【イスラム金融の基礎知識】第546回:イオン銀行(M)、マレーシアでデジタル・イスラム銀行業として開業

第546回:イオン銀行(M)、マレーシアでデジタル・イスラム銀行業として開業

Q: マレーシアのデジタル・イスラム銀行とは?

A: イオン・グループ傘下でイオン銀行のマレーシア現地法人(以下、イオン銀行(M))が、同国初のデジタル・イスラム銀行として5月に開業した。日系の金融機関がイスラム諸国でデジタル・イスラム銀行を手掛ける貴重な事例といえる。

マレーシア中銀は、金融サービス法とイスラム金融サービス法に基づき、実在の店舗を持たずすべてオンライン上で手続きが完結するデジタル銀行の導入に向けて、2010年代から慎重に手続きを進めていた。この第1弾として2021年にライセンス取得を希望する金融機関を募集したところ、29件の申請があった。審査の結果、三つの従来型式デジタル銀行と二つのイスラム式デジタル銀行のライセンス発行が2022年4月に認めた。このうち、イスラム・デジタル銀行の資格を取得した金融機関の一つがイオン銀行(M)を中心とするコンソーシアムだ。なお、もう一つのデジタル・イスラム銀行の資格を取得したKAF投資銀行は、現在開業に向けて縦鼻中である。

イオン銀行(M)側も、業務開始に向けて慎重な手順を踏んでいった。まず、2022年12月付でラジャ・テー・マイムナ氏を最高経営責任者(CEO)に迎えた。彼女は、AM銀行や公務員年金基金(KWAP)などでイスラム銀行業務を手掛けた経験の持ち主だ。また、開業にあたり1,800人以上が参加したベータテストを12週間にわたって実施し、システムなどの開発・改善に努めたようだ。開業当初は個人向けの預金や送金などから始め、2025年には企業向け融資を開始する予定であるという。

イオン銀行(M)は、マレーシアのイスラム金融の業界団体であるマレーシア・イスラム銀行・金融機関協会に名を連ねている。なおCEOによれば、顧客はムスリムだけでなく全てのマレーシア国民に門戸を開くとしており、国内消費者から幅広く受け入れてもらうことを目指す。

福島 康博(ふくしま やすひろ)
立教大学アジア地域研究所特任研究員。1973年東京都生まれ。マレーシア国際イスラーム大学大学院MBA課程イスラーム金融コース留学をへて、桜美林大学大学院国際学研究科後期博士課程単位取得満期退学。博士(学術)。2014年5月より現職。専門は、イスラーム金融論、マレーシア地域研究。

【イスラム金融の基礎知識】第545回:イスラム銀行の普及のカギとなるデジタル銀行

第545回:イスラム銀行の普及のカギとなるデジタル銀行

Q: イスラム式のデジタル銀行の意義は?

A: 前回(544回)は、イスラム銀行の普及に関する若者世代を対象としたアンケートについて取り上げた。その中でイスラム銀行が身近にあるかどうかが重視とされることを指摘したが、重要なのは街の銀行とともに、オンライン銀行やネット銀行、デジタル銀行といったパソコンやスマートフォンで利用できる銀行の存在である。

2024年からマレーシアでイスラム式のデジタル銀行をてがけるイオン・ ファイナンシャル・サービスは、今年1月のニュースリリースの中で「店舗を持たない銀行であり(中略)アプリ等を通じて(中略)一連の工程が完結する金融サービスを提供」する銀行としている。マレーシアでは、五つの従来型銀行とイスラム銀行が順次開業することになっており、銀行の利用率のさらに高まることに期待がかかっている。

