大石産業、マレーシアの日本産食品販売子会社を解散

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 大石産業(本社・福岡県北九州市)は17日、中期経営計画の一環として、日本産食品販売を手掛ける全額出資子会社であるフュージョンズ・トレーディング・マレーシア(FTM)の解散を同日の取締役会で決議したと発表した。

FTMは高品質、高付加価値な産品を東南アジアで販売する想定で2024年9月に設立されたが、現地の購買ターゲット層での購買動向の変化、現地市場での他国産品や類似品の市場投入といった苛烈な市場競争、物流費用の高騰にも直面し、当初の事業計画を達成できなかった。

事業開始年度の2024年12月期は1,900万円の赤字、初の通年となる2025年12月期は売上が1,100万円にとどまり、純損失が9,000万円に膨らんでいた。

FTMの資本金は100万リンギ。日本の高品質農産物やその他食品を日本より輸入し、東南アジアにおいて販売を行っていた。現在も事業活動を継続しており、2026年9月に仕入、販売、輸出入事業の停止、2027年6月の清算結了をそれぞれ予定している。

トヨツービンター、ダンロップのマレーシア事業を強化方針

【クアラルンプール】 タイヤブランド「ダンロップ」の独占販売代理店で、豊田通商グループのトヨツー・ビンター・マレーシア(TBM)は今後、販売店ネットワークの拡大、タイヤ製品ラインナップの拡充などを通じ、マレーシア市場での事業展開を強化していく方針だ。

TBMは今年5月、独占販売代理店に指定されたのを受け、7月17日に今後の事業方針を説明するメディア向け説明会を開催した。5月以降、販売店数は約150店舗から200店舗以上となり、ネットワークは30%以上拡大したという。

さらに一部の販売店では、専用販売拠点「ダンロップ・パフォーマンス・センター」の設置も検討。ブランド体験の向上や小売網の強化につなげる。

製品ラインナップでは、乗用車向けの「ブルーレスポンス」、高級車・高性能車向け「スポーツマックス」、多目的スポーツ車(SUV)・ピックアップトラック向け「グラントレック」の各シリーズなど、車種や用途に応じたさまざまな製品をすでに展開している。加えて今年後半には、スポーツタイプなど高性能電気自動車(EV)向け「eスポーツマックス」も投入予定という。

TBMのマーカス・リム社長は「マレーシアは長期的な成長の可能性が非常に大きく、ダンロップにとって重要な市場だ」と述べた。説明会には、「ダンロップ」ブランドを展開する住友ゴム工業のASEAN統括責任者、浅井岳彦氏らも出席し、両社の連携強化をアピールした。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ポールタン、オートバズ、カーシフ、7月17日)

大規模太陽光発電第6期、蓄電システムと組み合わせ

【プトラジャヤ】 エネルギー移行・水利転換省は16日、第6期大規模太陽光発電(LSS)プログラムの詳細を発表した。再生可能エネルギー(RE)による発電能力を高めるもので、入札により事業者を決める。すべての発電施設が商業運転を開始するのは2029年末。最大150億リンギの開発投資を見込んでいる。

発電枠は2,500メガワットの発電容量と1,250メガワットの蓄電池システム(BESS)の組み合わせ、およびブミプトラ(マレー人と先住民の総称)企業向け150メガワットの発電容量(BESSなし)。BESSは、天候により発電量が左右されるREの余剰電力を蓄え、不足時に供給することで電力網を安定させるシステム。

入札は3種。第1パッケージは2,200メガワットと1,100メガワットのBESSの組み合わせで、一般入札で事業者を決める。第2はブミプトラ企業向け一般入札で、300メガワットの発電容量と150メガワットのBESSの組み合わせ。第3は150メガワットの発電容量のみ。プロジェクトごとの発電容量は、第1、2パッケージがそれぞれ60-500メガワット、第3が10-30メガワット。

今回から、国産ソーラーモジュールを使用する応募者、電力需要が急増しているマレー半島南部での発電所建設を優遇する
(エッジ、マレーシアン・リザーブ、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、7月16日)

第2四半期のGDP成長速報値、プラス5.8%=統計局

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 統計局は17日、2026年第2四半期(4―6月期)のマレーシア国内総生産(GDP)成長率の速報値を発表。前期(1ー3月期)のプラス5.4%からプラス5.8%に加速すると予測した。正式発表は8月14日を予定している。

農業部門は成長がマイナス成長に転じたが、そのほかのサービス業、製造業、鉱業・採石業、建設業の拡大に支えられた。中でも、鉱業・採石業は天然ガスの生産量増加を背景に、前期のマイナス2.1%から、プラス10.2%へと大幅に改善した。

