家族旅行先、検索数トップはタイ=アゴダ

【クアラルンプール】  ホテル予約サイト「アゴダ」によると、マレーシアにおいて家族旅行先として最も検索数が多かった海外旅行先はタイのハジャイで、2位も同じくタイのバンコクとなった。

3位はシンガポールで、トップ3は隣国が占めた。4位は東京、5位が台北(台湾)、6位がプーケット(タイ)、7位がバリ(インドネシア)、8位がクラビ(タイ)、9位がソウル(韓国)、10位が大阪となり、日本からは2都市がランクインした。
国内旅行先1位はクアラルンプール、2位がペナン、3位がマラッカとなり、それぞれ前回調査と同じランクを維持した。4位以下は▽ランカウイ▽キャメロン・ハイランド▽コタキナバル▽ジョホールバル▽イポー▽ポート・ディクソン▽ゲンティン・ハイランドーーだった。

アゴダによると、マレーシア人は家族との時間を大切にしており、旅行は、食べ物や景色などを味わうことで家族の絆を深めることに繋がる機会となっていると分析。様々な年齢層や大人数での旅行の計画を立てるのは難しいが、アゴダでは宿泊施設やフライト、アクティビティをシームレスに予約できる上、キッチン付きの部屋やベビーシッターなど様々なニーズにも対応しており、手間をかけず旅行を計画できるとした。
(マレーシアン・リザーブ、3月6日)

2022年の洪水被害額は6億2240万リンギ=統計局

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 統計局が23日に発表した2022年に発生した洪水の被害状況に関する統計によると、被害額は6億2,240万リンギとなり、2021年の61億1,245万リンギからは大幅に減少したと明らかにした。

被害額の内訳は、公共資産およびインフラが2億3,270万リンギ、住宅が1億5,740万リンギ、農業が1億5,450万リンギ、事業用の土地や建物が5,030万リンギ、自動車が1,880万リンギ、製造業が870万リンギ。

被害を受けたのは14州・地区で、トレンガヌ州が2億1,520万リンギで最も被害額が多かった。それに▽クランタン州(1億5,310万リンギ)▽パハン州(1億4,400万リンギ)▽ケダ州(3,080万リンギ)▽セランゴール州(2,550万リンギ)▽ネグリ・センビラン州(2,100万リンギ)▽ペラ州(1,490万リンギ)▽サバ州(630万リンギ)▽ジョホール州(440万リンギ)▽クアラルンプール(340万リンギ)▽マラッカ州(230万リンギ)▽サラワク州(130万リンギ)▽ペナン州(20万リンギ)▽ペルリス州(6,000リンギ)ーーが続いた。
地区別では、トレンガヌ州のフル・トレンガヌの被害額が4,640万リンギで、最も被害を被った。2番目はクランタン州のパシル・マス(4,550万リンギ)、3番目はケダ州のバリン(2,820万リンギ)だった

景況感、「良くなる」は今年下期28.7%にアップ=華人商工会

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア華人商工会議所(中華工商聯合会、ACCCIM)は、最新の「ビジネスおよび経済状況調査(M-BECS)」の結果を発表。2023年の世界・国内経済見通しが悪化する懸念の中で、下半期に向けて経済状況が改善するとの期待感が強く、「良くなる」との回答は、2022年下半期の14.3%、2023年上半期の19.1%から下半期は28.7%までアップし、「慎重ながらも楽観」を維持していることが分かった。

同調査はACCCIMが会員企業を対象に半年に一度行っているもので、今回は2022年11月15日から1月31日にかけて実施。761社から2022年下半期と2023年上半期のビジネス及び経済見通しについて回答を得た。2023年通年の経済見通しは、回答者の約半数 (51.1%) が「現状維持」と予想。「良くなる」は28.3%で、「悪くなる」(20.5%)を上回った。

ビジネス業況については、「良くなる」との回答は2022年下半期で22.5%、2023年上半期は29.5%となり、2023年下半期はさらに37.9%に上昇した。2023年通年では「良くなる」が37.8%となり、2022年通年の22.6%を大きく上回った。

売り上げ全般については、「増加する」は2022年下半期の48.0%から2023年上半期は53.9%に上昇。国内価格については、「上昇する」が2022年下半期の63.8%から2023年上半期60.6%にダウンした。また生産に関しては、「増やす」が2022年下半期の42.8%から2023年上半期は48.5%に上昇。資本支出については、「増やす」が2022年下半期の63.1%から2023年上半期は64.5%にアップした。

渋滞ワーストランキング、マレーシアは389都市中143位

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 位置情報技術を開発するオランダのトムトムは、世界56カ国・地域の389都市の交通状況を調査した「トムトム・トラフィック・インデックス」の結果を公表。渋滞が激しかった都市ランキングで、クアラルンプール (KL)は総合143位、アジア地域では22位となった。

クアラルンプールにおける、昨年の10キロメートル(km)当たりの平均運転時間は16分10秒で、前年から1分40秒長くなった。年間の平均運転時間は159時間で、そのうち75時間が渋滞中の運転時間で、渋滞時の平均速度は29キロメートル毎時(km/h)だった。

