キャセイパシフィック航空、三井系2モールでマイル提携

【クアラルンプール】 香港のキャセイパシフィック航空は24日、三井不動産との提携により、マレーシアで三井不動産が運営するショッピング施設で、キャセイのアジアマイルが獲得できるようになったと発表した。

対象になるのは、マレーシアの三井アウトレットパーク・クアラルンプール国際空港・セパン(MOP KLIA)と、三井ショッピングパークららぽーとブキッ・ビンタンシティセンター(ららぽーとBBCC)の2施設。キャセイの会員は、両施設での買い物や飲食で5リンギ分を支払うごとに、1アジアマイルを獲得できる。

また、ららぽーとBBCCではキャセイの会員証の提示で、即時割引などの特典を用意。MOP KLIAでも、キャセイ会員はパスポート提示で、追加の割引などを受けられる。

今回の提携を記念し、5リンギの支払いごとに通常の2倍の2マイルが獲得できるキャンペーンを5月31日まで実施する。

キャセイと三井不動産は同様のサービスを、日本をはじめ台湾、中国などでも実施している。
(ザ・サン、キャセイパシフィック航空発表資料、3月24日)

KLの観光情報をまとめたサイトとアプリを開設=DBKL

【クアラルンプール】 クアラルンプール市政府(DBKL)は観光客向けのポータルサイト「VisitKL」を開設した。モバイルアプリ版も用意されている。

VisitKLは観光情報を一元的に掲載。観光施設や公共交通機関、ホテルや飲食店の情報、イベントカレンダーなどが集約されている。日本語などへの言語切り替えもできる。

今年開催の東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議や2026年のマレーシア観光年(ビジット・マレーシア・イヤー)を控え、観光促進に向けた取り組みの一環。25日に行われた開設式典で、マイムナ・シャリフ市長は「クアラルンプールが世界クラスの観光地として成長し続けると確信している」と述べた。また2040年に向け「クアラルンプール観光行動計画」も策定中と付け加えた。

サイトのURLは、https://visitkualalumpur.com/
(ザ・スター、3月26日、フリー・マレーシア・トゥデー、3月25日)

タバコ製品の陳列禁止、4月1日より施行=保健省

【プトラジャヤ】 保健省は、全国5万1,000カ所に上るタバコ販売店舗におけるタバコ製品陳列禁止措置を4月1日付けで施行すると発表した。最終的にタバコの陳列場所を密閉式キャビネットに切り替えさせる方針で、今年10月1日に完了する予定だ。

昨年10月1日に施行された「2024年公衆衛生のための喫煙製品管理法」に基づく措置で、陳列禁止措置については「2024年公衆衛生のための喫煙製品管理(販売管理)規則」第6条で記述されている。すべての販売施設は適切なカバーを使用してタバコ製品を公衆の目に触れないようにしなければならない。

保健省は「他国における有効性と実用性を考慮すると、陳列禁止を実施する最も適切な方法は、布製やキャンバス製のカバーをかけるのではなく、密閉されたキャビネットを使用することだ。引き続き小売業者と協力し、密閉式キャビネットが仕様どおりに設置され、遵守状況を厳重に監視する」との声明を発表した。

マレーシアに先駆けてタバコ陳列禁止措置をとっている国では、キャビネットをカーテン状の布製カバーで覆っているケースもある。
(ザ・スター電子版、マレー・メイル、エッジ、3月25日)

CPI上昇は昨年上回る2.0―3.5%と予想=中銀

【クアラルンプール】 中央銀行バンク・ネガラ(BNM)は24日、「2024年版経済・金融レビュー」の中で消費者物価指数(CPI)で見たインフレは今年、2.0-3.5%、CPIから食品とエネルギー価格を除いたコアCPIは1.5-2.5%が予想されるとした。昨年はCPI、コアCPIとも1.8%の上昇だった。

予想に幅があるのはレギュラーガソリン補助合理化、売上・サービス税(SST)の対象拡大、賃金措置といった政府施策を考慮したためだ。ガソリン補助の合理化は実施から1年でCPIへの影響は消失するという。SSTの新たな対象は必需品以外の食品と耐久財で、CPIに占める比率は低い。

