セブン銀行、マレーシアにグループ会社を設立

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 セブン銀行(本社・東京都千代田区)は6日、5月30日付で、4社共同出資により、マレーシア現地法人を設立したと発表した。セブン銀行の海外グループ会社としては米国、インドネシア、フィリピンに次いで4拠点目となる。

出資企業4社は、▽セブン銀行▽マレーシアで「セブンイレブン」店舗を展開するセブンイレブン・マレーシアの100%子会社で、店舗運営を担当するセブンイレブン・サービシズ(SES)▽現地投資持株会社であるHQZクレジット▽同SMRTホールディングス――。出資比率は、セブン銀行が50.1%、SESが24.9%、HQZが20.0%、SMRTが5.0%。

現地法人はクアラルンプールを拠点とし、銀行支店や既存ATMの少ない地域を中心に紙幣還流式のATM設置を進め、これまでセブン銀行が培ったノウハウを活かしたATM運営を行う。

マレーシアでは、コンビニエンスストア店内に設置されているATMは少ない。そのため、約40年にわたりマレーシアで親しまれているセブンイレブンの店舗にATMを順次設置し、コンビニATMとして新たな金融サービスを提供し、「金融×小売サービス」の実現を目指していく方針だ。

郵船ロジ、マレーシア法人が大型倉庫開設・新本社の営業開始

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 郵船ロジスティクス(本社・東京都品川区)は6日、マレーシア法人のタスコ(TASCO)がセランゴール州シャアラムに大型倉庫を新設し、敷地内に設置した新本社で営業を開始したと発表した。

新物流センターの面積は約5万5,800平方メートルで、旧施設の5倍となった。地上4階建ての多層階構造で、天井高は約12メートル。各階それぞれ、約20カ所のトラックドック、対面通行のランプウェイ(傾斜路)を備え、機能的な動線とスムーズな荷役でトラックの待機時間が削減できるとしている。

また高度な物流倉庫管理システムを導入しており、食品やアパレル、電子部品のほか、GDPMD(医療機器の物流に関する品質基準)に準拠していることで医療機器の取り扱いも可能となっている。さらに倉庫内を24時間監視するCCTVカメラを設置し、マレーシアの基準に沿った耐火性能も備えているという。

新たな物流センターの稼働は2月15日に、新本社の営業は4月1日からすでに開始しており、6月6日に在マレーシア日本国大使館の髙橋克彦大使やセランゴール州のアミルディン・シャリ首相を招いて開所式を行った。タスコは今年9月に設立50周年を迎える。

ペナン州が水道料金見直し、大家族向け割引も範囲拡大

【ジョージタウン】 ペナン州政府は、7月1日から向こう6カ月間の家庭用水道料金について、最初の1万リットル(10立方メートル)を無料とし、かつ大家族向けに行っている20リンギの割引措置の適用範囲を拡大することを決定した。

同州インフラ・交通・デジタル委員会のザイリル・キル・ジョハリ委員長が5日、明らかにした。州執行評議会(国政の内閣に相当)が同日の会議で、ペナン水道公社(PBAPP)に7月1日からこれらの割引措置を実施するよう指示したという。

これによりすべての世帯は2カ月ごとの請求において6.20リンギの減額となり、使用量20立方メートルの場合の料金はこれまでの12.40リンギから6.20リンギとなる。また世帯人数8人以上が対象の20リンギの割引措置は、世帯収入の条件が以前の2,250リンギ以下から2倍の5,000リンギ以下に引き上げられる。

ザイリル氏は、今年2月から実施されている国家水道サービス委員会 (SPAN)による料金調整に合わせた新たな家庭用水道料金に対する州民の不満の声を認識していると言明。ペナン州の水道料金は依然として国内で2番目に低いにも関わらず、急激な引き上げに不満を抱く人がいるとし、今回の措置はそれに配慮したものだと説明した。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、6月6日、マレーシアン・リザーブ、エッジ、ベルナマ通信、6月5日)

