エアアジア、8月30日にスバン空港乗り入れを再開

【クアラルンプール】 格安航空エアアジアは、8月からセランゴール州スルタン・アブドル・アジズ・シャ―空港(スバン空港)におけるナロージェット機運用が再開されることを受け、同空港への乗り入れを8月30日に再開する。親会社のキャピタルAが23日に発表した。
ナロージェット機を投入するのはスバン―クチン(サラワク州)、スバン―コタキナバル(サバ州)の2路線で、エアバス「A320」型機を使用。合計週14便の運航となる。
エアアジア・マレーシアのファレ・マズプトラ社長は、首都圏においてクアラルンプール新国際空港(KLIA)に次いで2カ所目の乗り入れの理由について、同空港の立地と市内中心部および周辺郊外へのアクセスの良さを挙げ、「空港の規模が小さく、乗客数も少ないため、スムーズな旅が保証される」と述べた。
就航記念として、7月28日までプロモーション運賃を提供する。対象となる旅行期間は今年8月30日から2025年10月8日までで、片道運賃はクチン線が88リンギから、コタキナバル線が99リンギからとなっている。
スバン空港への乗り入れ再開により、エアアジア・マレーシアの国内ネットワークは40路線に拡大し、運航本数も週920便から週948便に増加する。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ザ・スター電子版、マレーシアン・リザーブ、エッジ、7月23日)

レクサスマレーシア、2024年型レクサス「LBX」を発売

【クアラルンプール】 レクサス・マレーシアは23日、レクサスのコンパクトスポーツ多目的車(SUV)「LBX」の販売を開始した。
「LBX」は1.5リットル直列3気筒ガソリンエンジンに電気モーターを組み合わせたハイブリッド小型車で、全長4.19メートル(m)、全幅1.825m、全高1.56m。複合最高出力は136馬力(PS)、最大トルクは185Nm。静止状態から時速100キロメートル(km)までの加速時間は9.2秒。
販売終了となったコンパクトSUV「UX」に代わり、最も手頃な価格のレクサス車となっている。 日本の岩手工場からの輸入完成車(CBU)で、価格はプレミアムが23万8,888リンギから、ラグジュアリーが26万8,888リンギから。5年間の走行距離無制限の保証と8年間のバッテリー保証が付属しており、2年間の保証を有償追加することもできる。車体カラーは標準で全6色だが、特別注文で別途3色も用意する。
レクサス・マレーシアのラビンドラン・クルサミー社長は、「LBX」は、レクサスの新たな入り口として、若い世代やライフスタイルの変化に合わせて進化する車を求める顧客に訴求するとし、効率的かつレスポンスの良いハイブリッド・パワートレインやスポーティなデザイン、先進機能を備えているため、ラグジュアリーで洗練された、快適なコンパクトSUVを求めている顧客に適していると述べた。
(ポールタン、モタオート、7月23日)

24日午後に首都圏の広範囲で断水が発生、河川汚染で

【クアラルンプール】 24日午後、首都圏の広範囲で断水が発生。水道会社アイル・セランゴールは、アクリル加工工場のタンクからセランゴール州の河川に廃棄物が混入したことにより、浄水場4カ所が一時的に操業を停止したことによるものと発表した。

アイル・セランゴールは、病院・診療所、人工透析センター、葬儀場を中心に給水車を派遣した。同日午後6時には浄水場1カ所が操業を再開し、午後9時には残り3カ所も再開したが、断水からの復旧は段階的になる見通しで、25日午前8時時点で約40%、午後8時時点で90%、完全復旧は26日午前8時になるという。

セランゴール州の公衆衛生環境委員会のジャマリア・ジャマルディン委員長は、河川を汚染したアクリル加工工場に対して調査を行い、断固とした措置を取るとしている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、フリー・マレーシア・トゥデー、ザ・バイブス、7月23日、アイル・セランゴール発表資料)

携帯電話のUモバイルが大型IPOを計画=消息筋

【シンガポール】 携帯電話サービスのUモバイルが早ければ来年上半期にも新規株式公開(IPO)に乗り出す計画で、調達資金は5億米ドルを超す大型上場になるもようだ。消息筋の情報としてロイター通信が伝えた。

それによると、今月中か来月にもIPOを監督当局に申請する見通しだという。ロンドン証券取引所グループ(LSEG)のデータに基づけば、韓国系ロッテ・ケミカル・タイタン・ホールディングスが2017年に行ったIPO(調達資金は8億7,900万米ドル)以来の調達額になる。