他方イギリスでは、何らかの形でインターネットにて利用可能な銀行は、およそ100行は存在するとみられているが、このうちイスラム式のデジタル銀行の有力4銀行が知られている。すなわち、カタール資本のアル・ラヤン銀行とカタール・イスラム銀行、およびクウェート資本のゲートハウス銀行とノモ・バンクである。これらの銀行はデジタル銀行という点で共通しているものの、個人向けに特化した銀行や企業向け融資を行う銀行、預金だけでなく不動産や債券などを対象とする投資型預金を行う銀行、英ポンドだけでなく米ドルやユーロ建で預金ができる銀行、そしてアプリから海外送金ができる銀行など、それぞれの特性に合わせた個性的な銀行となっている。

デジタル銀行が身近になるには、インターネットとデバイスの普及が必須となるが、近年はいずれの国でも大幅に高まっている。様々な金融商品・サービスの提供や、色々な方法でアプローチできるアクセス方法などの多様性が、イスラム銀行の普及につながると言えるだろう。

福島 康博(ふくしま やすひろ)
立教大学アジア地域研究所特任研究員。1973年東京都生まれ。マレーシア国際イスラーム大学大学院MBA課程イスラーム金融コース留学をへて、桜美林大学大学院国際学研究科後期博士課程単位取得満期退学。博士(学術)。2014年5月より現職。専門は、イスラーム金融論、マレーシア地域研究。

【イスラム金融の基礎知識】第544回:Z世代、イスラム銀行に高い関心も課題が浮き彫り

第544回:Z世代、イスラム銀行に高い関心も課題が浮き彫り

Q: Z世代のムスリムはイスラム銀行をどうとらえていますか?

A: Z世代の若いムスリムは、イスラム銀行に高い関心を寄せるも利用方法がわからなかったり、本当にイスラムに準拠しているか疑いの目も向けている。最新のアンケートからこのような姿が浮かび上がった。

アンケートを実施したのはドイツのデジタル金融サービスのマンブー社だ。イギリス・南アフリカ・UAE・インドネシア・マレーシア・サウジアラビアの6カ国の16-40歳のムスリムに対して、イスラム銀行に対する意識調査を行いレポートとして公表した。

これによると、85%のムスリムがイスラム銀行の利用をしたいと考えており、うち20%はいかにアクセスが困難であろうと試してみたいと考えている。他方、39%はどこにイスラム銀行があるかわからず、28%はどうアクセスしていいかわからないと答えている。

これは身近に支店が存在するかという点と、オンラインでの利用が可能かという点がかかわる問題だ。例えばインドネシアでは、マレーシアほど街中の支店数は多くない。他方、イギリスでは、オンラインのデジタル・イスラム銀行が2021年に登場したことで身近とない、従来型銀行を利用するムスリムの31%が、イスラム銀行に切り替えたいとしている。

Z世代は、イスラム銀行がどのようにイスラムに準拠しているのか、という点にも関心を抱いている。このことを証明するためも、回答者の25%がイスラム銀行はより多くの情報提供をすべきと答え、さらに18%は適切に準拠していないのではとの疑いを抱いている。ムスリムの82%は、自分たちの預金がイスラム銀行を通じて世の中に適切な投資に用いられることを望んでおり、宗教的倫理観を高く持っている。だからこそ、イスラム銀行に向けられる懸念を払拭することが、イスラム銀行の課題と言えよう。

福島 康博(ふくしま やすひろ)
立教大学アジア地域研究所特任研究員。1973年東京都生まれ。マレーシア国際イスラーム大学大学院MBA課程イスラーム金融コース留学をへて、桜美林大学大学院国際学研究科後期博士課程単位取得満期退学。博士(学術)。2014年5月より現職。専門は、イスラーム金融論、マレーシア地域研究。

【イスラム金融の基礎知識】第543回:マレーシアの銀行、フィリピンのイスラム銀行市場に関心

第543回:マレーシアの銀行、フィリピンのイスラム銀行市場に関心

Q: メイバンクがフィリピンのイスラム銀行市場に関心を寄せているようですが?