また製造業も前期のプラス5.9%からプラス7.5%に加速。電気・電子・光学製品、石油・化学・ゴム・プラスチック製品、非金属鉱物製品・卑金属・金属加工品の伸びが貢献した。

サービス業は、前期のプラス5.6%からやや減速したものの、プラス5.4%の堅調な成長を維持。卸売・小売業、情報・通信、輸送・倉庫のサブセクターが成長を支えた。

建設業は前期のプラス7.7%に対し、6.6%と緩やかな成長となった。非住宅建設や、データセンター建設を含む専門建設活動に支えられた。

一方、農業はパーム油と漁業の不振を受け、前期の2.6%からマイナス3.7%に落ち込んだ。

ジェトロKLが日本食特別講義、テイラーズ大学で第1回開催

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 日本貿易振興機構(ジェトロ)クアラルンプール(KL)事務所は、農林水産物・食品輸出支援プラットフォームの取り組みとして、現地の調理学生を対象とした日本食・日本食材の特別講義の第1回を開催した。

将来マレーシアのホテルやレストランなど、次世代のフードサービス業界を担う未来のシェフたちを対象に日本食・日本食材に関する正しい知識や調理技術の習得、及び魅力を理解してもらい、日本食・ 日本食材の将来的な需要創出や利用促進を図るのが狙い。

開催場所はテイラーズ大学の調理学部「テイラーズ・カリナリー・インスティテュート」で、4回に分けて開催する。17日に開催された1回目では、在マレーシア日本国大使館の在外公館料理人である岳野基道シェフが登壇し、「日本食とは」をテーマにした総論講義を行った。テイラーズ大学の学生150人あまりが聴講し、質疑応答では「好きなマレーシア料理は?」、「みりんを使わない場合の代用調味料は?」、「どうすれば日本料理のようにユネスコ文化遺産に登録されるか?」といった質問が学生から寄せられた。

2回目以降の講義スケジュールと内容は、▽水産物(9月)▽和牛(10月)▽成果発表(11月)――となっている。第4回の成果発表では、チームに分かれて日本食材を使った料理のコンペティションを行う予定。

補助金なし「RON95」を3.42リンギに引き上げ、7月16日から

【クアラルンプール】 財務省は15日、2026年7月16日から7月22日までの1週間の燃料小売価格を発表。レギュラーガソリン「RON95」の補助金なし価格を、前週の1リットル当たり3.37リンギから5セン引き上げ3.42リンギにすると発表した。

補助金なし「ユーロ5 B10」および「B20」ディーゼルの小売価格も3.97リンギから10セン引き上げ、4.07リンギとする。「ユーロ5 B7」ディーゼル燃料も10セン引き上げ、4.27リンギとする。

一方、新ガソリン補助金制度「ブディ・マダニRON95(BUDI95)」適用のガソリン価格は1.99リンギで据え置く。新ディーゼル補助金制度「ブディ・マダニ・ディーゼル」適用による「B10」および「B15」ディーゼル価格も2.10リンギで現状維持する。「BUDI95」適用外の「RON97」の価格も4.00リンギで据え置く。

財務省は声明の中で、「米国によるイランへの攻撃再開と、ホルムズ海峡の貿易ルートの安全保障に対する懸念から、原油リスクプレミアムと輸送コストが上昇している。ブレント原油価格は1バレルあたり85米ドルに達し、過去2週間で約20%上昇した。紛争が解決されない限り、世界の石油市場における価格は引き続き不安定な状態が続くと予想される」と指摘した。

(ザ・スター電子版、ポールタン、7月15日)

輸入完成車EV規制、MITI「撤回せず」

【クアラルンプール】 政府は、7月から導入した輸入完成車(CBU)の電気自動車(EV)に対する新規制について、国内自動車産業の振興に必要不可欠な措置として、撤回しない方針を改めて表明した。

投資貿易産業省(MITI)が15日、下院議会議員からの「EVの値上げにつながり、EV普及促進という政府の方針に矛盾する」との質問に、書面で回答した。新規制では、輸入が認められるのは、運賃と保険料込みの輸入価格(CIF)が20万リンギ以上で、かつ出力が180kW(245PS)以上のEVに限られる。

MITIは回答で、新規制は国家自動車政策(NAP)に基づき、国内自動車産業の発展を確保しつつ、EVモデルの市場参入を管理しながら製品の選択肢を広げることを目的としていると説明。一方で、現地組立(CKD)のEVについては2027年12月31日まで税制優遇措置を継続しているとし、「消費者の利益保護と国内自動車産業の発展のバランスを常に図っている」と強調した。
(ビジネス・トゥデー、ベルナマ通信、ポールタン、7月15日)

