スバン空港の8月の国際旅客が25%増、ジェット機運航再開受け

【クアラルンプール】 空港運営会社、マレーシア・エアポーツ(MAHB)は、セランゴール州スバンのスルタン・アブドル・アジズ・シャー空港(スバン空港)の8月の国際線旅客数が前月比で25%増加したと発表した。同月に再開されたナロー・ジェット機の乗り入れが後押しした。

8月の国際線旅客数は2万1,096人となり、前月の1万6,900人から大幅アップした。国内線旅客は前月比1.3%増の8万3,904人で、国内線・国際線を合わせた旅客は10万5,000人となった。

現在、スバン空港には5つの航空会社が就航しており、そのうち3社(エアアジア、ファイアフライ、バティック・エア)は国内航空会社、スクートとトランスヌサの2社は外国の航空会社となっている。

ファイアフライ、スクート、トランスヌサはスバン空港とシンガポールおよびジャカルタを結ぶ国際線を運航しており、エアアジアとバティック・エアはコタキナバル、クチン、ペナンなど国内都市を結ぶ国内線を運航している。

(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、エッジ、9月20日)

24日からモンスーン移行期に、11月初旬まで続く見通し=気象局

【クアラルンプール】 マレーシア気象局は、9月24日からモンスーン移行期に入り、5月17日に始まった南西モンスーンが北東モンスーンに変わる11月初旬まで不安定な天候が続くとの見通しを示した。

モンスーン移行期は、マレーシア半島部西部および内陸部、サバ州西部、サラワク州中部などの地域では、さまざまな方向から弱い風が吹き、雷雨が起きやすくなる。移行期の不安定な天候は、午後遅くから夕方にかけて、短期間で大雨と強風をもたらすことがあり、こうした状況では洪水、倒木、建物への被害が発生する可能性があるという。

気象局は住民に対し、天候の変化に警戒を怠らず、気象局の公式ウェブサイトや公式ソーシャルメディア・チャンネル、「myCuaca」モバイルアプリを通じて発表される天気予報や警報を常に最新の状態に保つよう呼びかけた。気象局のホットラインは、1-300-22-1638。

(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ポールタン、9月23日)

ERLとマレー国鉄が統合発券システム稼働、乗り継ぎが便利に

【クアラルンプール】 クアラルンプール市内とクアラルンプール新国際空港(KLIA)を結ぶ高速鉄道KLIA線を運営するエクスプレス・レール・リンク(ERL)とマレーシア国鉄(KTMB)は13日、両社の鉄道チケットを同時に購入できる、新しい統合発券システムを稼働したと正式に発表した。

KTMBのアプリやERLのウェブサイトから両社のチケットを購入できるようになった。乗り継ぐ場合にそれぞれのシステムから別々にチケットを購入する必要がなくなるため、利便性が向上した。

例えば、KLIAからペナン州に向かう場合、高速鉄道KLIA線の空港からKLセントラル駅までのチケットおよびKTMBのKLセントラル駅―バターワース駅間のチケットを事前にオンライン購入しておけば、当日は1枚のデジタルチケット(QRコード)を改札でスキャンするだけで移動できる。

統合発券システムはオンラインに加え、ケダ州ではアロー・スターとスンガイ・ペタニ、ペナン州ではバターワースとブキ・メルタジャム、ペラ州ではイポーの合計5駅で利用可能。今後はマラッカ州のプラウ・セバンやジョホール州セガマット、ゲマス、ジョホールバルの各駅にも導入する予定。

統合発券システムは7月19日より稼働を開始しており、乗り継ぎチケットの8月中の販売数は1,327枚だったが、9月にはその2倍に達すると予想されている。

(マレー・メイル、マレーシアン・リザーブ、9月13日)

格安航空エアアジア、KK―越ホーチミン線を12月3日に就航

【セパン】 格安航空エアアジアは10日、コタキナバル(KK)―ベトナム・ホーチミン線を12月3日に就航すると発表した。エアアジアにとってコタキナバル発の16番目の国際線となる。

火・木・土曜の週3往復の運航で、スケジュールは往路の「AK1630」便がKK発11時45分、ホーチミン着12時55分。復路の「AK1631」便がホーチミン発13時25分、KK着16時35分となっている。