エアアジア、9月1日にコタキナバル―マナド便を就航

【クアラルンプール】 格安航空エアアジアは、2024年9月1日にコタキナバルとインドネシア・スラウェシ島マナドを結ぶ直行便の運航を開始すると発表した。

月・金・日曜の週3便の運航で、スケジュールは、往路のAK1797便はコタキナバル発が8時50分、マナド着が11時、復路のAK1798便はマナド発が11時30分、コタキナバル着が13時35分となっている。

就航記念として6月16日まで実施するキャンペーン運賃は、エコノミーで片道139リンギ(46万8,020ルピア)から。キャンペーン対象は2024年9月1日から2025年3月28日までの便となっている。

コタキナバル―マナド線就航により、コタキナバルとインドネシアを結ぶ直行線はジャカルタに次ぎ2路線目となる。またコタキナバル発着の国際線は13路線となる。
(ビジネス・トゥデー、6月5日、エアアジア発表資料)

PTPとクラン港、5月のコンテナ取扱量が過去最高に

【クアラルンプール】 マレーシア港湾の5月のコンテナ取扱量が過去最高を記録している。

ジョホール州のタンジョン・プルパス港(PTP)では、単月で過去最高となる107万7,747TEU(20フィートコンテナ換算)を記録した。PTPは国内最大の貨物積み替え港で、2022年には国内で初めて月間100万TEUを突破している。

セランゴール州クラン港で港湾サービスを提供するノースポート (マレーシア) も、5月の月間コンテナ取扱量が前年同月比26.6%増の33万5,361TEUと過去最高となったと発表した。これまでの最高は、2020年12月の31万865TEUだった。2024年1-5月のコンテナ取扱量は前年同期比11.1%増の139万916TEUとなっている。

取扱量の増加の背景には、紅海の地政学的危機のため、船舶が迂回ルートを取らざるを得なくなっているという事情がある。今年1月以来、クラン港も80隻以上の臨時寄港を受け付けたという。

ノースポートのアズマン・シャー最高経営責任者(CEO)は、同社のコンテナ取扱量増加には、寄港数の増加に加え、新サービス導入やインフラの改善による処理数増加も寄与したと述べた。今年後半にも取扱量の増加が予想されるとし、持続可能な成長の推進に引き続き注力していくとしている。
(マレーシアン・リザーブ、6月5、4日、ザ・サン電子版、エッジ、ベルナマ通信、6月5日)

「スマ留」運営会社、マレーシア就職サポートを開始

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 海外留学エージェント「スマ留」を運営するリアブロード(本社・東京都渋谷区)は5日、カスタマーサポート特化の人材紹介会社、エージェンシ・ペケルジャアンCSマレーシアと提携し、マレーシア企業への就職サポートを開始すると発表した。

リアブロードは声明の中で、海外就職サポート提供を同日付で開始すると発表しており、マレーシアがその第一弾となる。

リアブロードは、留学やマレーシアでの実務経験があるコンサルタントによる手厚いサポートのほか、キャリアカウンセリングやエントリーシートの添削、面接対策、入社決定後の入国時の不動産探しから内定先への書類提出まで、マレーシア就職のトータルサポートを行うとしている。

リアブロードはまた、カスタマーサポートの業務を中心に、英語を活かして外資系企業でキャリアアップできるポジションから、日本語のみで勤務することができる企業まで幅広く紹介が可能で、英語力や仕事に不安がある場合でも、日本語のみで働ける企業の紹介や入社後1カ月の研修により、現地での生活に慣れた後にキャリアアップを目指すことも可能だとしている。

なお「スマ留」で留学を申し込んだ人は、完全無料でサポートを利用することが可能。またサポートを利用し入社が決定した人にはお祝いとして10万円の返済不要の留学奨学金が供与される。

KLに日本人向け診療所「ことびあクリニックマレーシア」が開院

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 シンガポールの医療企業ATIVメディカルは5日、クアラルンプールのデサパークシティに日本人向け診療所「ことびあクリニックマレーシア」を開院したと発表した。

365日年中無休、24時間日本語対応で、旅行や仕事でマレーシアに滞在する日本人の医療サポートを行う。オンライン診療も可能(薬は当日配達)で、総合診療科の医師が診察する。

