オミクロン株感染者が245人に倍増、感染拡大の恐れ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 カイリー・ジャマルディン保健相は6日、新型コロナウイルス「Covid-19」オミクロン株の感染者数について、累計で245人となり、4日(122人)から倍増したと明らかにした。
市中感染はわずか12人だったが、233人は海外からの帰国・入国者だった。小巡礼(ウムラ)に参加したのは157人だった。ウムラは、今後1カ月間停止されることが決まっている。

帰国後に感染が判明したマレーシア人のうち10人がワクチン接種を受けていなかったことが判明した。海外渡航はワクチン接種完了が条件となっているため、未接種者が渡航できた理由について保健省による調査が実施されている。
カイリー氏は、渡航条件順守について旅行会社を含む関係者と協議していくとし、帰国者に対し、自宅での隔離期間中は家族とは別の部屋で過ごし、他の人間にも会わないよう注意を促した。
 またオミクロン株について、感染症流行の数理モデルである「SEIRモデル」によると、基本再生産数(R0)が1.6に上昇した場合、一時的な渡航停止など、感染拡大を抑える措置をとらない場合、1日当たりの新規感染者数は1万5,000人以上となり、3月末までに3万人になるとの試算を公表。R0が1.2の場合でも、1万人に及ぶと述べた。これまでの新規感染者数の最高は、昨年8月の2万4,599人だったと言明。英国ではオミクロン株でR0が3.0に達したため、マレーシアではこのような事態を防ぐための対策を講じなければならないとした。
カイリー氏は、オミクロン株がデルタ株ほど重症化しないとしても、陽性者が激増すれば重症患者も増加し、医療システムを逼迫させる危険があると懸念を表明した。昨年12月30日のデータによると、政府系病院の外科・内科では、コロナ患者の対応のため手術などが延期されており、5万7,355人が医療サービスを受けるために待機している状態だったが、現在は5万2,189件まで減少したと言明。オミクロン株患者が急増することで、重要な手術を受けられない人が増える可能性があるとした。
保健省ではオミクロン株対策として、▽ワクチン接種センター(PPV)4カ所▽ワールドトレードセンター・クアラルンプール▽アシアタ・アリーナ▽アイディアル・コンベンションセンター(IDCC)▽創価学会ホール(クラン)ーーで15日から追加(ブースター)接種を開始する。

新型コロナの感染者数は3381人、ブースター接種率は22.5%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は7日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は3,381人だったと発表した。累計感染者数は278万80人となった。
6日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,564万11人で、接種率は78.5%だった。18歳以上の成人接種者数は2,287万6,224人で、接種率は97.7%。ブースター接種完了者は735万6,445人で、接種率は22.5%となった。1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は0.96に下降。1.00を上回ったのはサバ州とラブアンだった。
6日には3,484人が回復し、累計治癒者は270万5,292人。死者数は19人増え、累計で3万1,628人となった。アクティブ感染者は、前日から40人増加し3万9,779人。うち82.4%が自宅、8.2%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、8.8%が医療機関、0.6%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。
また新たに7カ所のクラスターの発生を確認。パハン州で2カ所、ペラ州とペナン州、クランタン州、ネグリ・センビラン州、セランゴール州でそれぞれ1カ所発生した。これまでに確認されたクラスターは6,150カ所となり、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は190カ所に減った。

洪水避難民が3州で減少、死者は54人に

【クアラルンプール】 昨年末から全国各地で大きな被害を出している洪水は、6日早朝の時点で状況が改善した▽ネグリ・センビラン▽マラッカ▽パハンーーの3州で避難民の数が減少したが、ジョホール州とサバ州ではやや増加した。
ネグリ・センビラン州では、4日午後8時の時点で1,628人に減っていた避難民が、5日午後8時の時点では589人に減り、6日午前8時時点ではさらに506人まで減少した。マラッカ州でも、5日午後8時の時点での468人から6日午前8時には466人にやや減少した。パハン州では、5日午後8時の時点での1,491人から6日午前8時には1,369人に減少した。
一方、5日午後8時には4,253人に減少していたジョホール州では、6日午前8時には4,449人に増加に転じ、サバ州も5日午後8時の3,264人から6日午前8時には3,275人に増加した。なおセランゴール州では引き続き40人が避難を続けている。
5日正午の警察発表によると、全国の救援センター172カ所で合計1万3,322人が避難生活を送っており、死者は54人に上っている。
(ベルナマ通信、1月5日)

