バティックエア、8月1日からスバン空港に乗り入れ再開

【クアラルンプール】 インドネシアのライオン・エア・グループ傘下のバティックエアは、8月1日からセランゴール州のスルタン・アブドル・アジズ・シャー空港(スバン空港)への乗り入れを再開する。

26年ぶりとなる8月からのスバン空港のナロージェット機乗り入れ再開に合わせたもので、機材はボーイング「737-8」型機を使用する。新路線はペナン―スバン線で、当初は週3便の運航だが、8月15日から毎日運航する。ビジネスクラスが12席、エコノミークラスが150席となっている。

バティックエアはATR社製ターボプロップ機を運用してスバン―ペナン線を運航していたが、今年2月に運航を停止しており、半年ぶりの乗り入れ再開となる。同社は今後、スバン―コタバル(クランタン州)、コタキナバル(サバ州)、クチン(サラワク州)各線の運航を計画している。

スバン空港へのジェット機乗り入れについては、すでに▽トランスヌサ▽スクート▽ファイアフライ――が発表済みで、エアアジアも近く発表すると見られている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、マレー・メイル、エッジ、7月20日)

エクソンモービル、マレーシア油田運営権をペトロナスに移転

【クアラルンプール】 石油メジャーの米系エクソンモービルは20日、マレーシアのすべての油田・ガス田の運営権を国営石油会社のペトロナスに移転すると発表した。ロイター通信は先に、消息筋の情報としてエクソンモービルはマレーシアで保有する石油・ガス資産をペトロナスに売却すると報じていた。

エクソンモービルは声明で「売却ではない。マレーシアにおけるほかの事業には影響しない」と言明した。エクソンモービルのマレーシア進出は130年前。ペトロナスと2つの生産分与協定を交わしており、トレンガヌ州沖の12の油田で35のプラットフォームを運営。ほかに10のプラットフォームの権益を保有している。マレーシアの原油・コンデンセート生産量の15%、マレーシア半島における天然ガス生産量の50%余りを占めている。

ロイターの報道に関しペトロナスは20日、上流部門子会社のペトロナス・チャリガリが運営移転についてエクソンモービルのマレーシア法人と協議を持っているとした。
(エッジ、7月21日、ニュー・ストレーツ・タイムズ、マレー・メイル、7月20日)

全世界IT障害、マレーシア国鉄も影響を受けるも同日復旧

【クアラルンプール】 マレーシア国鉄(KTMB)は19日、サイバーセキュリティの米クラウドストライクが引き起こした世界規模のITシステム障害について、同社の発券システム(KITS)やカスタマーサービスが影響を受けたと明らかにした。
KTMBは同日午後2時のフェイスブック投稿で、技術的障害が発生しており、復旧作業が進められていると述べた。ただし、午後8時には完全に復旧したとしている。

大規模なITシステム障害により、世界中の航空会社、銀行、医療、放送などの企業が影響を受けた。米マイクロソフトによると、障害が発生したのは、ウィンドウズ・パソコン約850万台で、全体の1%未満だったが、クラウドストライク製品は重要な業務に用いられるPCにインストールされている場合が多いため、影響が大きかったという。
(ザ・サン、エッジ、ザ・バイブス、ビジネス・トゥデー、7月19日、KTMB発表資料)

19日に国内空港でフライト遅延が発生、全世界IT障害で

【クアラルンプール】 サイバーセキュリティの米クラウドストライクが19日に業務用セキュリティ・ソフトウェアの更新を行ったことで、同日午後にウィンドウズ・パソコン(PC)にシステム障害が発生。世界中で850万台の端末に影響が出た。マレーシアでは主に空港において影響が出た。

空港運営のマレーシア・エアポーツ(MAHB)やマレーシア航空に対する直接の影響はなかったが、格安航空のエアアジアの社内システムに障害が発生し、手動でのチェックインを行ったため、混雑を引き起こした。その結果、クアラルンプール国際空港第2ターミナルやコタキナバル国際空港、ペナン国際空港などでフライトの遅延が発生した。