新路線の就航記念として、KK発が片道199リンギ、ホーチミン発が139万9,000ドンからの特別運賃を提供する。対象旅行期間は2024年12月3日から2025年3月29日までで、2024年9月22日まで専用アプリ「エアアジアMOVE」およびウェブサイト(airasia.com)から予約できる。

マレーシア政府観光局は、2024年にベトナム人観光客47万5,000人の誘致を目標に掲げている。

(ザ・サン電子版、ビジネス・トゥデー、9月10日、エアアジア発表資料)

イケアマレーシアが2千品目を値下げ、電動配送車も増強

【バトゥ・カワン】 スウェーデン系家具メーカー、イケア・マレーシアは12日、ペナン州バトゥ・カワン店で同社初となる「IKEA青写真2025」イベントを開催。今年300以上の商品を値下げしたのに続き、2,000以上の人気商品を新たに値下げすると発表した。

小売部門責任者のマルコム・プルイス氏は、同社の調査によると、マレーシア人の3分の1以上が家計と可処分所得に不安を感じており(38%)、経済状況にも不安を感じている(36%)と説明。手ごろな価格はイケアのビジネスの基本であり、また、現在の経済情勢下で人々がインテリアへの出費に対してより慎重になっているため、利益ではなく価格設定に投資するとした。今回の値下げは単なる安売りではなく、良質なインテリア商品を誰もが手に入れられるようにするためのものだとしている。

プルイス氏はまた、イケアは年内に配送用電気自動車(EV)9台を追加導入し、合計12台のEVを保有すると述べた。2025年にはさらに10台のEVを導入する計画で、2030年までに100%持続可能な配送を実現することを目指すとしている。イケアの2024年度の総売上高の16.5%をEコマースが占めているため、EV車両の拡大は同社の成長戦略にとり重要で、2023年は合計8,567件の配送がEVで行われたが、EV配送件数がより拡大することを期待していると述べた。

(マレーシアン・リザーブ、ビジネス・トゥデー、9月12日)

マリオット、ジョージタウンに55階建て複合宿泊施設を開設

【クアラルンプール】 米ホテル・チェーンのマリオット・インターナショナルは8日、ペナン州ジョージタウンのガーニードライブ沿いに55階建ての複合宿泊施設「ペナン・マリオット・コンプレックス」を正式オープンした。同社にとり国内で50カ所目の宿泊施設となる。

同施設は、客室数223室の「ペナン・マリオット・ホテル」、90室のサービスアパート「マリオット・エグゼクティブ・アパートメント・ペナン」、302室の同「マリオット・レジデンス・ペナン」の3ブランドで構成されている。

「ペナン・マリオット・ホテル」は、イタリア料理、多国籍料理、軽食などのレストランや24時間利用可能なフィットネスセンター、サウナ、インフィニティ・プールなどを備えている。

「マリオット・エグゼクティブ・アパートメント・ペナン」は、長期滞在客を対象とした高級サービスアパートで、1-2ベッドルームにリビング、キッチンも備えている。フィットネスセンターやビジネスセンター、スタッフサービスを24時間利用できる。

「マリオット・レジデンス・ペナン」では、45メートルのインフィニティ・プール、共同クラブハウス、ジム、ハーブ園などを用意。コンシェルジュサービスやハウスキーピングサービスも利用できる。

(エッジ、9月9日)

マレーシア航空、来年3月22日にKL―パリ線を再開

【クアラルンプール】 マレーシア航空は6日、クアラルンプール(KL)と仏パリ(シャルル・ドゴール空港)を結ぶ直行便を2025年3月22日に再開すると発表した。同路線及び欧州大陸路線の運航は9年ぶり。

マレーシア航空のKL―パリ線は1981年に就航したが、ボーイング「B777」型機の段階的廃止に伴い、2016年1月にパリ線の運航を停止していた。

機材はエアバス「A350-900」型機を使用。マレーシア航空にとって68都市目の乗り入れ先となる。3月22日―28日は週4回運航を行うが、29日からデイリー運航を行う。運賃は往復3,699リンギから。9月6日から発売を開始した。

デイリー運航のスケジュールは往路の「MH21」便はKL発が23時40分、パリ着が翌日の6時40分。復路の「MH20」便はパリ発が11時25分、KL着が翌日の6時10分となっている。

