ペナン軽便鉄道、2025年初頭に着工予定=運輸相

【バターワース】 ペナンで計画されている軽便鉄道(LRT)ムティアラ線について、アンソニー・ローク運輸相は2025年初頭に工事開始予定だと明らかにした。いくつかの解決すべき問題について元請業者と協議を行っており、最終的に財務省の承認を得てから開始することになるという。

メディアが年内にも着工にもされると報じたことについてローク氏は、「必要なプロセスがすべて今年末までに完了することを期待する」と述べた上で、プロジェクトを州政府から連邦政府が受け継いだために新たな手続きが必要になったと指摘。「元請業者に変更はないが、ルートや計画に変更があり、詳細な費用計算、建設費に関してもすべて再協議して最終決定する必要があった」と着工が遅れている理由を説明した。

第1フェーズはペナン国際空港(PIA)からコムタ(ペナン州政府合同庁舎ビル)までの区間で、プロジェクト実施機関であるMRTコープと、元請業者のSRSコンソーシアムが詳細に向けて協議を行っている

第2フェーズは海峡を超えて本土側バターワースのペナン・セントラルまで接続する区間で、アンワル・イブラヒム首相の指示により実現した。

第1、2フェーズを合わせた全長は約29キロメートルで、2030年までの運行開始が予定されている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ビジネス・トゥデー、マレー・メイル、11月11日)

米国新政権の経済政策を注視=第2財務相

【ジョージタウン】 マレーシアは、来年米国で誕生するトランプ新政権が新たな経済政策を打ち出すのを見守る。アミル・ハムザ第2財務相が11日、ペナン州で開かれた銀行主催の会議に出席した際の会見で表明した

アミル・ハムザ氏は「次期大統領のトランプ氏は組閣中だ。トランプ氏が就任後に打ち出す経済政策を注視し、世界経済をけん引するものかを判断する。就任は1月であり、まだ先の話だ」と語った。

アミル・ハムザ氏はまた、マレーシア経済は多様化しており、高い経済成長を維持できると確信していると強調。年初9カ月の国内総生産(GDP)成長率は前年同期比5.1%で、9月の物価上昇率は1.8%、失業率は3.2%と低水準にあることを指摘した。
(ザ・スター、11月12日、ベルナマ通信、エッジ、11月11日)

首都圏の鉄道・バス乗り放題のMYツーリストパス発売

【クアラルンプール】 公共輸送機関を管轄するプラサラナ・マレーシアは10日、首都圏クランバレーを訪れる国内外の観光客向けに、鉄道・バスが最大で3日間乗り放題になる「MYツーリストパス」を発売した。

乗り放題になるのは、軽便鉄道(LRT)、大量高速輸送(MRT)、モノレール、ラピッドKLバス、高速バス(BRT)、MRTフィーダーバス。ムルデカ広場周辺やペトロナス・ツインタワー、KLタワー、サンウェイ・ラグーンなど主要な文化・商業地区をなど巡りやすくなるだけでなく、それらの観光スポット、ショッピングセンター、飲食店で割引などの特典を受けることができる。

パスは1日、2日間、3日間の3種類があり、料金は外国人がそれぞれ40、60、80リンギ、マレーシア人はそれぞれ20、30、40リンギ。ただし12月9日まで特別キャンペーンとして外国人はそれぞれ35、50、65リンギ、マレーシア人は15、25、35リンギで購入できる。主要駅で販売される。

来年の東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議、続く2026年の「ビジット・マレーシア・イヤー」(マレーシア観光年)を意識した取り組みで、発売記念式典に出席したファディラ・ユソフ副首相は「このような取り組みを通じ、より多くの観光客がマレーシアに訪れるよう支援していきたい」と話した。
(ベルナマ通信、ポールタン、プラサラナ・マレーシア発表資料、11月10日)

テクスケムにデータ暗号化のサイバー攻撃、業務に支障はなし

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 日系テクスケム・リソーシズ(TRB)は11日、同社と子会社がサイバー攻撃を受け、サーバー内の一部のデータが暗号化され、アクセス不能になったと発表した。