ATIVメディカルは、日本で教育、ベンチャーキャピタル(VC)事業に携わる佐藤グループの海外医療部門として設立され、「ことびあクリニック」をシンガポール、タイ、フィリピンで展開している。海外在住日本人が感じる、日本とは医療制度が異なる国での言葉が通じないことの不安、また深夜や早朝に体調が悪くなった場合への対応を目指し、サポートを行っている。

 

博多一幸舎、IOIシティモールに鶏ラーメン専門店をオープン

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 ウインズジャパンホールディングス(本社・福岡県福岡市)は3日、「博多一幸舎」のマレーシア2号店をプトラジャヤのショッピングモール「IOIシティ・モール」に開店した。

マレーシア1号店は2023年10月にクアラルンプールの「パビリオン・ダマンサラハイツ」にオープンし豚骨ラーメンを提供しているが、2号店はイスラム教徒に配慮し、鶏ラーメン専門店として運営する。

2号店では、アルコール不使用の特製ラーメンタレを使用し、ノンポークなのに豚骨ラーメンを彷彿させる白濁スープ、濃厚な味わいが特徴の「鶏白湯ラーメン」(25リンギ)と、透明感があり、あっさりながらうま味スープの「鶏清湯ラーメン」(25リンギ)の2種を看板商品として提供する。他ラーメンやトッピング、サイドメニュー、ドリンク(ノンアルコール)も用意する。営業時間は午前11時ー午後9時30分。

博多一幸舎は2004年に福岡市で開業し、豚骨ラーメンを中心に提供している。2011年のインドネシア出店を皮切りに海外にも展開しており、2024年5月時点で11カ国に65店舗を出店している。

プロトンが24年型「X50」発表、月間販売2500台目指す

【シャアラム】 国民車メーカー、プロトン・ホールディングスは4日、スポーツ車(SUV)「X50」の2024年型を発表。月間販売台数2,500台を目指すと明らかにした。

外見上の変更点はほとんどないが、顧客の快適性のために車内の振動と騒音の低減を目的とした騒音、振動、ハーシュネス(NVH)機能に重点を置いた20の改良が施された。

以前同様4つのバリエーションが用意されており、保険なし価格はスタンダードが8万6,300リンギ、エグゼクティブが9万3,300リンギ、プレミアムが10万1,800リンギ、TGDiフラッグシップが11万3,300リンギで据え置いた。 パワートレインにも変更はない。

プロトンは、2024年7月31日までに新規購入した最初の5,000人の顧客に最大8,500リンギのインセンティブを提供する期間限定のアーリーバード・パッケージを導入した。

「X50」は2020年10月の発売開始以来、累計販売台数は11万台を突破。ブルネイ、南アフリカ、バングラデシュ、パキスタンなど11カ国に輸出されている。
(ザ・スター、6月5日、ポールタン、マレーシアン・リザーブ、ベルナマ通信、6月4日)

モデナス、カワサキ製二輪車の対中輸出を開始

【クアラルンプール】 川崎重工製二輪車の組立・販売を手掛けているモトシカル・ダン・エンジン・ナショナル(モデナス)は、カワサキ「ZX-6R」の対中国輸出を開始したと発表した。モデナスはDRBハイコムの子会社で、世界に2社しかないカワサキの海外組立委託先のひとつ。
カワサキ「ZX-6R」はケダ州グルンにあるモデナスの工場で生産しており、中国への輸出計画は2021年にスタート。合弁パートナーである川崎重工業からの許可と、工場監査を含む中国品質認証センター(CQC)からの承認という2つの関門を昨年9月までにクリアした。
中国向け生産は2024年1月に開始され、2月にマレーシア税関局が輸出を承認した。初出荷分である28台は2024年3月にカワサキモータース(上海)に到着し、続いて5月に2回目、3回目の出荷分としてそれぞれ140台、112台を出荷した。
モデナスはこれまでに10カ国・地域に二輪車を輸出しており、輸出台数は9万1,057台に上る。
(ビジネス・トゥデー、6月4日、ポールタン、5月29日)