またガソリン車の年間ガソリン代は1,023リンギで、221リンギを渋滞中に消費した。年間の平均二酸化炭素排出量は833キログラム(kg)で、180kgを渋滞中に排出した計算となるという。なお、2022年でもっとも渋滞が悪化した日は4月25日で、10km当たりの平均運転時間は21分だった。

世界でもっとも渋滞が激しいのは、英国のロンドンだった。それにインドのバンガロール、アイルランドのダブリンが続き、4位には日本の札幌がランクインした。

東南アジアからは、フィリピンのマニラが9位、インドネシアのジャカルタが29位、タイのバンコクが57位、シンガポールが127位にランクインした。

日本からは、名古屋が20位、東京が22位、大阪が50位、神戸が118位となった。

規則違反や杜撰管理で1.6億リンギの財政損失=会計監査報告

【プトラジャヤ=マレーシアBIZナビ】 会計検査院は16日、最新の監査報告書(シリーズ2)を発表。政府が定めた規則や手続きの順守を怠ったことや、プログラムやプロジェクトの杜撰な計画により、2021年度に1億5,808万リンギもの公的資金が失われたと指摘した。

シリーズ2では保健省や首相府など7つの省庁の下で発生した損失額668億6,200万リンギの中には、道路交通局(JPJ)が発注したものの未使用となった運転免許証による1,400万リンギ、免税特区であるランカウイ島とラブアン島における車両輸入関税の過小評価により関税局が被った7,232万リンギが含まれている。また、▽通信マルチメディア省による400万リンギのデジタルコンテンツ助成金の浪費▽警察による罰金182万リンギの徴収漏れ▽首相府が関与する166万リンギの官舎賃料徴収漏れ▽新型コロナウイルス「Covid-19」ワクチン110万回分の期限切れ廃棄ーーについても指摘されている。

同リポートはまた、合計1億9,000万リンギが割り当てられた1,248件のプロジェクトの一部はまだ実施段階にある、あるいは2021年末まで開始されなかったと指摘。プトラジャヤのモノレール建設計画の遅れによる損失のほか、新型コロナからの経済再生を目指した経済刺激策に基づく食糧安全保障基金プログラムも失敗に終わったと指摘している。

1月の自動車販売が前年比19.1%増、生産台数は36.2%増

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 マレーシア自動車協会(MAA)の発表によると、会員企業による2023年1月の自動車販売台数は4万9,461台となり、前年同月比で19.1%の増加となった。対前月比では35%の大幅マイナスとなった。生産台数は5万8,527台となり、前年同月比で36.2%の大幅増となった。

1月の販売は乗用車が4万3,927台で前年同月比27.1%の増加、商用車は5,534台で同20.5%の大幅マイナスとなった。生産台数は乗用車が5万4,663台で同38.5%の増加、商用車は3,864台で同10.2%の増加となった。

MAAは1月の販売台数が前月比で大幅減になったことについて、▽中国正月連休で営業日が少なかった▽一部のモデルで半導体不足、部品不足のために生産に影響が出たーーためと分析。2月については営業日数が通常に戻ること、売上税減免を受けるための受注済み車両の納車が進むことから1月の水準を上回ると予想した。

マレーシア人の89%、生活費を非常に懸念=UCSI大調査

【クアラルンプール】 UCSI大学世論調査センターが18歳以上の1,031人に実施した調査によると、89%が生活費について非常に懸念していることがわかった。

生活費の中で最も懸念していることとして、60%は食料品、45%は光熱費、43%が燃料、39%が医療費、39%が娯楽・行楽費、34%が家賃、33%が交通費をそれぞれ挙げた。

対策として、回答者の41%は「娯楽への支出を節約する」必要がある、40%が「社交活動への支出を減らす」、37%が「以前よりも働かなくてはならない」と答え、物価上昇の影響で「金銭的なことを頻繁に心配するようになった」、「メンタルヘルスが低下している」、「バランスの取れていない食事をしている」、「節約のために他の交通手段を使う」と回答した。

また今後については33%が「毎月の支出を減らす計画を立てている」、27%が「退職後のために貯蓄する」、27%が「緊急用の資金を作る計画を立てている」と答えた。

一方で政府の取り組みについて61%は「十分に対処していない」と回答し、政府に優先して取り組んで欲しいこととして、60%が「食糧安全保障と一般的な食料品の上限価格の管理」を挙げ、そのほかは、53%が「医療費」と52%「賃貸料」に対する政策を希望すると答えた。
(マレー・メイル、2月11日、マレーシアナウ、2月10日)

アンワル政権支持率は54%=ムルデカ世論調査

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 世論調査機関、ムルデカ・センターが発表した最新調査によると、アンワル・イブラヒム首相率いる大連立政権について54%が「支持する」と答え、「支持しない」(25%)を大きく上回った。


 同調査は昨年11月の総選挙後に初めて実施したもので、12月26日から2023年1月15日にかけて電話による聞き取り方式で行い、18歳以上の1,209人から回答を得た。いずれの民族も「支持」が「不支持」を上回ったが、インド系の支持が67%と最も高く、華人は65%、マレー系は49%だった。