TRBは攻撃を発見後、直ちにネットワークを隔離し、攻撃を受けたサーバーの保護、復旧作業に着手したという。この出来事を調査するため外部コンサルタントを雇用した。対策不十分と思われる点を調べ、サイバーセキュリティー基盤を強化し、データ復号を図るという。

業務への影響を最小限にとどめるため業務復旧作業を既に開始した。11日の時点で金銭的損害、業務面の混乱はなく、データの外部漏洩も確認されていないという。

ランサムウエア(身代金要求型ウイルス)による攻撃だが、データを元に戻すことと引き換えに「身代金」を要求されたかは明らかにされていない。

トランプ前大統領返り咲きはリンギ安に、銀行関係者見通し

【クアラルンプール】 ドナルド・トランプ氏が次期米国大統領に決まったことは短期的にリンギ安をもたらすと銀行関係者はみている。米国が輸入品に高率の関税を課せば物価上昇圧力になり、米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げのペースをゆるめる可能性があるからで、米国とマレーシアとの金利差が縮まらず、強いドルとの流れが予想されるからだ。

ホンリョン・インベストメント・バンクは関税以外にトランプ氏の移民政策にも言及。労働力が縮小し労働者の取り合いになり、賃金上昇、物価高を招くとした。ホンリョンは年末の相場を1米ドル=4.05-4.50リンギから4.50-4.58リンギに修正した。

シンガポール大手行OCBCのクリストファー・ウォン氏によれば、ドル高と高関税への懸念がすでに相場に影響しており、米ドルに対しリンギは8月以降の最低に値下がりした。しかしウォン氏は「トランプ氏が掲げた関税政策が実施までどのくらいの期間がかかるか、本当に実施されるのかはわからない」と述べた。
(ビジネス・トゥデー、11月8日、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、11月7日)

日本をモデルにした地下放水路、セランゴール州が計画

【クアラルンプール】 セランゴール州政府は首都圏クランバレーの洪水対策として、埼玉県春日部市にある「首都圏外郭放水路」と同様の地下放水路の建設を計画している。事業費が推定60億リンギと巨額に上ることと、連邦直轄地のクアラルンプールも含まれることから、提案書をファディラ・ユソフ副首相(兼エネルギー移行・水利転換相)に提出した。

首都圏外郭放水路は、中小河川の洪水があふれ出す前に地下トンネルに取り込み、安全に大きな河川へ放流する施設。地下神殿と呼ばれ、見学会が催されている。

セランゴール州のイザム・ハシム・インフラ農業委員長(国政の閣僚に相当)は日本を訪問した際、外郭放水路と川崎市が整備した「五反田川放水路」を視察しており「極めて優れた施設であり、マレーシアの洪水対策として有用だ」と語った。五反田放水路は大雨で水位が上昇した場合、地下トンネルを通じて直接多摩川に放流することで、下流の洪水被害を軽減する。

イザム・ハシム氏は「州の河川は異常降雨を吸収しきれない。地下放水路を建設すれば、州だけでなく、クアラルンプールも洪水から守られる」と語った。州では河川氾濫の頻度が増している。
(フリー・マレーシア・トゥデー、マレー・メイル、11月8日)

バティックエアとフライドバイ、インターライン契約を締結

【クアラルンプール】 バティック・エア・マレーシアとフライドバイ(アラブ首長国連邦=UAE)は8日、インターライン契約を締結した。インターライン契約を結ぶと、両社のネットワークが拡大するだけでなく、予約は一度で済むほか、相互の便を乗り継ぐ際に再度チェックインする必要がなくなり、乗客の預け荷物もスルーで目的地まで運ぶことができるようになる

インターライン契約に基づき、バティック・エアは、アフリカ、南ヨーロッパと中央ヨーロッパ、中東、コーカサス地域などフライドバイのネットワークの38の目的地にアクセスできるようになる。これによりバティック・エアのネットワークはエンテベ、イスタンブール、ベルガモ、ザグレブなどに拡大する。

