタ・リンギ公共事業相は、各地からポートクランに直接アクセスできるようになったことを強調。「物流部門の運営コストの削減、商品配送の円滑化により、マレーシアの競争力向上にも役立つ」と述べた。

WCEはバンティンとペラ州タイピンを結ぶ全長314.5キロメートルを11のセクションに分けて進められているが、今回の開通で残る区間は3区間計45キロメートルとなり、2026年内の完全開通を目指している。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ベルナマ通信、ポールタン、1月21日)

半島部の基本電気料金、7月から14%値上げ=TNB

【クアラルンプール】 マレーシア半島部の基本電気料金は7月から、1キロワット時(kWh)あたり45.62センとなる。現行(39.95セン)から14.2%の値上げ。政府系電力会社テナガ・ナショナル(TNB)が、政府のインセンティブベース規制(IBR)の枠組みのもと、2025年から2027年までの第4次規制期間(RP4)の設定として昨年12月26日に発表した。

マレーシアの電気料金は、基本料金と、燃料価格の変動に合わせて料金を調整する不均衡価格転嫁(ICPT)制度に基づく料金で構成される。基本料金は、石炭やガスの予想価格や、運営経費、収益率などを勘案しながら3年ごとに見直される。今回、規制対象事業の設備投資(CAPEX)は428.2億リンギ、運営費は207.8億リンギで、RP3の205.5億リンギと176.9億リンギから、それぞれ上昇した。また収益率は変更なく7.3%に据え置かれた。

2025年上半期(1―6月)については、エネルギー移行・水利転換省(PETRA)が先月、ICPT制度に基づく部分の料金据え置きを発表していた。基本料金部分も同様で、その差額については電力業ファンド・グループ(KWIE)を通じて賄われるという。
(フリー・マレーシア・トゥデー、エッジ、ベルナマ通信、12月26日)

TNGeウォレット利用者、12月20日までに要本人確認

【クアラルンプール/ペタリンジャヤ】 決済サービスのタッチ・アンド・ゴー(TNG)eウォレットを運営するTNGデジタルは20日、オンライン上で本人確認を行う仕組みのeKYCを12月20日付で完全施行すると発表した。eウォレットの利用者は同日までに本人確認を行う必要があり、それを怠ると口座利用が制限され、最終的に口座を失うことになるという。

本人確認には、国民の場合は身分証明書カードのMyKad、永住者、マレーシア以外の国籍の住民はパスポートを利用する。eKYCでは、顔写真付きの身分証明書や生体情報を利用して、遠隔地からでも確実に本人確認を行うことができる。

TNGデジタルによれば、eKYC機能を利用していないユーザーは残高が少なく、有料道路決済、NFC(近距離無線通信)カードへのチャージなど利用方法が限定されている。

eKYCへの完全移行はユーザー保護と法令順守が目的で、金融詐欺の資金受け取り目的の口座や詐欺行為を発見、除去する能力が増し、システム全体の安全が守られるという。
(ザ・スター、ザ・サン、11月21日、ベルナマ通信、マレーシアン・リザーブ、11月20日)

リアル運転免許証の発行、来年から手数料課金へ

【クアラルンプール】 アンソニー・ローク運輸相は20日の下院議会質疑の中で、来年にも物理的な運転免許証の発行を望む場合には別途手数料がかかる可能性があると述べた。一層のデジタル化を進めるための措置だが、手数料がいくらになるかについては言及を避けた。

政府は昨年、道路交通局(JPJ)の「MyJPJ」アプリを通じてデジタル運転免許証と道路税書類登録制度を導入した。これについてローク氏は、JPJ内におけるデジタル化の取り組みは継続され、システム強化に向けたさらなる改善が行われると言明。一方で依然として物理的な免許証が欲しい人向けの取り組みとして、発行手数料がかかるようになる可能性があると述べた。

「MyJPJ」アプリはこれまで1,370万人によってダウンロードされ、デジタル道路税納付と免許更新を含むトランザクションは100万件を超え、道路税のデジタル納税額は1億2,100万リンギに上った。ローク氏は車両所有者に道路税の更新を通知する機能が、近く「MyJPJ」アプリに導入される見通しだと述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、エッジ、11月20日)

アストロ、ネットフリックスの料金値上げを発表

【クアラルンプール】 有料テレビ放送のアストロ・マレーシア・ホールディングスは14日、提携する米動画配信サービス「ネットフリックス」のマレーシア国内での料金プランの値上げを発表した。

モバイルプランはこれまでの月額17リンギから18.9リンギに、ベーシックプランは月額28リンギから29.9リンギに値上げされた。また、スタンダードプラン(2台まで同時視聴可)は45リンギから49.9リンギに、プレミアムプラン(4台まで同時視聴可)は55リンギから62.9リンギになった。スタンダードまたはプレミアムプランで、世帯外の人と共有する場合は、1人に対して月額13リンギの追加料金が必要になる。