新型コロナの感染者数は3543人、3日連続で前日上回る

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は6日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は3,543人だったと発表した。累計感染者数は277万6,699人となった。
5日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,563万4,294人で、接種率は78.5%だった。18歳以上の成人接種者数は2,287万2,297人で、接種率は97.7%。ブースター接種完了者は710万7,613人で、接種率は21.8%となった。1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は0.97に下降。1.00を上回ったのはサバ州とペルリス州だった。
5日には3,195人が回復し、累計治癒者は270万1,808人。死者数は18人増え、累計で3万1,609人となった。アクティブ感染者は、前日から57人増加し3万9,739人。うち81.8%が自宅、9.0%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、8.6%が医療機関、0.6%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。
また新たに4カ所のクラスターの発生を確認。ペラ州とペナン州、クランタン州、ジョホール州でそれぞれ1カ所発生した。これまでに確認されたクラスターは6,143カ所となり、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は195カ所に減った。

オミクロン株感染者が122人に、巡礼者が半数強占める

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 カイリー・ジャマルディン保健相は4日、新型コロナウイルス「Covid-19」オミクロン株の感染者が新たに58人確認されたと発表した。これで累計のオミクロン株感染者は122人となった。
うち54人は海外からの帰国・入国者で、内訳はサウジアラビアからが39人、アラブ首長国連邦(UAE)からが7人、英国からが4人、ナイジェリアからが2人、カザフスタンとフランスからが各1人となっている。入国者でオミクロン株感染が確認されたのはこれで117人となった。サウジアラビア・メッカの小巡礼(ウムラ)に参加した人でオミクロン株に感染したのは71人に上っており、全体の58.1%を占めている。
残り4人が市中感染で、小巡礼(ウムラ)に参加した巡礼者から感染したとみられている。4人ともカテゴリー2の症状を示し、12月半ばからケダ州スンガイ・プタニの病院で治療を受けていた。これでオミクロン株の市中感染は5人となった。
12月1日から31日にかけてマレーシア入国の際に感染が確認された旅行者1,774人のうち、1,220人がオミクロン株感染の可能性が高く、うち928人がサウジアラビアからの入国者だった。

洪水の避難民、5日は5州で減少

【クアラルンプール】 昨年末から全国各地で起きている洪水で、5日早朝の時点で▽ジョホール▽パハン▽ネグリ・センビラン▽マラッカ▽サバーーの5つの州で避難民の数が減少に転じたが、セランゴール州とトレンガヌ州では横ばいの状況となっている。
4日午後8時には5,923人に増加していたジョホール州では、5日朝には5,399人に減少。避難所が2カ所閉鎖され、1カ所が新たに開設された。セガマットが3,804人で最も多くなっている。また州内の3本の河川の水位が依然危険レベルとなっている。
パハン州では、4日朝には2,564人いた避難民が1,846人に減少。依然州内の21本の道路が通行不能となっており、3本の河川が危険水位となっている。
ネグリ・センビラン州では、4日夜に1,628人まで減っていた避難民が午前8時の時点でさらに1,488人まで減少した。マラッカ州でも1,771人から1,256人に、サバ州でも1,331世帯から1,329世帯にやや減少した。
セランゴール州では、ランガット地区の避難者の数は40人で変わらず、トレンガヌ州でも前日から引き続き19人の避難民が残っている。
(ベルナマ通信、1月5日)

新型コロナの感染者数は3270人、ブースター接種率は21%に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は5日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は3,270人だったと発表した。累計感染者数は277万3,156人となった。
4日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,562万8,524人で、接種率は78.5%だった。18歳以上の成人接種者数は2,286万8,434人で、接種率は97.7%。ブースター接種完了者は686万5,812人で、接種率は21.0%となった。1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は4日連続で0.99となった。1.00を上回ったのはサバ州とクランタン州だった。
4日には2,862人が回復し、累計治癒者は269万8,613人。死者数は31人増え、累計で3万1,591人となった。アクティブ感染者は、前日から51人減少し3万9,682人。うち81.7%が自宅、8.9%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、8.8%が医療機関、0.6%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。
また新たに2カ所のクラスターの発生を確認。ペラ州とラブアンでそれぞれ1カ所発生した。これまでに確認されたクラスターは6,139カ所となり、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は200カ所に減った。