A: フィリピンのイスラム銀行市場の整備・開放が加速しようとしている。フィリピン中央銀行が4月17日(水)に明らかにしたところによると、現在同国内でのイスラム銀行業ライセンスの取得に関心があるとして、マレーシアのメインバンクと、名前は明らかにしなかったもう1行の計2行と交渉を行っていることを明らかにした。

フィリピンのイスラム銀行市場をめぐっては、2019年に施行されたイスラム銀行法によって民間にも市場が解放、これを受けてマイクロ・ファイナンスを手掛ける地元資本の金融機関が、今年2月にカード銀行を創業、イスラム銀行業務を開始したばかりだ。

フィリピン中央銀行でイスラム金融部門を担当するアリファ・A・アラ総裁補佐によれば、多くの金融機関からライセンスに関心を持たれているが、実際に交渉を進めているのはこの2行であるとしている。条件について詳細を詰めている段階で、正式なライセンス取得のための書類はまだ提出されていないものの、おそらく年内には提出される可能性がある、との見通しを示している。

メイバンクは、マレーシア資本の銀行で傘下にメイバンク・イスラミックというイスラム銀行を抱えている。イギリスの金融雑誌「ザ・バンカー」によれば、マレーシア国内のグループ全体のイスラム金融資産は657億米ドル(2022年現在)で同国最大、世界全体でも第5位の資産規模を誇る。アセアン各国に支店網をもつが、フィリピン市場には1997年に地元銀行を買収・改名する形で参入、現在は60支店を国内に構えている。

レモロナ中銀総裁も、この件に関連して「ミンダナオ島のバンサモロ自治区は銀行口座保有率が8%たらずであるため、(信仰に根差した)多くのイスラム銀行が必要である」と強調している。

福島 康博(ふくしま やすひろ)
立教大学アジア地域研究所特任研究員。1973年東京都生まれ。マレーシア国際イスラーム大学大学院MBA課程イスラーム金融コース留学をへて、桜美林大学大学院国際学研究科後期博士課程単位取得満期退学。博士(学術)。2014年5月より現職。専門は、イスラーム金融論、マレーシア地域研究。

 

【イスラム金融の基礎知識】第542回:イスラム観光貿易博覧会が8月に開催、イスラム金融も参加

第542回:イスラム観光貿易博覧会が8月に開催、イスラム金融も参加

Q: イスラム観光貿易博覧会とは?

A: マレーシアの観光団体が、昨年に引き続いてイスラムに基づく観光と貿易の博覧会開催を発表した。イスラム金融も参加することでマレーシアが標榜するハラル・エコシステムを実体化する象徴的なイベントとなりそうだ。

第2回アジア・イスラム観光貿易博覧会(AITEX)の開催を発表したのは、マレーシア旅行会社協会(MATA。PWTCでMATTA Fairを開催しているマレーシア旅行業協会、MATTAとは別団体)である。世界各国が加盟するハッジやイスラム観光に関する国際機関などと共催で、セランゴール州のサンウェイ・リゾートで8月に開催するとしている。主催者によれば、この博覧会では業界関係者・企業、各国の観光局等がブース出展を行うとともに、観光業界やイスラム金融業界の会合も行なわれるとしている。

イスラムに基づく観光とは、ハッジやウムラといったメッカ巡礼、あるいはインドネシアのワリソンゴ(9名の聖者)の足跡をたどるような聖者廟参詣からなる聖地巡礼とともに、通常の観光ながら礼拝の時間と場所を確保したり、立ち寄るレストランがハラルであるなど、イスラムの教義に違反しないようアレンジされた観光を指す。

ムスリム向け観光を提供する観光業者は、イスラムの名を冠するビジネスを行う以上、従来型銀行ではなくイスラム銀行から融資を受けるべきとみなされる。その分融資の際には、ハラル産業のノウハウを蓄積しているイスラム銀行からアドバイスを受けることも可能だろう。イスラム金融は、単なる資金の出し手ではなく、知識・ノウハウやビジネスマッチングの紐帯としての役割も期待されている。イスラムの教義と信仰実践がビジネスや経済に結びつくハラル・エコシステムは、マレーシア政府が推し進めている経済のあり方だ。この考えを実践するための象徴的イベントといえるのが、この8月の博覧会だろう。

