内閣改造人事を発表、投資貿易産業相にはジョハリ前農園相

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 アンワル・イブラヒム首相は16日、空席となっている4つの閣僚ポストの補填を含めた小幅な内閣改造人事を発表した。

上院議員任期満了に伴うザフルル・アブドル・アジズ氏の退任により空席となっていた投資貿易産業相ポストには、ジョハリ・アブドル・ガニ農園・一次産業相(統一マレー国民組織=UMNO)が横すべりで就任することが決まった。ジョハリ氏の後任の農園・一次産業相ポストには同じUMNOのノライ二・アハマド氏が就任する。

5月に行われた人民正義党(PKR)役員選に敗れて辞任したラフィジ・ラムリ氏の後任となる経済相ポストには、同じPKRのアクマル・ナスルラー氏が就任する。

同じくPKR役員選に敗れて辞任したニック・ナズミ・ニック・アハマド氏の後任の天然資源・環境持続可能性相ポストには、アーサー・ジョセフ・クルップ氏(サバ団結党=PBRS)が就任する。

歳入の40%の権利を巡るサバ州と連邦政府の対立から辞任したイーウォン・ベネディック氏の後任となる起業家開発協同組合相ポストには、スティーブン・シム人的資源相(民主行動党=DAP)が横すべりし、シム氏の後任となる人的資源相ポストにはR.ラマナン氏(PKR)が就任する。

青年スポーツ相のハンナ・ヨー氏(DAP)は、ザリハ・ムスタファ氏(PKR)に代わって連邦直轄地担当首相府相に横すべりし、青年スポーツ相の後任にはモハマド・タフィク・ジョハリ氏(PKR)が就任する。

サバ・サラワク州問題担当首相府相ポストには、アルミザン・モハマド・アリ氏(サバ国民連合=GRS)に代わってムスタパ・サクムド氏(PKR)が就任する。

宗教問題担当首相府相ポストには、モハマド・ナイム氏(上院議員)に代わって同じ上院議員のズルキフリ・ハサン氏が就任する。

大手ソーシャルメディア、1月から活動に国内法適用

【クアラルンプール】 マレーシア通信マルチメディア委員会(MCMC)は15日、来年1月1日から、ユーザーが800万かそれ以上のソーシャルメディア、インターネットメッセージングプラットフォームはアプリサービス提供者として登録されると発表した。

これら大手ソーシャルメディア事業者は国内法の適用を受け、規制の枠組みの下に置かれる。通信マルティメディア法の一部条項の施行に伴う措置。ユーザー、特に子どもの保護について明確な責任を持たせるためで、ワッツアップ、テレグラム、フェイスブック、インスタグラム、ティックトック、ユーチューブが適用を受ける。

マレーシアでは今年初めから大手ソーシャルメディア事業者に対し国内でのサービス提供にMCMCからの免許取得を義務付けており、これに伴う措置だ。アプリサービス提供の免許保有者として登録済みの事業体は、免許が切れた時点で改めて登録する。
(エッジ、ザ・スター電子版、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、12月15日)

ニトリ、KLの「マイタウン」にマレーシア13号店を出店へ

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 ニトリホールディングス(本社・札幌市)は、マレーシア13号店を12月19日にクアラルンプール(KL)のショッピングセンター「マイタウン」内にオープンすると発表した。ニトリグループの店舗としては1,052店舗目の出店となる。

ニトリの声明によると、「マイタウンショッピングセンター店」は「マイタウン」のレベル2に開店する。店舗面積は約340坪で、営業時間は午前10時―午後10時となっている。ニトリは現在マレーシアで、▽ららぽーとBBCC(KL)▽パビリオン・ブキジャリル(KL)▽IOIシティモール(プトラジャヤ)▽ワン・ウタマ(セランゴール州)▽ザ・モール・ミッドバレー・サウスキー(ジョホールバル=JB)▽トッペン(ジョホール州テブラウ)▽スリアKLCC(KL)▽ガーニー・パラゴン(ペナン州)▽NUセントラル(KL)▽パラダイム・モール(JB)▽アマン・セントラル・モール(ケダ州アロースター)▽i-シティ・シャアラム(セランゴール州)――に計12店舗を構えている。

「マイタウン」は、KL中心部に位置する大型ショッピングモールで、専門店や飲食店、エンターテインメント施設が揃っており、家族連れや若者を中心に幅広い客層に人気がある。

バティックエア、スバン空港発着の新規4直行便路線を開設

【スバン】 バティック・エアは、セランゴール州スバンのスルタン・アブドル・アジズ・シャー空港(スバン空港)からシンガポール、ジャカルタ、ジョホールバル(JB)、ランカウイへの4つの直行便路線を新たに開設した。

