セランゴール州の新鉄道計画、「10年かけて段階的に実施」

【シャアラム】 セランゴール州を南北に縦断する新鉄道建設計画について、ン・セハン投資・貿易・モビリティ担当州執行評議員は「最長10年かけて段階的に実施される」と述べた。新線建設計画は与党連合・希望同盟(PH)が2023年の州議会選挙のマニフェストに盛り込んだ。

ン氏は州議会答弁で新線計画の進捗状況について聞かれ、プロジェクト提案に関するフィードバックを集めるために連邦政府運輸省との協議セッションを完了したと言明。実現すれば南北のアクセスが改善するほか、経済波及効果が期待できると述べた。

計画されている新線は、サバク・ベルナム、シャアラム、クラン、セパンを経由し、ネグリ・スンビラン州のラブまで達する全長約200キロメートル(km)。ウエストポート、クラン、プトラハイツ、ベスタリジャヤのセランゴール大学に接続する4つの支線が提案されている。

最高時速160kmに対応できるように設計されており、旅客サービスと貨物サービスの両方に対応する。サバク・ベルナムからクアラルンプール国際空港(KLIA)までの移動時間は約1時間42分で、現在の自動車移動での2時間41分に比べて大幅に短縮されると予測されている。
(ザ・スター電子版、セランゴール・ジャーナル、エッジ、2月19日)

マレーシア人訪日者数、1月として過去最高の7万5千人

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 日本政府観光局(JNTO)が発表した2025年1月の訪日者数統計(推計値)によると、マレーシアからの訪日者数は7万5,000人で、前年同月比で133.8%の大幅増となり、1月として過去最高を記録した。前月比では4.7%増だった。

JNTOによると、旧正月と学校の休みの重なりや、リンギの高騰、クアラルンプール(KL)―新千歳間の増便などが影響したとみられる。

世界全体の1月の訪日者数は、378万1,200人で、過去最高だった先月をさらに30万人近く上回り、単月として初めて370万人を突破した。

日系キントーン、サラワクデジタル経済公社とセミナー

【クチン】 サラワク州デジタル経済公社(SEDC)は18日、日系キントーン・サウスイースト・アジアと共同でキントーンのサービスを紹介するセミナーを開催した。中小企業のデジタル転換を共同で後押しする。

両者の共同声明によると、社会はますますデジタル化しており、こうした環境の下、企業が競争力を維持するのを支える。特にサラワク州はデジタル基盤の構築に意欲的なため、注目を集めている。入手、応用が容易なソリューションに対する地場企業からの需要の高まりに対応し、SDECとキントーンはデジタル転換で協力する。

キントーンはサイボウズが提供している業務アプリクラウドサービスで、プログラミングの知識がなくてもノーコードで、業務のシステム化などを実現するアプリがつくれる。

キントーン・サウスイースト・アジアの中澤飛翔(つばさ)代表は「ノーコードプラットフォームは複雑な作業の流れを簡素化するよう設計されている。中小企業はわずかな費用で、自社ニーズを満たすアプリを構築できる」と述べた。
(サラワク・トリビューン電子版、テックノード・グローバル、2月19日)

米国による最先端チップ輸出規制、データセンター開発の障害に

【クアラルンプール】 米国による人工知能(AI)チップの輸出規制はマレーシアのデータセンター開発を困難にするが、データセンターのエコシステム全体の育成を損なうことはないと政府は見ている。下院審議でリュー・チントン投資貿易産業副大臣が答弁した。

AIチップは、機械学習やデータ分析などのAIタスクを処理するために設計された半導体チップ。マレーシアはシンガポール、インドネシア、ベトナムなどと共に米国からティア2カテゴリーに指定された。ティア2国には先端半導体の輸出に数量制限がかけられるため、マレーシアがこの先2年間で米国から輸入できるGPU(画像処理プロセッサー)は5万個に制限される。

しかし米国の規制は、トランザクション、電子商取引、データストレージなどのサービスを提供するデータセンターの業務に影響することはないという。こうしたデータセンターではAIチップや先端AI技術を利用しないからだ。
(エッジ、ビジネス・トゥデー、フリー・マレーシア・トゥデー、2月19日)

INPEX、東サバ沖の探鉱2鉱区でペトロナスと生産分与契約

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 石油ガス開発を手掛けるINPEX(本社・東京都港区)は18日、東サバ沖の探鉱鉱区2鉱区について、国営石油会社ペトロリアム・ナショナル(ペトロナス)と生産分与契約(PSC)を交わしたと発表した。

PSCは子会社のINPEXマレーシアE&P SB306Aと、ペトロナス子会社のペトロナス・チャリガリ、サバ州営企業のSMJエナジーとの間で交わされた。ペトロナスが2024年に実施した入札ラウンドを経て、落札していた。2鉱区は、同州タワウの東沖に位置するSB306A(4,514平方キロメートル、水深0―400メートル)とSB306B(4,395平方キロメートル、水深0―1,400メートル)。

INPEXは今月13日、天然ガス・LNG事業の拡大などを今後10年間の成長軸とする「INPEXビジョン2035」を発表。マレーシアでは2022年と23年にサラワク沖の計4鉱区も取得しており、ビジョンに基づいて今後も積極的に強化に取り組むとしている。