BNMはインフレ上昇リスクとして需要動向を挙げ、企業が値上げしやすい環境と判断すれば、原価上昇分を消費者に転嫁するという。外的要因では、輸入インフレ、ドル値上がり、サプライチェーンの混乱による生産費の上昇をリスクとして挙げた。
(ザ・スター電子版、エッジ、マレーシアン・リザーブ、3月24日)

中銀、今年の経済成長を4.5―5.5%と予想

【クアラルンプール】 中央銀行バンク・ネガラ(BNM)は24日、「2024年版経済・金融レビュー」を発表。外部環境の不確実性にもかかわらず、堅調な国内需要と継続的な投資活動に支えられるとして、今年のマレーシアの経済成長率をプラス4.5―5.5%と予測した。

中銀は「雇用と所得の伸びが引き続き家計支出を牽引する」とした上で、複数年にわたるプロジェクトの継続に支えられ、投資が引き続き堅調に推移すると予想。「所得向上策を含む2025年度予算に盛り込まれた政策は消費をさらに支えるだろう」とした。

世界経済の不確実性の中でマレーシアの対外部門はより緩やかなペースで成長すると予測され、輸出については依然として、世界的な技術革新の継続と観光客の支出増加の恩恵を受けると見込まれる。国内需要が引き続き成長の主因になるとみられ、労働市場の状況改善と支援政策の継続が家計支出の増加を促すことから、雇用の拡大に伴い失業率は長期平均を下回る3.1%までさらに低下するという。

また中銀は、公務員の給与引き上げや最低賃金引き上げなど賃金関連の政策措置に支えられ、所得の伸びが加速すると予想されると指摘。世帯収入の増加と、対象を絞った現金給付の増額は、低・中所得者が直面する生活費の圧力を軽減するのに役立つと述べた。

投資活動は2025年も引き続き堅調に推移すると予想されており、中銀は「投資の実現は、電気・電子(E&E)やデータセンターを含むICTなどの主要産業を支える継続的な世界的需要によって支えられるだろう」と指摘。「マレーシアの確立された投資エコシステムは、継続的な推進力となり、新たな投資家を誘致し、国内の投資維持を促進するだろう」とした。

貿易については、昨年の力強い回復に続き2025年についても世界的な政策の不確実性の中で、中銀はより緩やかなペースで拡大すると予想。「世界の半導体売上高の二ケタ成長予想に沿って、総輸出は進行中の世界的技術上昇サイクルの恩恵を受けるだろう」と指摘した。

一方、中銀は「より制限的な貿易政策とそれに伴う報復措置、そして地政学的紛争の潜在的なエスカレーションを含むいくつかの下振れリスクがある」と指摘。これらの要因は世界貿易を混乱させ、主要貿易相手国の経済を減速させ、マレーシアの対外貿易実績に影響を及ぼす可能性があるとし、これらのリスクが具現化すればマレーシアの経済成長は4.5―5.5%の予測範囲の下限に傾く可能性があるとした。ただし貿易交渉の成功と主要経済国の成長促進政策に支えられて外需が強化されれば、成長率は5%を超える可能性があると強調。「活発な観光活動と投資プロジェクトの迅速な実施も、成長にプラスの影響を与える」とした。
(マレーシアン・リザーブ、ビジネス・トゥデー、3月24日)

マレーシア航空、KLIA-パリ直行便を9年ぶりに再開

【クアラルンプール】 マレーシア航空(MAS)は22日、クアラルンプール国際空港(KLIA)と仏パリのシャルル・ドゴール空港(CDG)を結ぶ直行便を再開した。MASにとって68番目の目的地となる。

3月22―27日は週4便、29日からは毎日就航になる。昨年9月から予約受付を再開し、初便の搭乗率は往路のMH22便が95%、復路のMH21便は98%に達し、乗客の期待の高さを示した。パリ便の復活で、パリ経由でアメリカのニューヨーク、ダラス、マイアミ、オーランドの4都市へのアクセスも大幅に高まるという。

