マクドナルドマレーシア、店舗に対する破壊行為に懸念表明

【ペタリンジャヤ】 イスラエルのパレスチナ・ガザ侵攻に対する米国の支援を理由に米国企業に対するボイコット運動が続く中、外食チェーンのマクドナルド・マレーシアは、一部の店舗で看板や広告板などへの破壊行為が相次いでいるとして懸念を表明した。

アズミール・ジャアファル社長は、全国の多数のレストランでの破壊行為が「頻度と深刻さが増している」と指摘。「こうした行為は従業員や周辺地域に多大な危害と苦痛を与えている。個人の意見表明の権利は尊重するが、破壊行為は控えるよう訴えたい」と述べた。

アズミール氏はまた、従業員に向けられた「非常に憂慮すべき」攻撃についても言及し、「ガザのパレスチナ人の窮状を擁護することは重要だが、その代償としてマレーシアの同胞を傷つけるべきではない」と強調。「100%イスラム教徒所有の企業として、マクドナルド・マレーシアの人道的活動に対する取り組みは揺るぎない」と述べ、会社としてパレスチナ人道基金に100万リンギを寄付したこと、従業員が募金10万リンギを寄付したことを強調した。

4月24日には、ケダ州スンガイ・プタニで新ドライブスルー店のオープン告知看板がスプレーで落書きされた。看板には「殺人者をボイコットせよ」、「パレスチナの血はお前たちの手にある」、「パレスチナ人を解放せよ」などと書かれていた。またパハン州クアンタンでは先ごろ、マクドナルドの店舗で顧客が5人組の男に脅されたと訴え、警察が5人を逮捕した。
(ザ・スター、6月2日、フリー・マレーシア・トゥデー、6月1日)

ジョホール警察襲撃、「テロ組織とは無関係」内務相

【ジョホールバル=アジアインフォネット】 ジョホール州ジョホールバルのウル・ティラム警察署に男が押し入って警察官2人を殺害した事件で、サイフディン・ナスティオン内務相は18日、先に報道されたような、国際テロ組織「ジェマ・イスラミア(JI)」の関与は実際はなかったと発表した。

その後の捜査で、容疑者の21歳の男はJIとは関係がなく、単独犯だったことが判明したとしている。ラザルディン・フセイン警察長官も同様な発表を行ったが、容疑者の動機はまだ分かっていないとしている。

17日午前2時半ごろ、パラン(マレー伝統の大型ナイフ)で武装した容疑者の男が同警察署に侵入。誰何しようとした警察官1人の首に切りつけて警察官の持っていた拳銃を奪い、パトロールから帰ってきた警察官らと銃撃戦となった。この銃撃戦で警察官1人が死亡し1人が負傷。男もその場で射殺された。

死亡した男が防弾用とみられる金属板をバッグに入れているなど準備の上で警察署を襲撃していたことから、ジョホール州で暗躍しているとみられるJIの関与が疑われ、男の家族ら5人と直前に警察署を訪れていた2人が拘束された。

JIは200人以上が死亡した2002年のバリ島爆弾事件などを起こした過激派組織で、国際テロ組織アルカイダなどとも関係があるとされる。

KL市内でまた街路樹が倒木、死傷者はなし

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 クアラルンプール(KL)市内で13日午後3時半ごろ、暴風雨によって「メナラ・プレステージ」前のジャラン・ピナン沿いの街路樹が倒れる事故があり、自動車3台とバイク5台が下敷きとなった。

これによりジャラン・ピナンが一時閉鎖されたが、ケガ人などは報告されていない。

現場は7日に街路樹が倒れる事故が起きたジャラン・スルタン・イスマイルや「ペトロナス・ツインタワー」から数百メートルしか離れていない場所で、ジャラン・ピナンを横切るように倒れて「ワンKLコンドミニアム」の駐車場に駐車中の車両が被害を受けたという。マラッカ州首相の警護の警察車両も被害を受けた模様だ。

7日に起きた倒木事故では17台の自動車が巻き込まれ、1人が死亡、2人が負傷した。

KL中心部で街路樹倒れ1人死亡、2人負傷、モノレールも一時不通

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 クアラルンプール(KL)市中心部のジャラン・スルタン・イスマイルで7日午後2時過ぎ、10メートル以上ある街路樹の大木が突然倒れ、通行中の17台の自動車が下敷きになる事故があった。