シンガポールとジャカルタへは12月8日、JB線は12月11日、ランカウイ線は12月12日から運航が開始された。運航はシンガポール、ジャカルタ、ランカウイがデイリー、JBは1日2便になる。チャンドラン・ラマ・ムティ最高経営責任者(CEO)は12日行われた就航式典で「今回の新規路線就航は政府のスバン空港再開発計画を支えるもの」と述べた。バティック・エアはスバン空港からこのほか、ペナン、コタバル、コタキナバル、クチン、バンコクへの路線を運航している。

スケジュールは、シンガポール線の「OD810」便がスバン発が7時30分、シンガポール着が8時35分。「OD811」便はシンガポール発が9時35分、スバン着が10時40分となっている。ジャカルタ線の「OD348」便はスバン発が9時、ジャカルタ着が10時10分。「OD349」便はジャカルタ発が11時、スバン着が14時05分。ランカウイ線の「OD1402」便はスバン発が11時30分、ランカウイ着が12時40分。「OD1403」便はランカウイ発が13時30分、スバン着が14時35分。

1日2便のJB線は、スバン発が14時45分と19時、JB発が16時25分と20時50分で、フライト時間はいずれも1時間になる。
(ザ・スター、ベルナマ通信、12月12日)

サンウェイ系11番目のサンウェイスクエアモールが正式開業

【ペタリンジャヤ】 サンウェイの小売部門であるサンウェイ・モールズは12日、セランゴール州に「サンウェイ・スクエアモール」を正式に開設した。

新モールは18億リンギ規模の大規模複合開発プロジェクト「サンウェイ・スクエア」の一角に位置。4階建てで、延べ床面積32万平方フィートとなる。人気カフェ「ケニー・ヒルズ・ベーカーズ」を併設した24時間営業の書店「ザ・ライブラリーbyブックエクセス」や、中国系雑貨店「KKV」、ボルダリング施設など130店舗で構成。すでに全店舗の賃貸契約が成立しており、現在95%の店舗が営業しているという。3,000台分の駐車場も備える。

中核となるスーパーマーケットとしては「ビレッジ・グローサー」が入店。スーパーを運営するザ・フード・パーベイヤーによると、同スーパーとしては今年4店舗目の新規出店になるという。

新モールは、サンウェイ・モールズにとって11番目のモールとなった。HCチャン最高経営責任者(CEO)によると、2025年には、全モールで新規・既存を合わせ計500店舗の改装・増築が行われたという。また今後、サンウェイ・イポー(ペラ州、2027年第4四半期)、サンウェイ・ピア(セランゴール州ポートクラン、2028年第1四半期)、サンウェイ・スレンバン・セントラル(ネグリ・センビラン州、2028年)、サンウェイRTS(ジョホール州ジョホールバル、2029年)の開業を予定しており、計15モール体制への拡大を目指す。
(ビジネス・トゥデー、エッジ、ベルナマ通信、12月12日)

V3D Asia、KLで3Dプリンター建築による共同開発実施

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 3D建設プリンターおよび関連材料の開発・提供、3D建設サービスを手掛けるV3D Asia(本社・東京都千代田区)は、マレーシア子会社を設立し、クアラルンプール(KL)近郊チェラス地区で3Dプリンター建築による共同開発プロジェクトを実施すると発表した。

敷地面積1.16エーカー(約5,000平方メートル)に3Dプリンターで建設された住宅や共用施設を備えた「ゲーテッドコミュニティ」を開発するというもので、タウンハウス・バンガロー(大型邸宅)計16棟(タウンハウス10棟、バンガロー6棟)やクラブハウス、プール、セキュリティゲートなどの共用施設などを建設する。東南アジアにおける商業ベースの3Dプリンター住宅開発としては最大級の事例となる見込みだという。

マレーシアでの不動産開発事業推進の拠点として現地子会社Nuvahを設立する。今回のプロジェクトは実証実験ではなく、実際に居住・販売可能な「商業ベース」での大規模な3Dプリンター住宅開発となる。これを機にマレーシア国内および東南アジア全域における3Dプリント建築の普及を加速させる。

V3D Asia独自開発の3D建設プリンターと特殊添加剤技術を用い、現地の安価なコンクリート材料に添加剤を配合することで低コストかつ短工期な建築ソリューションを提供する。

マツキヨのマレーシア1号店がJBに開業、アジア進出加速へ

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 マツキヨココカラ&カンパニー(本社・東京都文京区)は11日、ジョホール州ジョホールバル(JB)の大型商業施設「トッペン・ショッピングセンター」に、ドラッグストア「マツモトキヨシ」のマレーシア1号店を開設した。