ロイター通信の取材に対しUモバイルは「憶測にはコメントしない。その種の事柄で具体的進展があれば、声明を発表する」と回答した。

Uモバイルは2006年に創業の、マレーシアで最も若い携帯電話サービス業者。株主には、著名実業家のビンセント・タン氏や、シンガポール国営投資会社テマセク・ホールディングスが保有するSTテレメディアが含まれる。

上半期実績で、マレーシアのIPO市場は東南アジア最大で、調達資金の総額は前年同期より約24%多い6億3,700万米ドルだった。

(ザ・スター、7月23日、ビジネス・トゥデー、マレー・メイル、7月22日)

ファイアフライ、スバン空港に8月29日よりジェット機投入

【クアラルンプール】 マレーシア・アビエーション・グループ(MAG)傘下の航空会社ファイアフライは、セランゴール州のスルタン・アブドル・アジズ・シャー空港(スバン空港)へのナロージェット機乗り入れを8月29日に開始する。

ナロージェット機を運航するのはスバン―ペナン線、スバン―コタキナバル線の2路線で、機材はボーイング「737-800」型機を使用し、座席数は189席。デイリー1便の運航で、7月22日にチケット販売を開始した。

2025年8月6日までの旅行期間を対象に、それぞれ片道129リンギ、249リンギのプロモーション運賃を提供する。運賃には10キログラム(kg)までの受託手荷物、7kgまでの機内持ち込み手荷物が含まれ、機内で無料ドリンクも提供される。

ナロージェット機の投入により、現在ATR72ターボプロップ機で運航しているスバン―ペナン線は1日10便に増便となる。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、ザ・スター電子版、7月22日)

KLIA第1・第2ターミナルに入国自動ゲート40台を増設

【プトラジャヤ】 サイフディン・ナスティオン内務相は22日、クアラルンプール国際空港(KLIA)の混雑解消に向け、第1・第2ターミナルに入国自動ゲートを新たに40台ずつ合計80台増設すると発表した。ペナン国際空港での増設も検討しているという。

サイフディン内相は、来年マレーシアで開催されるASEAN(東南アジア諸国連合)首脳会議や2026年のマレーシア観光年の準備の一環として自動ゲートの増設を検討しているとし、最近の国際便の増加や空港の混雑状況を考えると、必要な措置だと述べた。入国管理局を通じて空港運営会社であるマレーシア・エアポーツ(MAHB)と協議を開始しているという。

KLIA第1・第2ターミナルでは現在、出発・到着ロビーにそれぞれ10台ずつ自動ゲートが設置されており、ペナン国際空港の設置数は合計12台。自動ゲート利用対象国は6月より、欧州連合(EU)、バーレーン、カタール、オマーン、ヨルダン、中国、カナダ、香港、台湾などが加わり、合計36カ国に増加している。

サイフディン内相はまた、6月より実施されている、シンガポールとの国境にあたるジョホール州バングナン・スルタン・イスカンダル(BSI)およびスルタン・アブ・バカル・コンプレックス(KSAB)を経由してシンガポールに送迎バスで通勤する工場労働者を対象とした、QRコードによる入国審査システムの試験運用について、登録件数は50万件に達し、待ち時間が70―80%短縮されるなど、肯定的な評価を得ていると述べた。正式導入の前に、段階的に対象者を拡大して試験運用を続けていくとしている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、マレー・メイル、エッジ、ベルナマ通信、7月22日)

政府借入金、今年は860億リンギへの縮小が目標=首相

【クアラルンプール】 アンワル・イブラヒム首相(兼財務相)は、政府の財政引き締め策により2021、2022年には年間1,000億リンギあった政府の借入金が2023年には930億リンギへと減少傾向にあるとし、2024年については860億リンギに引き下げることを目指していると述べた。

22日に開催された2024年全国税務会議でスピーチしたアンワル首相は、債務削減を段階的に行うことは、開発努力を継続するために不可欠だと指摘。年間借入額の削減目標を達成するために、政府は慎重な支出を行い、無駄を避け、開発目的に必要な場合にのみ借入を行う必要があると述べた。

その上でアンワル首相は、「補助金合理化は、より広範囲にわたる包括的な取り組みであり、政府の年間債務の削減に役立つ」と強調。ただレギュラーガソリン「RON95」の補助金合理化に関しては、現時点で実施の予定はないとし、まずは6月に開始したディーゼル補助金の合理化について国民の理解を得ることに焦点を当てたいと述べた。