エアアジアは20日に声明を発表。地上スタッフ200人、ボランティア100人、警備員を配置し週末の混雑に備えると述べた。20日午後2時にはオンラインチェックイン業務を再開し、混雑は収束に向かった。(エッジ、7月20日、ニュー・ストレーツ・タイムズ、マレー・メイル、フリー・マレーシア・トゥデー、ビジネス・トゥデー、7月19日)

格安航空スクート、9月1日にシンガポール―スバン線就航

【クアラルンプール】 シンガポール航空(SIA)の格安航空子会社、スクートが9月1日からシンガポールとセランゴール州スバン空港(スルタン・アブドル・アジズ・シャー空港)を結ぶ路線を就航すると発表。18日に予約受付を開始した。

26年ぶりとなる8月からのスバン空港のナロージェット乗り入れ再開に合わせたもので、機材はエアバス「A320」型機を使用。デイリー1便の運航で、スケジュールは往路の「TR462」がシンガポール発11時55分で、スバン着が13時10分、復路の「TR463」がスバン発14時10分で、シンガポール着が15時20分となっている。

18日からスクートのウェブサイトとモバイルアプリで予約受付を開始しており、最終的には他チャンネルでも予約を受け付ける。片道運賃は税込みでシンガポール発が83シンガポールドル、スバン発が108リンギ(31シンガポールドル)からとなっている。

スバン乗り入れによりスクートの路線は70路線に拡大する。シンガポール―クアラルンプール新国際空港(KLIA)線は今後も維持する方針で、他の地方路線を合わせてマレーシアへの便数を9月までに週110便に増やす計画だ。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ電子版、マレー・メイル、ビジネス・トゥデー、エッジ、7月18日)

KL国際モーターショー、12月5日―11日に開催

【クアラルンプール】 6年ぶりに開催されるクアラルンプール国際モーターショー(KLIMS2024)について、主催するマレーシア自動車協会(MAA)が16日に記者会見を開いて詳細を明らかにした。

開催日時は12月5日―11日で、会場はクアラルンプール(KL)のマレーシア国際貿易展示センター(MITEC)。10回目となる今回は「モビリティを超えて」をテーマに、持続可能性、電動化、自動運転に重点を置いてモビリティとイノベーションの未来を紹介する。

現時点で参加が確定している二輪・四輪車メーカーは、▽プロドゥア▽プロトン▽トヨタ▽ホンダ▽三菱▽日産▽マツダ▽カワサキ▽起亜▽長城汽車(GWM)▽MGモーター▽広州汽車集団(GACモーター)▽ステランティス▽テスラ――など。自動車用品などのメーカーも出展する。

大人の入場料金は週末25リンギ、平日20リンギ。MAAでは25万人の来場を見込んでいる。
(ポールタン、ザ・スター・カーシフ、7月16日、MAA発表資料)

アルプスアルパイン、マレーシア製造拠点を1カ所に集約

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 アルプスアルパイン(本社・東京都大田区)は17日、マレーシア現地法人であるアルプス・エレクトリック(マレーシア) が運営する2工場のうち、パハン州ジェンカにある工場を2024年12月までに閉鎖すると発表した。

ジェンカ工場は1994年3月に設立され、民生、車載、産業機器など様々な市場に向けたボリューム、スイッチを製造してきた。従業員数は374人。閉鎖に伴いジェンカ工場の生産機能は、ネグリ・センビラン州ニライにある工場に移管する。生産停止に関連する構造改革費用は、2025年3月期連結会計期間において3億円を見込んでいる。

アルプスアルパインは経営構造改革によるV字回復と企業価値の向上を目指しており、その一環として生産拠点の集約と再編を進めている。

三井不動産、「三井サービススイートBBCC」を9月開業

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 三井不動産(本社・東京都中央区)は19日、「三井サービススイートブキッ・ビンタンシティセンター(BBCC)」の運営開始が2024年9月下旬に決定したと発表した。