新店はモールのレベル1に位置し、店舗面積は332平方メートル。トレードマークの黒色と黄色の配色が目立つ店舗展開になっている。日本で人気の化粧品や市販薬、プライベートブランド(PB)商品などを取り揃える。営業時間は10―22時。

同社の海外出店は6カ国・地域目。「東南アジアにおける経済・文化の要衝であるマレーシアへの出店は、ブランドの認知度を飛躍的に高める極めて重要な戦略的意義を持つ」と位置づけている。2015年のタイ出店以来9月末現在で、海外では88店舗を展開している。

同社は今年5月に発表した中期経営計画で、海外事業を強化し、2031年3月期に海外売上高1,000億円という目標を掲げている。今後、シンガポールなどへの出店も計画しており、「アジアNo.1」を目指し、アジア圏を中心としたグローバル戦略を加速させていくという。

富士物流の現法、クリム2つ目の新倉庫の開設式を実施

【クリム】 三菱倉庫グループの富士物流(本社・東京都港区)のマレーシア法人、富士物流マレーシア社は9日、ケダ州のクリム・ハイテクパーク(KHTP)内の新倉庫「クリムロジスティクスセンター2」で開設式典を行った。

 新倉庫は、KHTPの中核エリア「ノーザン・テクノシティ」に位置し、同社にとってKHTP2カ所目の保税倉庫となる。敷地面積約28,800平方メートル、延べ床面積12,096平方メートル。既存施設の3倍の広さを誇る。昨年12月に着工、20261月から正式に稼働する。

 ペナン港から約30キロ、ペナン国際空港から約50キロとアクセスに優れており、この立地を生かし、ベンダー在庫管理方式(VMI)倉庫サービスや、必要なものを、必要な時に、必要な量だけ配送するジャスト・イン・タイム納入サービスを提供するという。省エネ設計で、洪水などの防災対策が施されているほか、強力な電力バックアップを備え、先進ロボティクスに対応可能。需要が高まっている半導体・医療機器関連製造業向けの施設になっている。

 富士物流マレーシア社の土岐聡社長は式典で「この地域でのプレゼンスを強化し、地域の物流と産業発展に貢献できることをうれしく思う」と述べた。
(マレーシアン・リザーブ、1210日、発表資料)

Uモバイル、屋内5Gネットワーク強化でIGBと提携

【クアラルンプール】 通信事業者のUモバイルは10日、不動産開発のIGBと屋内通信網(IBC)に関するパートナーシップの締結を発表。IGBが展開するショッピングモールなど20施設で、次世代高速通信規格「5G」のネットワークを整備し、シームレスで高速なモバイル接続を図る。

対象施設は、クアラルンプール(KL)のミッドバレー・メガモール、ザ・ガーデンズ・モール、ジョホール州ジョホールバル(JB)のミッドバレー・サウスキー、「セント・ジャイルズ」系列のホテル、オフィスビルなど20施設。

5Gは高速通信が可能な一方、障害物に弱く、屋内では速度低下や接続の不安定化が起こりやすいという課題がある。今回の提携はこれを解消するためのもので、Uモバイルだけでなく、他の通信事業者も利用可能な設備を導入する。

Uモバイルのケネス・チャン副最高経営責任者(CEO)は「他の通信事業者にも5G屋内カバレッジを提供し、今後数カ月の間にパートナーシップをさらに推進していく」と述べた。
(ベルナマ通信、12月10日、Uモバイル発表資料)

補助金なし「RON95」を2.64リンギに引き下げ、12月11日から

【クアラルンプール】 財務省は11日、2025年12月11日から12月17日までの1週間の燃料小売価格を発表。レギュラーガソリン「RON95」の補助金なし価格を、1リットル当たり2.66リンギから2セン引き下げ2.64リンギにすると明らかにした。

新燃料補助金制度「ブディ・マダニRON95(BUDI95)」適用外のハイオクガソリン「RON97」の価格も同様に3.29リンギから2セン引き下げ、3.27リンギとする。一方「BUDI95」適用価格は1.99リンギで据え置く。

ディーゼルの小売価格については、「ユーロ5 B10」および「B20」は1リットルあたり3.08リンギから3.06リンギに引き下げる。また「ユーロ5 B7」ディーゼルも3.26リンギに引き下げる。サバ州、サラワク州、ラブアンにおけるディーゼル燃料の小売価格は2.15リンギで据え置く。
(ポールタン、フリー・マレーシア・トゥデー、12月11日)