福島 康博(ふくしま やすひろ)
立教大学アジア地域研究所特任研究員。1973年東京都生まれ。マレーシア国際イスラーム大学大学院MBA課程イスラーム金融コース留学をへて、桜美林大学大学院国際学研究科後期博士課程単位取得満期退学。博士(学術)。2014年5月より現職。専門は、イスラーム金融論、マレーシア地域研究。

【イスラム金融の基礎知識】第541回:ウガンダ、初のイスラム銀行が開業

第541回:ウガンダ、初のイスラム銀行が開業

Q: ウガンダで初のイスラム銀行が誕生しましたが、経緯は?

A: ウガンダで同国初のイスラム銀行が創業、3月27日に大統領や隣国の外相を迎えてオープニング・セレモニーが華々しく実施された。この国にとって20年越しの目標達成ということになる。

ウガンダは人口4700万人ほどの東アフリカの国で、ムスリム人口比率は13.7%と少数派ながら、イスラム協力機構(OIC)の加盟国である。他方、経済面では1人当たりのGDPが2,200米ドル程度、銀行口座保有率が66%となっており、開発途上国であると言える。

イスラム金融をめぐっては、2002年にマレーシアで発足したイスラム金融機関の国際機関であるイスラム金融サービス会議(IFSB)にウガンダ中央銀行が加入するなど、かねてから関心を寄せていた。2016年から2023年にかけて具体的な法律や税制が改正され、イスラム銀行のライセンス制度が整えられた。この間、複数の事業者がイスラム銀行業に関心を示し、実際にOICから支援を受けて銀行を創業する動きがあったと大手メディアが報じたこともあった。2023年9月に初めてイスラム銀行業のライセンスを取得したのは、ジプチに本社がありケニアをはじめアフリカ諸国でイスラム銀行ビジネスを展開しているサラーム・グループである。ウガンダでもサラーム銀行という名称でビジネスを開始することになった。

式典に参加したムセベニ大統領は、イスラム銀行はすべてのウガンダ国民が宗教や民族にとらわれず平等に扱われるための手段であるとし、イスラム銀行を通じて「貧困と戦い、富を生み出すことを勧める」と語った。また現地のムスリム・コミュニティを代表してスピーチをしたイスラム法学者は、「大統領はこの国の少数派であるムスリムに配慮を示す良き指導者だ」と感謝を述べた。

福島 康博(ふくしま やすひろ)
立教大学アジア地域研究所特任研究員。1973年東京都生まれ。マレーシア国際イスラーム大学大学院MBA課程イスラーム金融コース留学をへて、桜美林大学大学院国際学研究科後期博士課程単位取得満期退学。博士(学術)。2014年5月より現職。専門は、イスラーム金融論、マレーシア地域研究。

【イスラム金融の基礎知識】第540回:モロッコの宗教大臣の発言が波紋

第540回:モロッコの宗教大臣の発言が波紋 

Q:モロッコの宗教大臣のイスラム金融に関する発言が波紋を呼んでいますが、論点は?

 

A:モロッコの宗教大臣による「銀行利子は、すべてが禁じられているわけではない」との発言が波紋を呼んでいる。イスラムでの銀行利子の論点が改めて表面化した。

注目を集めているのは、モロッコのアフメド・トゥーフィク宗教大臣の発言だ。宗教大臣は、歴史学者兼小説家にして、大学でイスラム研究も行ってきた人物であり、2002年から大臣職を務めている。3月15日に王室主催のラマダン月講演会にて「首長国制度の刷新」という演題で登壇した大臣によれば、「コーランが禁じたのは、借金が返済できなくなった負債者を奴隷化するような高金利や複利を指す」とし、そこまで重くはない利息ならば認められるとした。また、わずかな利息も認めないイスラム法学者に対して「(従来型銀行を利用する)信徒の良心を傷つける」と批判した。