マレーシア航空は2016年の再編以前、パリ線のほかドイツ線(フランクフルト、ミュンヘン)、イタリア線(ローマ)、スペイン線(マドリード)、スイス線(チューリッヒ)を運航していた。

(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ザ・スター電子版、マレーシアン・リザーブ、9月6日)

来年度予算はインフレ抑制と生活費対策に重点=アンワル首相

【ポート・ディクソン】 アンワル・イブラヒム首相は8日、2025年度予算について、インフレ抑制や生活費の上昇に対処する戦略を優先する考えを明らかにした。

ロシアへの公式訪問を終えたアンワル首相は、ロシアのインフレ率は8%である一方、マレーシアのインフレ率は2%と、タイ、インドネシア、シンガポールなどの近隣諸国よりも低く、また安定していると強調。ただし一部の食品部門では3―3.5%となっているため、10月に発表する予算案では、生活費対策に重点を置くと述べた。政府運営でも無駄な出費の削減に向け取り組みを行っていくとしている。

統計局の発表によると、今年5―7月の消費者物価指数(CPI)は、前年同期比2.0%増にとどまっており、特にインフレ率を押し上げているのは、外食・宿泊(3.4%)、家賃・光熱費および雑品・サービス(3.2%)となっている。
(ザ・スター電子版、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ベルナマ通信、9月8日)

老舗4つ星のコンコルドホテルKL、7億リンギで売り出し

【クアラルンプール】 クアラルンプール(KL)の老舗4つ星ホテル、コンコルド・ホテルKL(客室数581室)が、隣接する土地と共に7億リンギで売り出されているもようだ。経済紙「ビジネス・タイムズ」が関係者の話として報じた。

同ホテルのオーナーは、シンガポールを拠点とするマレーシアの実業家オン・ベンセン氏。KL市中心部のジャラン・スルタン・イスマイルに面した立地にある。買い手が見つかればホテルは取り壊され、跡地で数十億リンギ規模の総合開発が予定されている。ホテルと土地は自由土地保有権付きの物件で、総面積は約4.5エーカー。

オン氏とパートナーは、他の投資に回すためホテル資産の現金化を検討しているとみられる。ただ情報筋の1人は「絶好のロケーションであるため複数の投資家が再開発に関心を示しているが、オーナーは魅力的なオファーがない限り、急いで売却するつもりはない」と話している。

1957年から1990年まで「マーリン・ホテル」として営業していた同ホテルは、1990年代半ばのKLの経済ブームの時期に、新興5つ星ホテルとの競争が激化したため、戦略的に上層階をプレミアムスイートに改装していた。

(ニュー・ストレーツ・タイムズ、9月4日)

禁止内容含むメッセージを全面ブロック、9月1日に施行

【クアラルンプール】 マレーシア通信マルチメディア委員会 (MCMC) は、9月1日よりハイパーリンク、個人情報の要求、コールバック番号などの禁止コンテンツを含むSMSメッセージを全面的にブロックするとの通達を出した。

SMSサービスを利用したフィッシングサイトへの誘導、マルウェアの感染、公的機関を装う詐欺などからユーザーを保護するための取り組み。こうした違反SMSをまだ受け取っている場合には、電話番号またはショートコードの詳細と受信したメッセージのスクリーンショットを添えて、ウェブサイト(aduan.mcmc.gov.my)を通じてMCMCに苦情を申し立てることができる。

MCMCは今年2月14日、すべての通信事業者に禁止コンテンツを含むSMSをブロックするよう指示を出した。その後、真正なショートコードを持つ登録企業が行う必需サービスにおいては、ユーザーの利便性を考慮してURLまたは個人情報を含めることを例外的に認めることになったが、この例外措置も8月31日で終了した。

セルコムDigiなどの通信事業者は、禁止されているコンテンツを含むSMSを全面的にブロックする指示が、国内外の個人対個人 (P2P) SMS とアプリケーション対個人 (A2P)・企業SMSの両方に適用されることをFAQで発表している。ユーザーが海外にいる場合やローミングサービスを使用している場合にもブロックは適用される。

(ザ・スター、9月2、3日)