全国的な洪水でいまだ1.5万人が避難生活

【クアラルンプール】 昨年末から全国各地で起きている洪水により、1月3日夜の段階でジョホール、パハン、マラッカ、ネグリ・センビラン、セランゴール、サバ、トレンガヌ  の7州で約1万5,000人が避難生活を続けている。
ジョホール州では、3日夕方時点で4,278人だった避難民が午後8時の時点で4,737人に、さらに翌4日午前には5,479人に増加した。セガマットやメルシン、コタティンギ、タンカック、ムアル、バトゥパハなど7地区が洪水被害を受けている。
パハン州では、2,572人いた避難民の数が3日夕刻には2,438人に減少したが、4日朝には2,564人に増加に転じた。テメルロー、クアンタン、マラン、ロンピン、ジェラントゥットなどで避難民が多く出ている。午前8時時点で州内の17本の道路が通行止めとなっている。
マラッカ州では、避難民は3日午後4時時点での2,621人から午後8時には2,591人にわずかに減少したが、4日午前8時には2,674人に再び増加した。アロー・ガジャで994人、ムラカ・テンガで1,425人が避難している。
ネグリ・センビラン州でも2,073人いた避難民が3日夜には1,967人となり、4日午前8時には1,795人に減少。セランゴール州では、ランガット地区で40人が変わらず避難生活を続けている。
サバ州では3,329人から3,310人に減少。第二波に見舞われているトレンガヌ州では、午後9時時点で10人だった避難民が19人に増加している。
(ベルナマ通信、1月3、4日)

新型コロナの感染者数は2842人、ワクチン接種率は78.5%に

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 保健省(MOH)は4日、新型コロナウイルス「Covid-19」の新規感染者数は2,842人だったと発表した。累計感染者数は276万9,886人となった。
3日午後11時59分時点のワクチン接種完了者数は、2,562万3,153人で、接種率は78.5%だった。18歳以上の成人接種者数は2,286万4,655人で、接種率は97.7%。ブースター接種完了者は662万7,119人で、接種率は20.3%となった。1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるかを示す基本再生産数(R0/RT)は3日連続で0.99となった。1.00を上回ったのはジョホール州とクランタン州だった。
3日には3,535人が回復し、累計治癒者は269万5,751人。死者数は28人増え、累計で3万1,560人となった。アクティブ感染者は、前日から873人減少し3万9,733人。うち81.9%が自宅、9.0%が低リスク者用隔離・治療センター(PKRC)、8.4%が医療機関、0.7%が集中治療室(ICU)で療養中となっている。
また新たに3カ所のクラスターの発生を確認。パハン州で2カ所、サバ州で1カ所で発生した。これまでに確認されたクラスターは6,137カ所となり、現在感染者を出し続けているアクティブなクラスター数は206カ所に減った。

オミクロン株拡大の懸念、2度の追加接種も検討へ

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシアで新型コロナウイルス「Covid-19」の全国の基本再生産数(R0)が1.0に迫っており、カイリー・ジャマルディン保健相は感染力がより強いオミクロン株が国内で広がっている可能性があるとして注意を呼び掛けた。
R0は感染者1人が何人に感染を広げる可能性があるかを示す指数で、1月1日時点で0.99まで上昇した。新規感染者数は12月26日以降上昇傾向をみせており、12月31日時点でオミクロン株の感染者は64人に達している。うち63人が海外からの入国者だが、残る1人については市中感染が疑われている。
カイリー保健相は、「デルタ株に比べて悪性でないとの指摘もあるが、感染力が強いため感染者が増えればそれだけ入院患者が増加し、集中治療室(ICU)の稼働率が高まるため医療崩壊の恐れがある」と指摘。追加接種の対象を拡大することやマスク着用の徹底、室内の換気、感染情報の共有や入国管理の強化で感染拡大を遅らせることができると述べた。

■2度の追加接種について検討を開始■
オミクロン株拡大の恐れが高まっていることを受け、カイリー保健相は、1、2度目にシノバック製ワクチンを接種した後に追加接種としてファイザー製を接種した人を対象とした2度目の追加接種の可能性について検討を始めたことを明らかにした。
米エール大学とドミニカ共和国保健省の研究者の発表を受けたもので、これらの接種者は他の株と比較してオミクロン株に対する免疫応答が低いことが分かった。従来型と比べて抗体レベルが6.3倍、デルタ株と比べても2.7倍低かったという。共同研究者の岩崎明子エール大教授は、2回の追加接種が必要となる可能性があるとしている。