フライドバイの乗客は、クアラルンプール新国際空港(KLCC)経由でバティック・エアのネットワークの40以上の目的地にアクセスできるようになる。これによりフライドバイのネットワークは、ハノイ、香港、ジャカルタ、大阪、シドニーなどに拡大する。
(エアロタイム、エッジ、ベルナマ通信、11月8日)

配車アプリ「Bolt」がマレーシアでサービス開始

【クアラルンプール】 欧州エストニア発祥の配車アプリ「Bolt」が、このほどマレーシア公共陸運局(APAD)から認可を取得。首都圏クランバレーでサービスを開始する。東南アジアではタイに次いで2カ国目の進出となる。

利用方法は先行するグラブなどとほぼ同様で、ユーザーはアプリ上でスマホ番号を事前に登録。出発地と行き先、車両タイプを指定し、支払いは事前登録したクレジットカードまたは現金で行う。現時点では電子ウォレットには対応していない。アプリはアップルストアまたはグーグルプレイ・ストアでダウンロードできる。

マレーシア進出記念として新規ユーザー向けのプロモーションを実施する。マレーシア全土における移動では2024年11月16日までは乗車7回を上限に50%割引(割引上限は15リンギ)、首都圏内の移動であれば2024年11月14日までは乗車20回を上限に50%割引の適用をそれぞれ受けられる。

「Bolt」は欧州を中心に45カ国でサービスを展開している。マレーシア国外ではスクーターや電動自転車のシェア、フードデリバリー、食料品配送、レンタカー、企業向けモビリティなどのサービスを行っているが、マレーシアでも導入するかどうかは明らかにしていない。
(ポールタン、マレー・メイル、ザ・サン電子版、11月7日)

今季の北東モンスーン期、降雨量が20 -40%増の恐れ

【クアラルンプール】 マレーシア気象局によると、5日に始まった今季の北東モンスーン期の降雨量がマレーシア半島東海岸諸州とサバ州北部および東部で昨年より最大40%増加する見通しだ。北東モンスーンとラニーニャ現象(海面水温が平年より低い状態が続く現象)が同時に発生したためだという。

モハメド・ヒシャム・モハメド・アニプ局長は、「昨年は北東モンスーンがエルニーニョ現象(海面水温が平年より高い状態が続く現象)と重なり、通常より乾燥した天候となった。しかし今年はラニーニャ現象が起こり、ほとんどの長期予報では昨年より降雨量が20―40%多くなると予想されている」と述べた。

その上でモハメド・ヒシャム氏は、マレーシアのラニーニャ現象については最新の研究では弱ー中程度で推移すると予想されているとし、「現在の予測モデルではラニーニャ現象は当初予測ほど強くないことが示されている。数カ月前は中程度と予想されていたが現在は弱まっているようで、大きな影響はないかもしれない」と述べた。
(ザ・サン電子版、ボルネオポスト、ベルナマ通信、11月7日)

中国との協力が地域全体に極めて重要=アンワル首相

【クアラルンプール】 アンワル・イブラヒム首相は中国訪問最終日の7日、マレーシアメディア向けに記者会見を開き、中国との緊密な関係を強調する一方で、来年開催の東南アジア諸国連合(ASEAN)議長国として「近隣の国々に対しても積極的に関わっていきたい」と述べた。

アンワル首相は貿易、投資、デジタル技術、エネルギー、研修などの分野で、中国との関係が深まっていることを強調。中国がマレーシアをパートナー国として高く評価していることに感謝を示す一方で、「中国との緊密な関係は、特定の政党と連携していることを意味するものではない」と付け加えた。

また、ASEANだけでなく、新興国の連合体「BRICS」や、湾岸協力理事会(GCC)においても、「中国の関与が地域の繁栄を確保する上で不可欠であり、我々の協力が極めて重要な役割を果たすと確信している」と語った。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、ベルナマ通信、11月7日)