新規加入者は14日から、既存の加入者は21日以降の請求時に適用される。またテレビ放送のアストロとネットフリックスがセットになっているプランの加入者は、来年3月1日までは据え置かれる。
(ビジネス・トゥデー、ソヤチンチャウ、ローヤットドットネット、アストロ発表資料、11月14日)

マレーシア航空、来年3月に米国線を共同運航で再開

【クアラルンプール】 マレーシア航空(MAS)は、アメリカン航空とのコードシェアを通じて2025年3月から米国線を約11年ぶりに再開する。両社は共にワンワールド・アライアンスのメンバーで、パリ経由となる。

航空運航情報のエアロルーツによると、マレーシア航空は来年3月22日からエアバスA350-900型機を使用して、クアラルンプール新国際空港(KLIA)―パリ(シャルル・ド・ゴール空港)線を運航する。3月28日までは週4便運航し、3月29日からは毎日運航に増やす予定。

アメリカン航空は同日からパリ―米国線を運航する。コードシェアとなるパリ―米国路線にはシカゴ・オヘア国際空港、ダラス・フォースワース国際空港、マイアミ国際空港、ニューヨーク・ケネディ国際空港線が含まれる。

マレーシア航空は1980年代からロサンゼルスやニューヨークなど米国の複数の目的地に飛んでいたが、経営難に陥ったことから2014年に事業再編計画の一環として米国線から撤退していた。ロサンゼルスへは2012年まで台北経由で、その後2014年まで東京経由で、ニューヨークのニューアーク・リバティー国際空港へは2004年までドバイ経由で、その後2014年までストックホルム経由で飛んでいた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、10月14日、エアロルーツ、10月11日)

ベトジェット、ハノイ―KL線を11月28日に就航

【クアラルンプール】 ベトナムの格安航空会社ベトジェットは、ハノイ―クアラルンプール(KL)直行便を11月28日に就航すると発表した。同社のマレーシア路線としては、ホーチミン―KLに次ぐ2路線目となる。

機材はエアバスA320型機を使用。デイリーの運航で、スケジュールは往路「VJ905便」がハノイ発7時20分発、KL着が11時40分。復路「VJ906便」がKL発12時40分、ハノイ着が15時05分となっている。

ベトジェットは10日より、プロモーションコードVJ1010を使用すると、エコチケットが最大100%割引となるプロモーションを実施する。対象旅行期間は2025年1月1日から5月22日まで。さらに毎週金曜日には、全路線を対象に片道166リンギからの割引航空券を発売する。
(ダガンニュース、10月8日)

半島北部とサバ州、12月は例年上回る降雨量=気象局

【クアラルンプール】 マレーシア気象局によると、11月初めに北東モンスーン期が始まり、12月にはマレーシア半島北部とサバ州で例年を上回る降雨量が見込まれている。

ペルリス州、ケダ州、ペラ州北部、ケランタン州北部、トレンガヌ州北部では、12月に降雨量が増加する可能性がある。またサバ州西海岸、クダット地区、サンダカン地区でも12月から2月にかけて例年を上回る降雨量が見込まれる。一方、サラワク州の降雨量は平年並みと見込まれる。

アンブン・ディンダン副局長は「2024/25年の北東モンスーン期には、大雨が続く時期が5回から7回起きると予想されている。状況は監視されており必要に応じて大雨警報を発令する」と述べた。

過去の気候パターンに基づくと、マレーシアの北東モンスーン期は11月初旬に始まり、2025年3月まで続くと予想されており、具体的な開始日は一定基準が満たされた時点で3日前に確定するという。

気象局は高性能コンピューティング(HPC)予報システムの整備に取り組んでおり、2026年までの運用開始を予定している。実現すれば現在7日先まで行っている気象予報について、2倍の14日先まで出すことができるようになるという。
(マレーシアン・リザーブ、ベルナマ通信、10月10日)

マレーシア航空、KL―印コルカタ直行便を12月2日再開

【クアラルンプール】 マレーシア航空(MAS)は、クアラルンプール(KL)―コルカタ(インド)直行便を12月2日に再開すると発表した。

機材はボーイングB737-800型機を使用し、週5便運航する。往路「MH184便」は月・火・金・土・日の運航で、KL発が21時35分発、コルカタ着が21時10分。復路「MH185便」は月・火・水・土・日の運航で、コルカタ発が0時10分、KL着が6時45分となっている。

コルカタ線再開により、マレーシア航空のインドにおける乗り入れ先はニューデリー、バンガロール、ムンバイ、チェンナイ、ハイデラバード、コーチ、アムリトサル、トリバンドラム、アーメダバードを含め10都市目となり、インド線の便数は週76便となる。

マレーシア航空は就航記念として、1,499リンギからのエコノミークラス往復キャンペーン運賃を提供する。販売期間は2024年10月8日から11月8日まで。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ヒンドスタン・タイムズ、10月8日)