 アンワル首相に対する満足度については、「たいへん満足」と「どちらかといえば満足」の合計が68%となり、「たいへん不満」と「どちらかといえば不満」の合計(19%)を大きく上回った。どの民族も「満足」が「不満」を上回ったが、マレー系では「満足」が60%にとどまった。


 総選挙の結果については「おおいに受け入れる」と「どちらかといえば受け入れる」の合計が79%に上った。総選挙後の政治的動きに関連して「国王が首相にアンワル氏を選出」は83%が「同意する」と回答。「大連立政権が国の安定・包括イメージを高める」は77%、「前与党連合・国民同盟(PN)の野党にとどまるとの選択」は75%、「国民戦線(BN)の大連立参加」は66%にとどまった。


 新政権が取り組むべき課題については、「雇用創生」を挙げた率が最も高く、これに「賃金格差是正」、「外国直接投資(FDI)回復」、「反汚職活動の強化」、「教育改革」、「民族・宗教間の調和」、「対象を絞った補助金」と続いた。


■「国が良い方向に向かう」は48%■
 国の方向性については「良い方向に向かっている」が48%で、「悪い方向に向かっている」(29%)を上回った。「良い方向」が上回ったのは2021年9月の調査以来。


 「良い方向」の回答理由については「良い政権運営」がトップで、「良いリーダーシップ」が続いた一方、「悪い方向」の回答理由のトップは「景気への懸念」で、「政治的不安定」が続いた。


 最も重要だと思う社会問題について聞いたところ、最も多かったのは「インフレ」で、これに「経済成長」、「汚職問題」、「政治的不安定」、「公正な賃金のための労働者の権利保護」、「国民の福祉」が続いた。

マレーシアの総人口、第4四半期は1.3%増の3300万人

【クアランプール=マレーシアBIZナビ】 統計局の発表によると、2022年第4四半期のマレーシアの総人口は3,300万人となり、前年同期比で1.3%、前期比で0.3%それぞれ増加した。

男性が1,740万人、女性が1,560万人で、前年同期からそれぞれ30万人、10万人増加した。人口性比(女性100人に対する男性の数)は、111だった。

総人口のうち90.2%がマレーシア国籍で3,040万人。残り8%が外国人で260万人で、外国人労働者や留学生が増えたことで、前年同期から4.0%増加した。
州・地域別では、セランゴール州の人口が最も多く全体の21.6%を占めた。それにジョホール州(12.3%)、サバ州(10.4%)が続いた。

出生数は10万9,842人で、前年同期比で2.1%減少したが、前期比では0.4%増加した。うち男児が5万6,348人、女児が5万3,494人だった。州・地域別では、セランゴール州がトップで2万1,384人だった。

死者数は4万8,780人で、前年同期比10.2%、前期比3.0%共に減少した。男性が2万8,222人、女性が2万558人だった。死者数もセランゴール州が1位となり、7,711人が死亡。なお、新型コロナウイルス「Covid-19」による死者数は492人で、前年同期から89.6%減少した。

22年の経済成長率は8.7%、第4四半期は7.0%

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 中央銀行バンク・ネガラ・マレーシア(BNM)は10日、2022年通年の国内総生産(GDP)成長率について8.7%だったと発表した。民間消費や輸出に支えられ、政府の目標(6.5ー7%)を上回り、2000年以来過去22年間で最も高い成長率となった。

産業別では、外国人観光客に増加などに支えられてサービス業は4期ともプラスとなり、通年で10.9%。前年(1.9%)から大幅に回復した。製造業も全四半期でプラスを維持し、通年で8.1%となったものの、前年の9.5%からは減速。昨年は0.3%成長だった鉱業は3.4%に改善した。また、マイナス5.2%だった建設業は、5.0%のプラスに回復し、農業もマイナス0.2%から0.1%のプラスに転換した。

通年の国内需要は前年の1.7%から9.2%に改善。民間消費は1.9%から11.3%に、民間投資は2.6%から7.2%に回復した。公共消費は5.3%から3.9%に減速したものの、公共投資はマイナス11.3%からプラス5.3%に転換した。輸出と輸入はそれぞれ12.8%、14.2%のプラスで、共に前年の15.4%、17.7%プラスからは鈍化した。

第4四半期(10ー12月)のGDP成長率は、民間消費や民間投資、電気・電子機器などへの需要などに支えられプラス7.0%となったものの、前期(プラス14.2%)を下回った。
主要産業5部門全てでプラス成長を維持し、建設業のプラス10.1%を筆頭に、サービス業、鉱業、製造業、農業はそれぞれ、8.9%、6.8%、3.9%、1.1%とプラスとなった。

中銀のノル・シャムシア総裁は、今年のGDP成長率について、4ー5%に減速すると予想。成長リスクとして、地政学的な緊張の高まり、サプライチェーン(供給網)の混乱、各国の金融引き締めなどを挙げて、世界経済の減速に伴い成長のペースは穏やかになるものの、内需が成長を下支えするとして、景気後退には陥らないとの見解を示した。