政府債務の対国内総生産(GDP)比率については現在の64%は適正範囲を超えているとの考えを強調。無責任な財政政策が続けばマレーシアは2024年第2四半期のGDP速報値である5.8%の成長率や現在の投資水準は達成できないだろうと述べた。
(ザ・スター電子版、ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、マレー・メイル、エッジ、ベルナマ通信、7月22日)

BRICSに加えOECD加盟も検討中=投資貿易産業相

【クアラルンプール】 テンク・ザフルル投資貿易産業相は、経済協力開発機構(OECD)を含むいくつかの国際機関への加盟を検討中であることを明らかにした。国際機関への加盟については、先ごろアンワル・イブラヒム首相がBRICS(ブリックス)加盟を希望していることを明らかにしている。

22日の上院議会での質疑に応じたザフルル氏は、マレーシアは自国の経済発展やすべての貿易相手国、特に世界の経済大国との良好な関係のバランスを保つため、独立性、原則性、実利性を重視した外交政策を続けると言明。「マレーシアは多角的アプローチをとり、国の利益が常に守られるようにする」と国際機関加盟を進める理由を説明した。

その上でザフルル氏は、マレーシアが貿易国として常にすべての相手国との経済協力の強化に重点を置いてきたことはこれまでの東南アジア諸国連合(ASEAN)や国連、イスラム協力機構(OIC)で積極的役割を果たしてきたことで証明されると強調。BRICS諸国の国内総生産(GDP)総額は26.6兆米ドルと推定され、世界のGDPの26.2%を占めるとし、BRICS加盟の動きも国や国民の利益のために経済を推進する取り組みに沿ったものだと述べた。
(フリー・マレーシア・トゥデー、エッジ、ベルナマ通信、7月22日)

2021年以降のデジタル投資額は1620億リンギ=投資貿易相

【クアラルンプール】 テンク・ザフルル投資貿易産業相は18日、2021年―2024年第1四半期のデジタル投資(承認ベース)の総額は1,620億リンギで、その76%(1,235億リンギ)をデータセンターが占めたと明らかにした。デジタル投資により、4万9,108人の高技能職の雇用機会を創出すると想定されている。

1,620億リンギ中、 海外からの投資は1,270億リンギ、国内投資は349億リンギだった。年別では、2021年は34億リンギ、2022年は808億リンギ、2023年は605億リンギと推移しており、直近の2024年第1四半期は173億リンギとなった。
2023年の投資総額は3,295億リンギで、海外からの投資は1,884億リンギ、国内投資は1,411億リンギだった。

ザフルル大臣は、今年の国内総生産(GDP)成長率が4.0―5.0%と予想されていることから、今年の投資成長率予想も5.0%、額にして3,459億リンギに据え置くと述べた。経済成長の主要推進力となるのは、サービス業に加え、デジタル経済とグリーン経済部門であるとしている。デジタル経済のGDPに占める割合は、2024年第2四半期時点で、以前の目標だった22.6%を上回る23%にまで達しており、25.5%にまで目標を引き上げたという。
(ザ・スター電子版、エッジ、ベルナマ通信、7月18日)

バティックエア、8月1日からスバン空港に乗り入れ再開

【クアラルンプール】 インドネシアのライオン・エア・グループ傘下のバティックエアは、8月1日からセランゴール州のスルタン・アブドル・アジズ・シャー空港(スバン空港)への乗り入れを再開する。

26年ぶりとなる8月からのスバン空港のナロージェット機乗り入れ再開に合わせたもので、機材はボーイング「737-8」型機を使用する。新路線はペナン―スバン線で、当初は週3便の運航だが、8月15日から毎日運航する。ビジネスクラスが12席、エコノミークラスが150席となっている。

バティックエアはATR社製ターボプロップ機を運用してスバン―ペナン線を運航していたが、今年2月に運航を停止しており、半年ぶりの乗り入れ再開となる。同社は今後、スバン―コタバル(クランタン州)、コタキナバル(サバ州)、クチン(サラワク州)各線の運航を計画している。

スバン空港へのジェット機乗り入れについては、すでに▽トランスヌサ▽スクート▽ファイアフライ――が発表済みで、エアアジアも近く発表すると見られている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、マレー・メイル、エッジ、7月20日)