この発言に対しモロッコ国内のイスラム法学者は反発、著名なハッサン・ケッターニ師は自身のFacebook上で反論を掲載、「高金利は禁じられると言いながら実際には国内の銀行で課されている」とし、「これが宗教の刷新なのか」と大臣の発言を強く批判している。

しばしば「イスラムは銀行利子を禁じている」と言及されることがあるが、正確には「銀行利子は禁じられたリバーに該当するか」について、全ての銀行利子は禁じられているとの主張と、高金利や複利のみ禁じられるとの主張という、相反する二つの主張が存在する。イスラム銀行は前者に基づく一方、後者が従来型銀行を支えており、多くのイスラム諸国で両銀行が併存している。さらに後者の場合、「高金利とは具体的に年利何%以上なのか」が社会経済の状況に応じて変化するため、争点の対象となりやすい。今回のモロッコの議論も、こうした立場の違いが表面化したといえる。

福島 康博(ふくしま やすひろ)
立教大学アジア地域研究所特任研究員。1973年東京都生まれ。マレーシア国際イスラーム大学大学院MBA課程イスラーム金融コース留学をへて、桜美林大学大学院国際学研究科後期博士課程単位取得満期退学。博士(学術)。2014年5月より現職。専門は、イスラーム金融論、マレーシア地域研究。

【イスラム金融の基礎知識】第539回:カザフスタンのイスラム銀行

539回:カザフスタンのイスラム銀行 

Q:カザフスタンのイスラム銀行の現状は?

A:カザフスタンは、人口約1,900万人、ムスリム人口比率7割にして、マレーシアと同じく産油国であり、人口一人当たりのGDPもほぼ同水準にある中央アジアの国である。同国のアル・ヒラル・イスラム銀行のゴードン・ハスキンスCEOは、地元メディアに対してこの国の経済とイスラム銀行市場について語っている。

カザフスタンにはおよそ20の銀行があるが、このうちイスラム銀行は2行のみである。一つは国内資本のザマン銀行で、1991年に創業した。もう一つが今回取り上げるアブダビ資本のアル・ヒラル・イスラム銀行で、2010年の創業である。イギリスの金融雑誌「ザ・バンカー」によれば、後者はイスラム金融資産ランキングで196位に挙げられている。

ハスキンスCEOによれば、カザフスタンのイスラム銀行市場は多数派を占めるムスリム国民による信仰の発露として利用されている側面がある一方で、従来型銀行と比較して経営が健全で透明性があるからという理由で選ぶ利用者も多いとしている。こうした利用者意識が高いものの、国による制度がまだ十分整えられていない点も指摘している。すなわち法律・会計・税制などで、イスラム銀行のための制度設計がなされていないため、ビジネスの困難さに直面しているとした。

同銀行は外国資本であるため、カザフスタン国外の投資家との接点も多いが、同国の経済をみた場合、従来の石油や天然ガスだけでなく、ここ数年は鉱物・農業・物流なども発展分野であるとみなしている。地政学的にも中央アジアで重要な位置にあるカザフスタン経済は、近年安定しており、インフレの低下とともに金利を下げる政策を中央銀行は採用した。こうしたことを背景として、今後3年から5年は同銀行の成長が見込めるだろうとの見通しを、ハスキンスCEOは語った。

福島 康博(ふくしま やすひろ)
立教大学アジア地域研究所特任研究員。1973年東京都生まれ。マレーシア国際イスラーム大学大学院MBA課程イスラーム金融コース留学をへて、桜美林大学大学院国際学研究科後期博士課程単位取得満期退学。博士(学術)。2014年5月より現職。専門は、イスラーム金融論、マレーシア地域研究。