喫煙規制法施行、来年1月から職場も禁煙対象に

【プトラジャヤ】 電子たばこ製品の規制を盛り込んだ「2024年公衆衛生のための喫煙製品規制法」が10月1日に施行されたが、これに伴い2025年1月1日付けで官民の職場とコインランドリーが禁煙場所に含まれることになった。ズルキフリ―・アハマド保健相が明らかにした。

同法の下で禁煙エリアとして指定されたのは、▽カジノを除く娯楽施設または劇場▽病院・クリニック▽エレベーター・公衆トイレ▽飲食店▽空調付き店舗▽コインランドリー▽公共交通機関ターミナルビル▽政府庁舎▽国会議事堂▽教育機関▽保育所▽ショッピングセンター▽ガソリンスタンド▽スポーツ複合施設エリア▽宗教施設▽図書館▽インターネットカフェ▽職場の建物▽公共駐車場を除く休憩・レクリエーションエリア▽公共交通機関内▽空港(喫煙エリアを除く)――など28のエリア。

保健省は喫煙率を2025年末までに15%に引き下げることを目標に掲げている。「マレーシア2023年世界成人喫煙調査(GATS)」によると、国内の15歳以上の480万人、率にして19%が喫煙しているという。

同法は電子たばこや電子喫煙器具を含むたばこ製品、喫煙材料、たばこ代替品の未成年者への売買を禁止、18歳未満の者への喫煙関連サービスの提供を禁止することを目的としたもので、今年2月2日に公布されたものの施行は先送りとなっていた。
(マレー・メイル、10月3日)

ジェトロ、マレーシア医療ビジネス解説セミナーを11月開催

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 日本貿易振興機構(ジェトロ)クアラルンプール事務所は、マレーシアの医療機器輸入制度をテーマとした医療ビジネス解説セミナーを2024年11月13日にオフラインで開催すると発表した。

「マレーシア医療ビジネス解説セミナー・医療機器輸入制度の最新動向」と題するセミナーでは、中小企業海外展開現地支援プラットフォームコーディネーターと、マレーシア医療機器庁(MDA)が指定する適合性評価機関(CAB)の一つで医療機器の輸入制度について知見を有するKGSサティフィケ―ションの代表者が医療機器ビジネスに参入する上でおさえるべきポイントについて解説する。

セミナーの録画は後日オンラインで配信する。セミナー終了後は会場参加者が登壇者および参加企業と自由に交流できるネットワーキングセッションが設けられる。

定員は30人で、対象はマレーシアにおける医療ビジネスに関心のある日本企業となっている。会場はクアラルンプールのジェトロ事務所内。

JICA、マレーシアとアフリカ諸国向け投資促進研修を開催

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 国際協力機構(JICA)マレーシア事務所は、マレーシア外務省及びマレーシア投資開発庁 (MIDA)と共同で第三国研修「アフリカ諸国向け投資促進」を2024年10月9日―10月18日に開催すると発表した。

第三国研修は、ある開発途上国において、他の開発途上国から研修員を受け入れて行われる研修をJICAが資金的・技術的に支援する技術協力の一種。マレーシアでは、1992年からマレーシア外務省とJICAが共同で第三国研修を実施している。

今回の第三国研修は、研修実施機関である MIDA が受け入れ機関となり、アフリカ諸国から15人の研修員を受け入れて投資促進に関する研修を行う。研修員の多くは自国の貿易や投資促進を担当している政府職員となる。

グリーン技術エコ展示会、10月9―11日にKLで開催

【クアラルンプール】 グリーンテクノロジーとエコ・ソリューションの見本市、「マレーシア国際グリーンテック・エコ製品展示会・会議(IGEM)2024」が10月9日―11日の日程でクアラルンプール・コンベンション・センター(KLCC)で開催される。

主催者の天然資源・環境持続可能性省が傘下のマレーシア・グリーン技術・気候変動公社(MGTC)と主催し、マレーシア投資開発庁 (MIDA) が協賛する。15回目の開催となる今回のテーマは「ネットゼロに向けた競争:気候変動の緊急性に対する地域リーダーシップ」で、48カ国・地域から480の出展者と4万8,000人の来場者、推定48億リンギの成約が見込まれている。

中心イベントは「クリーンエネルギー・トランジション・アジア (CETA) サミット」で、閣僚、政策立案者、民間部門のリーダーが一堂に会し、アジアのクリーンエネルギーへの移行の道筋を示す。参加者に実用的な洞察と戦略を提供することを目的とし、地域全体でクリーンエネルギーへの取り組みを促進するための官民連携に焦点を当てる。
(ベルナマ通信、10月4日)

排水灌漑局が洪水危険地点4千カ所を特定、大雨シーズン控え

【クアラルンプール】 排水灌漑局(DID)は、モンスーンシーズン到来を控えて全国4,619カ所の洪水危険地点を特定した。アハマド・ザヒド副首相が明らかにした。
排水灌漑局は、国家災害管理局(NADMA)、気象局、州政府の協力の下、国立洪水予想・警報センターを通じて継続的に洪水を監視する。洪水対策としては、全国に洪水警報サイレンを543カ所、移動式ポンプを737台設置して状況を監視する。またDIDは、建設から50年以上経過した老朽化したダム、特に水量が多いダムも監視する。

気象局は北東モンスーンが11月初旬に始まり、2025年3月まで続くと予想しており、半島東海岸、およびサバ・サラワク州では今年11月から12月にかけて不安定な天気が続くと予想している。2025年1月から2月にかけては、ジョホール州、サラワク州、サバ州で荒天が続くと予想しており、ラニーニャ現象は2024年末に始まり2025年半ばまで続くと予測している。