ダン・ワンギ警察によると、下敷きになった自動車を運転していた男性(47)が死亡、別の配車サービスの車を運転していた男性(26)と乗客だったスウェーデン人女性(72)も負傷し、KL病院に搬送された。

現場はコンコルド・ホテル付近の交通量の多い道路で、街路樹は直前の暴風雨の影響を受けて倒れたものとみられる。通行不能となったジャラン・スルタン・イスマイルは、8日午後1時過ぎになってようやく再開した。

街路樹は近くの歩道の屋根を倒壊させた上で路上の高架を走るKLモノレールの軌道にも倒れかかり、ハン・トゥア駅とメダン・トゥアンク駅間が不通となっていたが、8日午後5時に運行を再開した。

ザリハ・ムスタファ首相府相(連邦直轄地担当)によると、倒れた街路樹は樹齢50年を超えており、2年ごとに樹木医による検査が行われていた。

クアラルンプール国際空港で銃撃、1人が重体

【クアラルンプール=アジアインフォネット】 クアラルンプール新国際空港(KLIA)第1ターミナルで14日午前1時20分ごろ、男が妻を短銃で銃撃する事件が発生。妻のボディガードが銃弾を受けて重体となっている。男は駐車場に停めてあった車で北に向かって逃走した。

警察によるとは発砲したのはハフィズル・ハラウィ容疑者(38)で、到着ホールで帰国する巡礼団を出迎えるために待っていた妻のファラー・モハマド・イサさんを狙って数メートルの距離から短銃を2発発射。ファラーさんには当たらず、2人いたボディガードのうち1人に命中した。ハフィズル容疑者はまた爆竹を投げ込んだため、付近にいた2人も負傷した。

ハフィズル容疑者は、ファラーさんと離婚に向けた話し合いを行っていたとみられ、これに関連してファラーさんを脅迫していたという。このため身の危険を感じていたファラーさんがボディガードを雇っていた。

警察は個人的トラブルが原因で起きた事件であり、テロ組織などとの関連はないとした上で、ハフィズル容疑者が脅迫や窃盗などによる前科3犯で、いまだ武器を所持している危険人物だとして注意を喚起する一方、全力を上げて行方を追っていることを明らかにした。タイ国境でも監視を強めるとしている。

サラワクで感染力が強い新型コロナ変異株「JN.1」を検出

【クチン】 新型コロナウイルス「Covid-19」の変異株「JN.1」がサラワク州で検出された。

「JN.1」は世界保健機関(WHO)が「注目すべき変異株(VOI)」に分類したもので、感染力が強く、免疫回避性も高いことが特徴。9月に米国で最初に検出されて以来急速に感染が拡大しており、現在では米国の感染例の3分の1を占めている。フランス、シンガポールなど41カ国でも検出されている。

マレーシア・サラワク大学保健地域医学研究所のデビッド・ペレラ所長によると、同研究所では11ー12月にかけて採取された61検体のうち、「JN.1」が49%、「HK.3」が26%を占めた。検体は主にサラワク州クチン・サマラハン地域のもので、シブからも数例確認されたという。

ペレラ所長は、データが限られているため州内他地域での感染状況は不明だが、州内での感染リスクが高まっているとし、年末年始のホリデーシーズンには万全な感染予防策を講じるよう、州民に呼びかけた。
(マレー・メイル、ボルネオポスト、12月21日)

新型コロナワクチン接種、全国234カ所で可能=保健相

【クアラルンプール】 新型コロナウイルス「Covid-19」感染が再び拡大の様相を呈していることを受け、ズルキフリ ・アハマド保健相は、全国に234カ所のワクチンセンター(PPV)が設置されていると明らかにした。PPVの数については、定期的に情報を更新するという。

予防接種を受けたい場合、リストに挙げられたPPVに直接連絡するか、新型コロナ情報アプリ「MySejahtera」を介して予約することができる。予約手順は、以前の方法がそのまま使えるという。

保健省のムハマド・ラジ・アブ・ハッサン事務次官は、同省がまだ270万回分の新世代ワクチンを保有しているとし、高リスクの人や基礎疾患を持つ人に十分に行き渡る分のワクチンを確保していると述べた。