ららぽーとBBCCの交通ハブが正式開業、バス17社が運行開始

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 三井不動産が手掛ける「ららぽーとブキ・ビンタンシティセンター(BBCC)」のLG1階に位置する公共交通ハブ「ららぽーと・トランスポートハブ」(LTH)が16日、正式オープンした。高速バス利用者の都内でのアクセスを改善する。

公共陸運局(APAD)認定の交通ハブで、クアラルンプール(KL)市内中心部における高速バスの指定乗降地点の一つとして機能する。LTHに直結する軽便鉄道(LRT) やKLモノレールといった主要な公共交通機関ネットワーク、中距離オンデマンド乗合ミニバス(DRT)をシームレスに繋ぎ、訪問者や通勤客に便利な移動手段を提供する。

1日当たりのバス受け入れ能力は150台。当面はシンガポールを結ぶ国際高速バスとKL新国際空港(KLIA)を結ぶシャトルバスを運行する。最終的には30社が乗り入れる見込みで、すでに17のバス会社が運行を開始している。

LTHには大型バスが一度に11台入ることが可能なバス発着ベイとエアコン付き待合室が完備されているほか、自動券売機と発券カウンター、バス時刻表の表示システム(PIDS)、コインロッカーなどを備えている。「ららぽーとBBCC」内に位置することで、利用客は乗車前に小売店、飲食店などに直接アクセスできる。

これまでKLーシンガポール間を運行する高速バスは、「ベルジャヤ・タイムズスクエア」や「コーラスホテル」など、乗客が降車するに不適切な場所に停車していた。

マラッカ州議会が任命州議員制度導入へ、州憲法改正案を可決

【マラッカ】 マラッカ州議会は14日、最大7人の議員を任命できる州議会議員制度の見直しを盛り込んだ州憲法改正案を賛成23人、反対5人で可決した。選挙手続きを経ない州議会議員を認めることになるため、共闘する民主行動党(DAP)は即日、「民主主義に反する」として州政権からの離脱を発表した。

任命制の州議会議員制度導入は、2021年のマラッカ州議会選挙に向けた同州第一会派・国民戦線(BN)のマニフェストに盛り込まれていたもの。法案提出にあたりアブ・ラウフ州首相は、法律、経済、教育、投資、技術、州開発などの分野における専門知識と経験を持つ人材を任命することで、政策決定や立法審議に直接貢献させることを目的としていると説明。「選挙では当選できないかもしれないが、州の発展に貢献できる女性、若者、オラン・アスリ(先住民)、少数民族、専門家、業界代表者の参加を促進するだろう」と述べた。

クー・ポアイティオンDAPマラッカ支部長は、民主主義の原則に反するこの動きを党として支持することはできないとした。これに伴いDAP所属で起業家育成・協同組合・消費者問題担当のアレックス・シー評議員、ロウ・チーリョン及びレン・チャウイェンの両副行政評議員、カーク・チーイー副議長が辞任する。
(マレーシアン・リザーブ、エッジ、ベルナマ通信、7月14日)

アンワル首相が早期解散論を一蹴、経済回復と安定を優先

【クアラルンプール】 アンワル・イブラヒム首相は14日の下院質疑の中で早期の国会解散の可能性について聞かれ、「時間を与えてほしい」と言明。「国民は際限のない政治的駆け引きよりも、経済回復と政治的安定を優先している」と述べ、次期総選挙の前倒し実施に否定的な考えを示した。

アンワル氏は、「政府の当面の最優先事項は世界的な不確実性の中で政治的安定を維持し、経済成長を持続させることだ」と言明。「(政府に評価のための)時間を与えて欲しい。結論を急がずしばらく様子を見てほしい」と述べた。

次期総選挙は2028年2月までに開催される予定だが、アンワル首相自身が率いる与党連合・希望同盟(PH)と国民戦線(BN)の関係が緊迫の度を深めていることから、今年中に解散総選挙が実施されるのではないかとの憶測が飛び交っている。

国政レベルでは協力関係を続けているPHとBNだが地方レベルでは対立が深まっており、11日に投開票が行われたジョホール州議会選挙では両党派がそれぞれ独自に候補者を擁立し、PHがBNに敗北している。8月1日にはネグリ・センビラン州議会選挙が行われ、両党派が再び激突する。
(ザ・スター電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、マレーシアン・リザーブ、7月14日)