MASは経営再建の一環で、2016年1月からパリ便を運休していた。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ビジネス・トゥデー、3月23日)

自動車用エンジンオイル、4月7日から認証義務化

【クアラルンプール】 政府は4月7日から、自動車用エンジンオイルの認証取得と表示を義務づける。アルミザン・アリ国内取引物価相が20日、明らかにした。

偽造品の製造・販売防止が狙いで、国内生産品か輸入品かを問わず、すべてのエンジンオイル製品は、主要な試験、検査、認証機関である SIRIM QASインターナショナルの認証取得が義務づけられる。取引表示法を改正するもので、すでに2024年10月11日からオイルメーカーに対して官報で公示している。

2019年1月から今年2月までに、エンジンオイルに関する苦情が240件寄せられた。うち36件が処分され、押収額は115万4,198リンギだったという。
(ベルナマ通信、ポールタン、3月20日)

シヤチハタ、創業100周年記念展をKLの蕎麦店で開催中

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 印章業のシヤチハタ(本社・名古屋市西区)は創業100周年を記念し、クアラルンプール市(KL)の蕎麦店「元年堂」で、シヤチハタのデコレーションアイテムの展示やワークショップを開催している。

記念展は3期に分けテーマごとにとに実施。4月7日までは「ジャーナリング」をテーマに、スタンプや筆記具などを体験できる。4月12日―5月12日は、日本とマレーシアを拠点に、絵本や書籍の装画・挿絵などを手掛けるイラストレーター・岡本かな子氏による、ジャーナリング作品などを展示。5月17日―6月16日は、約20種類のハンコを自由に押して楽しめるコーナーなどが設置される。

シヤチハタは1993年からマレーシア法人を設立し活動しており、シヤチハタが提供する「しるしの価値」や、日本文化を楽しんでもらいたい、と今回の記念展を企画した。プロデュースは、書店でのイベントなどを手がける「ひらく」(本社・東京都千代田区)が担当。会場となった元年堂と、その運営会社で東南アジア進出に向けたマーケティング支援などを行う「シード」(本社・静岡県三島市)が協力している。

イケア、東マレーシアで実店舗開設を計画

【クチン】 スウェーデン系家具メーカー、イケア・マレーシアは、サラワク州で実店舗の開業を計画している。

実店舗の開業に先だち、先月から、東マレーシア専用のオンラインストアの運用を開始。それに伴い、サラワク州のデマク・ラウト工業団地に「フルフィルメントセンター」を設置した。この試みは、マレーシア半島と同料金の商品を、なるべく送料を抑え、スピーディーに届けるためのもの。専用オンラインストアでは商品を厳選し、最大2,000点を紹介する。また、配送方法として、フルフィルメントセンターにある「コレクションポイント」という窓口で、自分で受け取ることもできる。

20日にメディア向けのフルフィルメントセンターの見学会が行われ、その際に小売部門責任者のマルコム・プルイス氏が将来的なサラワク州で実店舗の開業見通しを示した。
(ベルナマ通信、3月20日)

IOIプロパティーズ、新モール「バンギフレスコ」を発表

【クアラルンプール】 不動産開発のIOIプロパティーズ・グループは20日、セランゴール州バンギに開発するショッピングモール「バンギ・フレスコ」の概要を発表した。

バンギ・フレスコは12.3エーカーの敷地に、計10万平方フィートの小売りスペースを備える。1万9,000平方フィートの食料品店のほか、ドライブスルーなどのさまざまな店舗、スポーツセンターやイベントホール、350台分の駐車スペースなどで構成される。2026年第3四半期の完成を目指す。

同社は、セランゴール州とネグリ・センビラン州との間に位置する、360エーカーの土地で「バンダル・プテリ・バンギ」開発を進めている。バンギ・フレスコはその一角に位置し、隣接地ではIOIギャラリアという商業施設も開発している。テー・チングアン最高執行責任者(COO)は「バンギ・フレスコは、周辺住民のライフスタイルや基本的なニーズを満たすだけでなく、人々が交流するワンストップの目的地になる」と述べた。
(エッジ、ベルナマ通信、3月20日)