経済は堅調を維持、4.5-5.5%の成長を期待=第2財務相

【クアラルンプール】 アミル・ハムザ第2財務相は19日、国王演説をめぐる下院審議を総括し、経済成長の勢いは今年も続くとの見通しを表明した。

昨年の国内総生産(GDP)増加率は5.1%で、予算策定時の想定(4-5%)を超えた。特に高成長だったのは第2四半期で、5.9%を記録した。これを踏まえアミル・ハムザ氏は「経済の基礎は強靭だ。対外環境は厳しいが、国内経済の見通しは明るく、4.5-5.5%の成長が期待できる」と述べた。

アミル・ハムザ氏はさらに、経済成長は単なる数字ではなく、賃金上昇、雇用の改善、社会保障の充実など直接国民を潤す結果になっていると強調した。

世界的な貿易環境の不透明性についてアミル・ハムザ氏は、マレーシアは貿易先、投資市場の多様化に取り組んでおり、外国からの直接投資は勢いを増していると述べた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、2月20日)

国家リモートセンシング衛星プログラム、28年に運用開始

【クアラルンプール】  国家リモートセンシング衛星開発プログラム(PSPJN)が2028年に運用開始される見通しだ。チャン・リーカン科学技術革新相が下院議会質疑で明らかにした。

PSPJNは国家宇宙政策2030(NSP2030)に基づくもので、外国の衛星データへの依存を減らし、国内の衛星運用を通じて国家主権と安全保障を強化し、戦略的データの所有権を強化することを目的としている。政府は現在、選定された入札企業と交渉段階にあり、入札企業とともに21日までコスト及びリソースの最適化やリスク管理のためのバリューマネジメント・ラボを開催する。

チャン氏は「衛星が運用開始されると、受信および認証されたデータの量に基づいて政府が定期的に支払いを行うことになる」と述べ、これにより、データの価値に応じた支払いが保証されると共に、衛星データプロバイダーが高品質基準を維持することが促進されるとした。要件に関しては、入札企業とコンセッション契約文書を最終決定する際に詳細が詰められるという。

チャン氏はまた、マレーシア宇宙局が国連宇宙空間平和利用委員会(COPUOS)監督下の1967年の「宇宙条約」と、1975年の「宇宙物体登録条約」の2つの条約を批准することに同意したことを確認した。
(ザ・サン電子版、マレー・メイル、ベルナマ通信、2月18日)

サバ州で新たな石油貯蔵・精製工場の建設が4月に着工

【コタキナバル】 サバ州のシピタン石油ガス工業団地(SOGIP)で新たな石油貯蔵・精製工場の建設が4月に着工するのに先だって、記念式典が18日、行われ、ハジジ・ヌール州首相らが出席した。

工場はペトロベンチャー・エナジーが、SOGIP内の400エーカー(161ヘクタール)の土地に建設する。完成すると、1日あたり最大15万バレルの石油精製が可能で、300万立方メートルの原油と精製石油製品の貯蔵施設も併設される。35億米ドル(155億リンギ)の外国直接投資(FDI)を誘致し、建設段階で3,000人以上、運営段階で1,000人分の雇用機会の創出が見込まれている。

ハジジ首相は「石油・ガス産業の中心地としてのサバ州の地位を間違いなく強化する新たな戦略的投資である」と述べた。
(マレー・メイル、ベルナマ通信、2月18日)

国家投資委員会、半導体企業110社の設立支援など枠組み承認

【クアラルンプール】 今年1回目の国家投資委員会(NIC、議長はアンワル首相)が17日に開催され、国家半導体戦略(NSS)に基づく、半導体の高付加価値化に重点を置く国内企業110社の設立支援など具体的枠組みが承認された。

設立支援対象となるのは、集積回路(IC)設計、先進後工程(パッケージング)、先進的な半導体製造装置に関わる企業で、年間10―47億リンギの収益規模の企業10社と、年間10億リンギの収益規模の100社という。

昨年5月に発表されたNSSは、投資貿易産業省(MITI)の主導で、国内企業を半導体分野におけるメインプレーヤーに転換させ、国内外から投資を促すことを目指している。「メイドインマレーシアからメイドバイマレーシアへ」を掲げ1ー3期の段階に分け目標が設定されており、今回の枠組みは第1期に該当する。昨年の発表では、第1期で250億リンギを割り当て、5,000億リンギの投資誘致が見込まれている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ビジネス・トゥデー、2月18日)

人材開発のmanebi、マレーシアの大学や企業3社と提携

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 人材開発のmanebi(本社・東京都新宿区)は18日、マレーシアの大学および民間企業3社と提携し、現地ニーズに合わせた教育サービス開発などを図る。

提携したのは、スルタン・イドリス教育大学(UPSI)と、子供向け教育出版社ペランギ・パブリッシング、教育コンテンツ制作などを手がけるソルノベーション・アナリティクス、日本語学校のチャカプ・ジュプン。それぞれ覚書(MoU)や意向表明書(LOI)を締結した。

manabiは日本で派遣・警備・建設などの特定業界に特化したeラーニングなどを提供している。これまでに培った教育研修ノウハウや人工知能(AI)を活用しながら、プラットフォームの拡大を目指す。

今回の取り組みは、経済産業省による日ASEAN経済産業協力委員会(AMEICC)の委託事業「日本のスタートアップによるASEAN企業との協業を通じた海外展開促進事業」の支援を受けたもの。今年1月にサイバージャヤのインキュベーション施設にマレーシア拠点を開設し、今後、海外展開を加速させていくという。