半島東海岸、サラワク州南部・西部、サバ州北部・東部では、モンスーン期において湿った空気や降水活動が一時的に強まる現象(モンスーン・サージ)が5―7回発生し、大雨を降らせると予想している。2025年1月からは半島北部で降雨量が減少するとみており、2月からは半島東部でも減少すると予想。その後5月まで暑く乾燥した天候が続くと予想している。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、10月3日)

 

JICA、マレーシアとアフリカ理数科教育者向け研修を開催

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 国際協力機構(JICA)マレーシア事務所は、マレーシア外務省及び東南アジア教育大臣機構理数教育センター (SEAMEO RECSAM)と共同で第三国研修「理数科教育者向けカリキュラム・教科書開発」を 2024年9月25日―10月15日に開催すると発表した。

第三国研修は、ある開発途上国において、他の開発途上国から研修員を受け入れて行われる研修をJICAが資金的・技術的に支援する技術協力の一種。マレーシアでは、1992年からマレーシア外務省とJICAが共同で第三国研修を実施している。

今回の第三国研修は、研修実施機関である SEAMEO RECSAM が受け入れ機関となり、アフリカ諸国から18人(数学9人、理科9人)の研修員を受け入れて理数科教育に関するカリキュラム・教科書開発に関する研修を行う予定。研修員の多くはカリキュラム・教科書開発を担当している政府職員となる。

野党PPBM党役員選、ムヒディン元首相が党首に再選

【クアラルンプール】 野党連合・国民同盟(PN)の中核政党・統一プリブミ党(PPBM)は4日、次期党役員選挙を控えて、新党首にムヒディン・ヤシン現党首(元首相)、新副党首にハムザ・ザイヌディン現書記長(元内務相)の当選が決まったと発表した。任期は2024―27年。

立候補締め切りまでに対立候補が出なかったため、無投票で当選が決まった。11月2日の地区大会終了後に正式発表となる。ハムザ氏の対抗勢力であるアズミン・アリ氏(元セランゴール州首相)は出馬しなかった。

また3人のポストがある党首補選には、現職の副党首であるアハマド・ファイザル・アズム氏、現職党首補のロナルド・キアンディー氏、同じく現職党首補のモハマド・ラジ・モハマド・ジディン氏、さらにアジス・ザイナル・アビディン氏、ラザリ・イドリス氏、モハマド・ラフィク・アブドラ氏の合計6人が出馬する。

このほか婦人部長選では、現職のリナ・ハルン氏が出馬を取り止めたため、マス・エルミヤティ・サムスディン氏が無投票当選を決めた。
(ザ・スター電子版、マレーシアン・リザーブ、マレー・メイル、10月4日)

ジョホール州の週末公休日、来年から土・日に再変更

【クアラルンプール】 ジョホール州は現在、金・土曜となっている週末の公休日について、2025年1月1日から土・日曜に戻すと発表した。同州スルタン摂政のトゥンク・イスマイル皇太子が明らかにした。

トゥンク・イスマイル殿下は、オン・ハフィズ・ガジ州首相と同州ムフティ(イスラム宗教指導者)に対し、週末の公休の変更に関してあらゆる角度から検討するよう命じていたとした上で、決定は同州イスラム評議会(JAINJ)の意見を考慮に入れたもので、父親であるイブラヒム国王(ジョホール州スルタン)の同意も得ていると説明。その上で、金曜の礼拝を行うのに十分な時間と場所をムスリム労働者に与えるよう民間部門、公的機関に要請した。

ジョホール州では建国以前から金・土の公休が実施されていたが、1994年に土・日に変更。2014年にムスリムにとって金曜日が重要であることへの敬意と、イスラム教を州の宗教として認める印として再び金・土に変更されていた。現在、金・土を公休日と定めているのはジョホール州のほか、ケダ州、クランタン州、トレンガヌ州となっている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、ベルナマ通信、10月7日)

バティック エア、21日にスバン―コタ バル直行便を就航

【コタバル】 バティック・エアは、スルタン・アブドル・アジズ・シャー空港(セランゴール州スバン空港)とコタバル(クランタン州)を結ぶジェット機による直行便の運航を10月21日に開始すると発表した。

8月にスバン空港でナロージェットの乗り入れが再開されたことを受けたもので、バティック・エアのスバン空港発着便は、スバン―ペナン線に次いで2路線目となる。機材にはボーイングB737型機を使用。デイリーの運航となる。

スケジュールは往路の「OD1235」便はコタバル発が16時15分、スバン着が17時20分。復路の「OD1236」便はスバン発が18時、コタバル着が19時5分となっている。
(マレーシアン・リザーブ、ベルナマ通信、10月2日)

中銀が金融安定化報告、金融市場は秩序を維持

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 中央銀行バンク・ネガラ(BNM)は3日、金融安定化報告書を公表。家計、金融機関の強靭さ、健全性についての調査を概説した。

今年第2、3四半期に世界の金融市場は大きな変動を見たが、国内金融市場は秩序を維持した。通貨リンギは9月30日の時点で今年、米ドルに対し11.4%上昇した。経済の先行き見通しが明るいことから、リンギは強さを維持する見込み。

輸出の回復、内需の増加で上半期の事業活動は拡大した。事業向けローンの減損処理率は2.6%と低水準を維持した。

経済活動の拡大が見込めるため、下半期の事業活動の強靭さは下半期にさらに改善が期待できる。一次産品の値下がりで投入原価は下落が予想される。

家計は、経済、雇用状況が良好なため強靭さを維持する見通しだ。家計債務の対国内総生産(GDP)比は83.8%で、以前と同水準だった。債務不履行の恐れのある家計借り入れの割合は4.4%に低下した。

銀行、保険会社の資本バッファー(不測の事態に備えた、自己資本に上乗せする資本)は潤沢で、不測の事態に対する強靭さは引き続き維持される。