「ニュー・ストレーツ・タイムズ」によると、首都圏のいくつかの政府系診療所では、保健省からはワクチン接種に関する何ら指示を受けておらず、接種準備がされていなかった。また「MySejahtera」にあるワクチン接種可能な場所のリストも更新されていなかったという。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、12月21日)

新型コロナ急増、ワクチン追加接種の指令を近く発出=保健相

【プトラジャヤ】 先の内閣改造で再入閣したズルキフリー・アハマド保健相は、新型コロナウイルス「Covid-19」新規感染者数が急増していることを受け、脆弱なグループを対象にワクチン追加接種を促す新たな指令を近く発出する可能性があると述べた。

ズルキフリー氏は、2回目のワクチン接種率は54%に達しているが、3回目の追加接種の接種率は「かなり低い」と述べ、近く高齢者や基礎疾患を持つ人など高リスク者を対象にワクチン接種の指令を出す可能性があると述べた。

その上でズルキフリー氏は、期限が残っている有効なワクチンは十分な在庫があり、新型コロナウイルスの変異株から国民を守るのに追加接種は効果的だと強調。混雑した場所ではマスクを着用することを推奨するとし、もし感染検査で陽性反応が出た場合は5日間隔離するよう呼びかけた。

保健省に報告があった新規感染者数は、12月3ー9日の1週間で前週(11月26日ー12月2日)の6,796人から倍増となる1万2,757人となった。大部分が軽症で、入院の必要はないという。ただ年末からの祝祭日と学校の休みが重なることから、感染者の今後の増加が予想されている。
(フリー・マレーシア・トゥデー、エッジ、ベルナマ通信、12月14日)

11日に北東モンスーン期に突入、1月まで大雨に警戒を=気象局

【クアラルンプール】 マレーシア気象局は7日、11日から北東モンスーン期が始まると発表。来年3月までの間に大雨が4ー6回発生することが予想されるとした。

気象局の声明によると、2023年11月ー2024年1月にかけ、クランタン、トレンガヌ、パハン、ジョホール、サラワク西部での大雨が予想されているが、モンスーンの風が強く、低気圧と重なることがあれば、他州でも大雨が降り続く可能性がある。気象局は、連続降雨と高潮が重なった場合には低地などでの洪水の危険性が増すとして警戒を呼びかけた。

一方、2024年2ー3月には、マレー半島北部地域(ペルリス、ケダ、ペナン、ペラ、クランタン、トレンガヌ)および東マレーシアのサバ、ラブアン、サラワク北部では降雨量が減少する見込みだとし、2024年3月から始まる暑く乾燥した天候下で、熱波が発生する可能性もあるとした。

気象局は国民に対し、公式ウェブサイトやソーシャルメディア、「myCuaca」アプリなどを通じて気象局が発する天気予報や警報に常に注意を払うよう呼びかけている。
(ニュー・ストレーツ・タイムズ、11月8日、ベルナマ通信、11月7日)

11月ー2月に大雨が4ー6回発生し、洪水の危険も=気象局

【クアラルンプール】 マレーシア気象局は23日、11月から2024年2月までに洪水を引き起こす可能性のある大雨が4ー6回発生する可能性があるとし、気象の変化に常に注意するよう国民に呼びかけた。

気象局傘下の国立気象・地球物理学オペレーションセンターのセンター長であるファリザ・ユヌス氏は、大雨は北東モンスーン(11月中旬から2024年3月まで)により引き起こされるもので、11ー12月にはクランタン州、トレンガヌ州、パハン州で、12月ー2024年1月にはジョホール州とサラワク州で大雨が予想されると述べた。大雨が続くと、低地などで洪水が発生する可能性があり、大雨が高潮や高波と同時に発生した場合、洪水のリスクも高まるとしている。

ファリザ氏は、気象局から発表される気象警報に常に注意を払い、重要な書類は高い場所に保管し、当局の指示があれば安全な場所に移動するなど、必要な準備をするよう勧告。北東モンスーン期の開始に関しては、例年通り3日前までに発表されるとし、気象局ウェブサイトに加え、ラジオやテレビなど、さまざまな媒体からアナウンスすると述べた。
(ザ・スター電子版、マレー・メイル、ベルナマ通信、10月23日)