「三井サービススイートBBCC」は、マレーシア三井不動産を通じ、共同事業者であるマレーシア企業BBCCデベロップメントとともに2021年4月より開発を開始していた。海外における直営型サービス付き賃貸住宅「三井サービススイート」第一号物件となる。

クアラルンプール(KL)中心市街地の大規模街づくりプロジェクト「BBCCプロジェクト」内に所在し、LRT・モノレールの「ハントゥア」駅に直結している。「ハントゥア」駅からは、主要ターミナルの「KLセントラル」駅まで3駅・6分という高い交通利便性を備えている。また、BBCC プロジェクト内で三井不動産グループが開発・運営を行い、日系の店舗や飲食店、生活必需品まで幅広くそろえている「三井ショッピングパークららぽーとブキッ・ビンタンシティセンター(ららぽーとBBCC)」(2022年開業)にも直結している。

45階建の「三井サービススイートBBCC」は、 駐在員向けの賃貸住宅として、1ベッドルーム(BR)から 3BRの多様な間取り構成の全269 戸を用意。家具・什器・備品を備え付け、高い居住快適性を提供する。プール、大浴場、サウナ、フィットネスジム、キッズルーム、ラウンジなど充実した共用施設も設置し、日本語を含む多言語対応のコンシェルジュをはじめ、部屋清掃・リネン交換(有償対応)などの充実したサービスも備えている。今後、隣接する「ららぽーとBBCC」と連携したサービスも検討するという。

フェローテック、ジョホール州でシリコンパーツ新工場を建設へ

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 フェローテックホールディングス(本社・東京都中央区)は、17日に開催した取締役会において、ジョホール州でシリコンパーツ製造子会社フェローテック・シリコン(マレーシア)(FTHSM)を設立し、新工場を建設することを決議したと発表した。

FTHSMには、シリコンパーツ製造の中核子会社である中国・杭州盾源聚芯半導体科技が、その日本子会社であるフェローテックシリコンジャパン(FTHSJ)を通じて100%出資する。本出資に伴い、FTHSJの資本金がフェローテックホールディングス資本金の10%を超える見込みであるため、FTHSJはフェローテックホールディングスの特定子会社に異動する。

新工場は、フェローテック・パワー・セミコンダクター・マレーシア (FLHM)のジョホールバル工場の敷地を賃借する形で設置し、工場立上げのスピードアップと投資金額の抑制を図る。操業開始は2025年8月の予定。

フェローテックの半導体製造用部材のひとつであるシリコンパーツ事業は、近年の半導体製造装置の需要増大に伴い急速な成長を遂げている。生産面では中国の杭州、銀川、常山に生産拠点を有し、安定的な供給を実現してきたが、大手顧客の生産拠点の東南アジア移転が進んでいることを鑑み、ジョホール州での新工場建設を決定した。同地区での生産を通じて、顧客需要の取り込みを強化し、さらなる成長を目指す。

豊洲で11月にマレーシアフェアを開催、出展・協賛企業を募集

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 11月2―3日に、東京・豊洲公園とアーバンドックららぽーと豊洲で「マレーシアフェア2024東京」が開催される。運営事務局が、開催決定にあたって16日に駐日マレーシア大使館で発表イベントを行った。

2018年に初開催し、今回が4回目の開催となる。会場変更により過去最大の規模となる見込み。2023年の来場者数は4万5,315人だったが、今年はそれを上回る5万人の来場を目指す。

今年のテーマは「All About Malaysia(マレーシアのすべて)」で、マレーシアのグルメや民族舞踊、伝統文化などを楽しめる。日本国内だけでなく、マレーシアからのブース出展も予定されているため、本場のコンテンツやマレーシア人との交流を通じて、まるで「マレーシアを旅行する」ような気分を味わえるという。両日とも10時―18時の開催で、入場料は無料。

物品・飲食販売を行う出展やイベント協賛を希望する事業者の募集も開始している。出展・協賛に関する詳細はhttps://malaysiafair.jp/recruit/index.htmlから確認できる。